崔浩22 司馬楚之魯軌の才
「敵がやってまいりましたが、まだその数は少ないと申しておりました。今のうちに、どうか
公卿たちはまさしくその通りであると言った。更には騎兵五千を派出し、その指揮に
しかし
「上策とは申せませぬ。敵の耳に幽州以南の精兵がこぞり、水軍の編成が進められ、その後ろから輕騎が迫り、その上で司馬氏を立てられた、などと言った話が飛び込めば、その目的を劉の国の殲滅と見なしましょう。ならば国を舉げての動員がなされ、滅亡せぬようにと、それこそ精兵が集められ、我らとの国境地帯に居並ぶこととなります。後に我が国の防備が口先ばかりと知れば、それこそ厚くした備えをいいことに喜んで侵攻をなし、
今、公卿のお歴々は武力にて敵を払わんとお考え。しかしそれを試みれば、却って敵を早期に招くことにしかならぬのです。
また司馬楚之のような者どもは、劉宋にとっても忌むべき相手。斯様な者が攻めきたと聞けば、それこそ最大限に警戒をしてまいります。ならば司馬楚之が征けば敵も大いに応じ、止まれば相手も腰を落ち着けるに至るのです。
加えて言えば司馬楚之はわずらわしさがその才と申すべきであり、輕薄無賴の徒をかき集めるまでは出来たとしても、劉宋軍打破など叶いますまい。むしろこのような集団を生み出すことにより、お国に乱事や災いを招くだけに過ぎますまい。
ちなみに臣は聞いております、魯軌が
南鎮諸將復表賊至,而自陳兵少,簡幽州以南戍兵佐守,就漳水造船,嚴以為備。公卿議者僉然,欲遣騎五千,并假署司馬楚之、魯軌、韓延之等,令誘引邊民。浩曰:「非上策也。彼聞幽州已南精兵悉發,大造舟船,輕騎在後,欲存立司馬,誅除劉族,必舉國駭擾,懼於滅亡,當悉發精銳,來備北境。後審知官軍有聲無實,恃其先聚,必喜而前行,徑來至河,肆其侵暴,則我守將無以禦之。若彼有見機之人,善設權譎,乘間深入,虞我國虛,生變不難,非制敵之良計。今公卿欲以威力攘賊,乃所以招令速至也。夫張虛聲而召實害,此之謂矣。不可不思,後悔無及。我使在彼,期四月前還。可待使至,審而後發,猶未晚也。且楚之之徒,是彼所忌,將奪其國,彼安得端坐視之。故楚之往則彼來,止則彼息,其勢然也。且楚之等瑣才,能招合輕薄無賴,而不能成就大功。為國生事,使兵連禍結,必此之群矣。臣嘗聞魯軌說姚興求入荊州,至則散敗,乃不免蠻賊掠賣為奴,使禍及姚泓,已然之效。」
(魏書35-22)
まーたこの人は(まーたこの人は)
夫張虛聲而召實害,此之謂矣。
陳泰伝に見える表現は「每以一方有事,輒以虛聲擾動天下,故希簡白上事」。なにか事件があったとしてもいたずらに声を上げれば天下を混乱させるだけだからと、あまり報告しないし、しても簡素だったそうです。このままじゃ駢文にならないからって改変加えてきてたとしてもなんら驚きませんねボカぁ。チョウとショウで韻を踏んで、その次の文字で対置。臭すぎだっちゅうの。「夫〜此之謂矣。」の言い回しからしても故事を引っ張ってきてるのは確実ですし。あーやだやだ(つやつや)。
已然之效
訓じると「すでにして然れりの效」。效は結果って意味。賈誼のは「
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