第25話

対してまだ彼と過ごした時間は少ないので彼に関して聞かれてもそこまで知らないなと思うことが多かった。


「今のところは高級ホテルのレストランと焼肉くらいしか行ってないけど、この前聞いたら甘いもの好きみたいだから今度会うときにお土産として持って行こうかなと思ってるよ。」


「へー。いい感じじゃん。じゃあ、最近表参道にできたフルーツケーキが有名なお店のケーキとかいいんじゃない。予約してれば手に入るらしいから。」


「そうなの。並ばないといけないのかと思ってた。じゃそれにしよう。私も食べたかったし。」



私の反応を見てミランは何か勘違いしたのかニヤニヤしてきた。


「楽しみなんだ〜。ふーん。」


「もう、冷やかさないでってば。」


少し顔を赤ながら答えた。



そう、別に本物の彼女ではないんだから会いたいとかないから。まだ始まって間もない偽装カップルに私がただ慣れてないだけ。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る