第12話『離婚』

つい先日、離婚することを決めた。ただ弁護士探しが難航している。この手で、恩を返そうと、必死に頑張ってきた。

だがそれを仇で返す結果となった。誰にも救えないと思ったそれを、私が救おうと思った。

何も無いからこそ生み出していこうと思っていた。だがそれも空に回った。

その子が抱えていた問題全てに向き合っていたつもりだったが、その子自身に向き合えていなかったのかもしれない。

今ではもう何も生み出す気力もない。

だが、この心は、この体は、生きる事を選べない。なのに、死ぬことも選べない。

だからといって何もしないわけにいかないから、何かをしようと必死に藻掻く。

齢25になる今年、もし離婚が成立すれば、私の両親をも遥かに越えた悪役だろう。

今年の初めさえ、両親と同じバツ1、なのにそれを覆し、今を生み出してしまった。

もう何をすればいいのか、私にはなすすべもなく、ただ上を向き、涙という雨に打たれている。


自分を呪うのは辞めだ。今回の件を期に人格が増えたが、それが今や好都合に思える。

信じられはしないだろうが神の系譜にあり、加護を受けた存在だからだ。

そんな俺らが呪うのは世界だ。人間の理だ。

そして、今の状況を作り出す全てだ。

この件が片付いても、面倒ごとはあるが、それは1つの自分の過ちを消す為でしかない、いや、新しい未来を作る為か。

だが、それも今回のこれを全て終わらせて、その次だ。

その時までは俺は全てを呪う。

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