第14話

彼の目の前に座って少しすると前菜が出てきた。野菜が詰まったテリーヌがでてきた。色鮮やかでとても綺麗だった。



「写真撮るでしょ。どうぞ。」



「ありがとうございます。」



そう言ってから、何枚か写真を撮った。絶対に誰ときているか映らないように。




「美味しそうだね。」


彼が私に向かって笑顔で言ってきた。彼は私に話しかける時笑顔が多いと思う。



「そうですね。」



そうそっけなく答えると、彼はまたニヤニヤしながら、




「これからまだたくさん食べることがあるだろうから、楽しみにしておいてね。」




「まだ私あなたとカップルになるか決めてません。」




私は少し戸惑いながら答えた。




「どこがそんなに嫌なの?」



「まず、第一にファンを裏切るのが嫌です。それから、お付き合いしたことないから何するかわかりません。」



「付き合ったことないの!?そっちに驚き!モテるのに。」



「そんなこと知りません。」



私はこの人と話してると時々怒ってしまう。彼はそんな私を見ても動じずに、





「裏切るっていうけど、今より新しいファンもできるし、君が誰と付き合会おうと関係ないと思うよ。それが偽装カップルでもね。ファンも僕たちの幸せを願ってると思うしね。」




そんなことを言ってまた彼は笑った。


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