登場人物紹介とあとがき

 本作では、「今のところ」四つの世界を軸に書いております。今のところ?そう。これからまた増えるんです。それは主人公サイドかもしれないし、そうでないかもしれない。

 とにかく、数だけ多いのでこのあたりで一度人物たちを纏めました。


●「中」の住人たち

 体型から性別が確定されず、かつ本人からの告白もしていない場合は、悠から見たときの性別を記載しております。

 ちなみに、中での公用語はクロレンスの公用語フロル語です。なぜ、日本語じゃないの?その秘密もきっとそのうち。


 五十嵐いがらしゆう→悠

 中での見た目は高校生くらいの少年。性認識も男。性の対象は女性。中肉中背で、垂れ目の穏やかな顔立ち。髪は染めていたが、序章終盤で黒髪に。日本人青年としての記憶はあるが、それを証明するものがなく、思い悩んでいる。蓮たちの記憶がない。紳士的な性格に見えて、(余裕があれば)女の子の前でカッコつけたくなるという、中学生みたいな一面もある。序章の最後に、名前が完全に「悠」のみとなり、苗字が消えた。

 弐章以降はいわゆる「闇落ち」状態で、そのクズさ加減にドン引く方もいらっしゃるかもしれません。ですがこのちぐはぐな行動や不安定さにも意味があるので、どうぞ見守ってやってください。

 

 れん

 中での見た目は中学生くらいの少年。小柄で、野生的な猫を思わせる美形。黒髪に金色の目。ハーヴェイとしての生活期間が長い。何やら、悠に並々ならぬ執着があるもよう。他人の前では無愛想で不躾、敵には容赦がないように振る舞っているが、実は泣き虫。日本語を話すと舌足らずさが目立つ。彼だけ持っている「鍵」や強さにも意味がありますが、これはしばらく伏線として。

 弐章以降、作者は蓮が嫌いなのか?というくらいイジメ抜いているように見えるかもしれません。話の進行上、仕方ないんです……。


 夏目なつめ紫苑しおん

 二十代半ばくらいのお姉さん。大柄で、胸や尻が出ているものの筋肉質であまり色っぽくない。クロレンス側のリーダー役を押し付けられている。陽茉ひまりと感情がリンクしやすいという特性があるらしい。それゆえに、助太刀に行きたくとも、外へ行けない。序章の途中で誰かに会いたそうにしていましたが、その相手は今しばらく誰だろう?と思っておいて下さい。


 夏目なつめ陽茉ひまり

 見た目は小学生くらい。長い髪で顔を覆い、顔を隠し、ワンピースを着ている。男子なのかそれとも女子なのか性認識はいつかきっと。いつもお気に入りのウサギのぬいぐるみを連れ歩く。吃音があり、彼女の強い感情の起伏は外へ影響を及ぼす。名前が中途半端に切れているのには秘密がある……?


 ヨナス・ホワイト

 見た目は高校生くらいの少年。ふわふわの亜麻色の髪に青い瞳をしている。西洋人風の顔立ちで、背が高い。部屋はクロレンス側に持つが、日本側の管理を任されていた。蓮いわく、途轍もなく頑丈な体をしているらしい。その理由はきっと後ほど。


 ブラック

 見た目は高校生くらいの少年。黒髪をおかっぱにしている。中肉中背。住人たちを殺そうとする性質を持つため、部屋に閉じ込められている。彼がいったい「何」なのかは後ほど。


●中と外の狭間(名称不明)


 月夜つくよ

 外と中の狭間で、悠が出会った、おそらく住人。性別年齢、姿形のすべてが不明。口癖は「何とかなる」。美しいものが好きらしく、気分で姿を変えている。淳一郎の前では、永月えいげつと名乗っている。悠以外の住人たちには認知されていない。



●クロレンス(407パーティー)


