第7話 広島の桃太郎は〇〇だった話
小さい頃、祖母から聞いた桃太郎の話の中にちょっと他とは変わった内容があった。
犬、猿、キジがお供になる所で、
「桃太郎さん、桃太郎さん、お腰に付けたきび団子、ひとつくださいお供します」
「ひとつはやらん、半分やろう」
なんと桃太郎がきび団子を半分しかくれない…
この話、他では聞いた事が無かったので祖母のオリジナルかと思っていたのだが、高校生の時、学校の図書館にあった広島県の民話・昔話の本を読んでいて、広島県の向原に伝わる話としてほぼ同じ内容の桃太郎の話があるのを発見した。
…広島の桃太郎ってケチだったんだー
と、思ったよ
嫁さんと結婚する前、デートの時にネタとしてこの桃太郎の話をしたら、嫁さん(広島県三原市出身)が
「なんか、ウチも昔聞いたような気がする」
と、言い出した。
この嫁さんのリアクションを聞いて、ちょっと妄想が膨らんでしまった。
向原は毛利元就の本拠地、吉田の近く
三原は小早川氏の本拠地
そして、うちの祖母は実家の先祖が毛利元就直属の水軍頭、児玉就方の家来…
毛利繋がりじゃないかい?
一致団結を諭した「三本の矢の教え」のように、質素倹約を諭した「きび団子の教え」が毛利家に伝わっていたのかな、とか思ってしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます