LeKtion07:本基地(=カクヨム)限定の技法について あるいは 読者を絞る行為について

さて、お久しぶりである。どうも「大東亜血風録(まだ仮題)」の最新刊がうまく仕上がらないため、此方に着手した。本日中に本項や大東亜血風録の枠の最新刊が書き上がるかは不明(2684/01/23-15時台現在の話)であるが、どうやらこの基地においてはランキング上昇において応援のハートがノベルアッププラスで言うところの応援ポイントに相当し、星なるものがノベプラポイントに比較的近いということにようやく勘付きはじめたので、効率よく星なるものを稼げる方法を紹介したい。

と言っても、別にそんなに難しいことでは無い。単に質の高い物語を書けば、自然と読者は付いてくる。ただ、それがあまりにも遅すぎて、ゴッホやショパンになりかねない可能性があるため、ピカソとまでは言わなくともそれに近いパターンに持って行きたいというのが皆様の本音であろう。……まあ、わたしはピカソが嫌いなのだが。なにがテーブルにサインして代金だ、貴様は代金を払うか食い逃げで牢屋に入れられろ。

とはいえ、質の高い物語を更新し続けるのはそれなりに時間と予算と技量が必要である。確かに、効率の良い方法ではない。

では、どうするか。……一番手っ取り早く、交流もせずに稼げる方法がある。それは、的を絞ることである。某ライトノベルに曰く、「高い評価を得るためには読者層を絞れば良い」。なぜか。想定している読者層を絞れば絞る程、その少ない人数に伝わるように書けば良いため、文章に使うリソースを他に割けるためである。

例えば、当研究所の作品軍は、実際のところ海外の連中相手には読者層を端っから想定していない。何、日本語で書いているからそんなの当たり前だろうって?それは無論、そうだ。この上エングリシア語(わたしは断じて語などという呼称は使わんぞ!)で書かなくて良い分、それだけ執筆リソースを割かずに済む。とはいえ、そういうわけでは無い。わたしは端っから、アカやフェミナチなどのノイジーな存在は考えずに書いている。

まあようするに、そういうことだ。初めから「これこれこういう存在は読者として考慮しないことにする」と決めておけば、その分そういう存在に対する忖度をせずに済むわけで、ゆえに「読者の範囲を絞る」という行為は読者の絶対数を減らしかねないが、代わりに常連を増やすことが可能になる。そして、常連になりそうな方やいわゆる「刺さった」方は、恐らく星やハートを置いてくれるだろう。何せ、カクヨムのシステム上、感想を書きたい場合はハートを置いていく必要があり、その作品をより世に広めたいと思えば星を投げる必要が存在する。

そして、作品を気に入った方は大抵、高評価をくれるはずだ。

無論、初めから読者を絞っているわけだから限界は存在する。だが、そういう難点については、二つの提言を以て安心して頂きたい。


・無名の者の策など、誰が取り上げるものか

・処女作でヒットする人は、だいたいの場合一発屋です。そうで無い場合は、よほどの大天才と言えましょうが……


つまりは、仮に作家になった場合スマッシュヒットを一つ打ち上げるだけではだめで、それを継続させるか次々にスマッシュヒットを打ち上げる必要がある。でなければ、経営が成り立たないからだ。

とはいえ、それはデビューできてからの話だし、兼業作家である場合はそこまで深刻に考える必要性は薄い。ましてや、作品創成を趣味でやっている同人クラスの場合は、むしろ積極的に絞るべきであると奨励する。

そもそも、作品の絶対数が少ない太古なればいざ知らず、現在ほど本朝に作品の多い時代は珍しいだろう。何せ、海外で文章を操るのは今でも尚大抵上流階級の戯れである。本朝も、昔は作品数が限られていたものだ。

ゆえに、今現在は、非常に作品数の供給が多く、絞れば絞る程、却って効率が良くなるという矛盾が発生しているわけで、むしろ絞らず大衆受けするようにした場合、忖度せざるを得ないわけで、そういう作品は早晩失墜するだろう、アメコミのように。

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