 ハーヴェイ・ブルック

 悠や蓮たちの肉体のひとつ。16歳のS級冒険者。武器は大剣か短刀。男としては小柄な、長い黒髪に金色の目、小麦色の肌をしたサハーン人の美少年。隊長アーサーの養子。その正体は終章まで伏せておきます。

 

 オリヴィア・エバンス

 16歳のC級冒険者で、鎚鉾メイスを使う。まだ進級試験を受けていないだけで、実力としてはA級以上。ハーヴェイを越える怪力の持ち主。炎髪碧眼の美少女。ハーヴェイ(蓮)に惚れている。


 アーサー・ブルック

 45歳のS級冒険者。北方第二407パーティーの隊長。上背はあり、グレーの長髪に、紫の目をした物腰穏やかな男。


 ジェイコブ・ハーバー

  48歳のA級冒険者。熊のような大男で槍使い。腕っぷしがあり、頭と体力まで筋肉でできている。


 ロルフ・ノイマン

 34歳のA級冒険者。猫背で、浮浪者のようにぼさぼさの頭に無精髭を生やしている。立入禁止の場所に入ってはこっそり情報をちょろめかせるという変な特技がある。訛がきつい。


 コリン・テイラー

 28歳のS級冒険者。そばかす顔で、中肉中背。動植物の見識があり、薬師としての役割も担う。穏やかだが、毒舌。


 サイラス・ヴァーノン

 34歳のA級冒険者。片眼鏡モノクルを掛けた長身の男。医学の見識があり、医師としての役割も担う。神経質。



●日本


 五十嵐いがらしあおい

 悠や蓮たちの肉体のひとつ。すらりと背のある、美女。作中で大学三年生になった。事故による影響で浪人し、年齢は24歳。文学部哲学専攻で、肉体改造サークルというわけのわからないサークルに所属している。(戦犯は悠)。作中で、蓮による鍛錬で筋肉質に。5/8生まれ。


 君塚きみづか淳一郎じゅんいちろう

 あおいと同じ大学に通う男子学生。理工学部情報工学専攻で、付き合いで肉体改造サークルに所属。悠や蓮の事情の一部を知っている。文武両道で人付き合いも得意。女性が苦手で、女性を近寄らせないために、銀髪に赤いメッシュ、ピアスなど派手な格好をしている。11月生まれ。


 飛鳥井あすかい三琴みこと

 あおいと同じ大学に通う女子学生。文学部哲学専攻。多趣味で、洋服や小説漫画、菓子などを作る。が、変なのしか作らない。髪をピンクに染めており、日によって服装がまったく違う。3月生まれ。




 最後に。

 皆さま、お疲れ様です。花野井です。此処までお付き合いいただき、本当にありがとうございます。

 本作は(原型はまったく留めておりませんが)ユングの集合的無意識から着想を得て構想し、2023年の5月に投稿を開始しました。そしてしばらくの休載期間を経て、120話まで到達しました。

 一時期は打ち切るとまで言ってしまい、うっかり裏設定を別作品で公開してしまったまでやらかしました。その作品をお読みの方は、途中で出てきた用語に、ああ、これね……てなっているかもしれません。


 でも、書きます。年表に起こしたとおりに書き切ると1000話を超え、年月としてはクロレンスで三年以上の時を書くことになる想定です。最後までお付き合いいただけたら本当に嬉しい限りです。


 きっと一部表記(誤字脱字はすみません)や設定に気持ち悪さを抱いた方もいらっしゃることでしょう。蓮がなんでそんな短期間で学力レベルついたの?あたりとか途轍もなくご都合主義に見えます。

 ご安心ください。種明かしはだいぶ後になるかもしれませんが、これらはご都合主義ではなく、ちゃんと理由があります。本作にクズはいてもスーパーマンは一人もおりません。ヒントは001話の表題「憑依」でございます。


 長々と書いてしまいましたが。

 これからもどうぞ宜しくお願いいたします。

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