応援コメント

第5話:政争で歌舞伎を(前)←仮普請」への応援コメント

  • 彼には優秀な家庭教師こそふさわしいの
    かもなぁ。
    なんか周辺の思惑が不穏な、、、

    なんか護衛を付けてあげたくなりますよ。

    作者からの返信

    まずは、反応有難う御座います。肯定的な反応は作家にとって必要不可欠な栄養素で御座います。

    ……さて、今回の反応に対する返信で御座いますが……。
    彼を三高に推薦した久保田という文部大臣ですが、彼は兵庫県北部出身なんですな。いわゆる但馬地方。そして、既にどこかで書いたとは思っていますが、山本少年の生誕地にして主な幼年期の活躍の舞台は龍野、つまりは兵庫県西部の播磨地方にて振り出しを開始するわけですが、最早山名も赤松も過去のものとなったこの時代に於いては、「薩長閥ではない地方有力者」という存在はそれだけで政争の材料になり得ます。
    今回の場合は、薩長閥が占めつつある要職に対して、但馬出身の久保田文部大臣が右も左も分からないことをいいことに山本少年を生け贄兼楔として取り込もうとしたわけですが、さすがに生け贄としてはともかく楔としては弱すぎることもあって逆に薩長閥も彼を取り込もうとしておりまして。
    そして、この時代電報があるとはいえ基本的に手紙は日にちが掛かるのが基本で御座います。故に少しでも迷ったらタイムラグが生じますし、その結果山本少年の名は、まあ結果論では御座いますが薩長閥(桂太郎)、其の他対抗勢力(久保田文部大臣)、公家閥(西園寺公望)の三勢力を渡り歩くことになります。

    ……まあそもそも、ペニシリンを作るなどというトンデモ行動を起こさなければ彼もそこまで注目されず地方の秀才として多少デビューも遅れたのでしょうが。彼自身が「まあ結核治せるわけじゃないし」とペニシリンの価値を(再現が容易なこともあって)をあまりにも軽く見積もっているのがある種の致命傷なのかもしれません(どんな致命傷だよ)。
    無論、彼には護衛を、というか三高通学の際には播磨から通学するにせよ山城で下宿するにせよ使用人が何人か付く予定ではありますが、彼に家庭教師をつけるには様々な条件をクリアする必要があるのでいっそのこと三高の学徒に多少もませて、その上で折田学長を師匠ポジションにすればそれなりに説得力は生まれるのでは無いか、と。

    何せ、天壌無窮(ノベルアッププラスに掲載、一応形式上は連載途上ではある)のスタートポイントを更に手前にずらすという形にして輝鑑の手法も取り入れた近現代史の改編で御座います、山本少年が如何にして山本代議士となってパリ平和条約に対してアクションを行うのか。それはまあ、かなり未来のお話ではございますが、「その日まで」きちんと書き上げることができるまで、何卒ご声援賜りますれば幸甚の限り。