第24話

彼と過ごした土曜日、次の日は、久しぶりに美蘭に会うことにした。



美蘭はいつも通りアナウンサーのような上品な格好で待ち合わせ場所に来ていた。駅近くのカフェで11時に待ち合わせていたのだ。



「おはよう!美蘭。」



「おはよう。彼氏持ち!」


「何でそんなこと言うのよ。冷やかさないで!」


ニヤニヤしながら話しかけてくる美蘭に少し気まずく照れながら怒ってしまった。



「顔赤くなってる。どんな感じなの?」



「会ってすぐその話ですか」


「聞きたいじゃん。イケメンとの恋どんな感じか。」



「何となく、成り行きでなっちゃったけど、よくしてもらってるよ。なんか、彼犬みたいで可愛らしいもん。」



「そうなの?Instagramでは、どちらかと言うとクール系イケメンって感じだけど。」


「そうだけど、会った時からそんな感じだから、写真じゃわからないってだけじゃない?」




彼についてグイグイ聞いてくる美蘭はとても楽しそうだ。私は何だか嬉しくなった。いつもと少し違う話題で、面白い…。




可愛らしい美蘭は最近まで彼氏がいたようだが、別れたようだった。



「ま、気をつけなよ。会うたび会うたび女の香水が匂ってくるなんてなったら、だいたい浮気だからな。」



「偽装なんだから、そんなの関係ないわ。」




「そうかな。」



美蘭は彼氏の浮気で別れたこともあり、特に浮気に厳しくなっていた。

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