第5話:ついに・・・。

日中、俺が仕事してる間中、俺にまとわりついていた寧々ちゃんは、

まとわり疲れたのか 夜になってから人間の姿のまま寝てしまった。


寝冷めしちゃいけないと思って俺は掛け布団をかけてやった。

寝てる時だけはエッチ、エッチ言わないからホッとする。


「それにしてもよく寝てるよ」

「寝てる時までエロいよな・・・クチビルなんか見てると、めっちゃ

そそられるわ・・・」


寧々ちゃんが白蛇に戻ることは俺にとってもう苦手じゃなくなったけど、

それでも人間の姿でいてくれたほうがいい。


白蛇は神秘的だけど、ビジュアル的には女性の時の方が絶対見栄えいいだろ?

でも先入観ってあるじゃん・・・気にしないようにしても寧々ちゃんは

白蛇なんだって心のどこかで思ってる・・・なるべくは考えないようにするけど。


最近、寧々ちゃんはクチを開けば「エッチしたいって」言葉しか言わなく

なってきてるよな。

このまま放置しておいたら、まじで凶暴になりかねないし、

もしかしたら他の男を漁りにどこかを徘徊しに出て行くかもしれない・・・

って思うと俺はめっちゃ危機感を感じていた。


まあ別に寧々ちゃんがなにをしようと俺には関係ないし、そこまで

干渉する理由も束縛する権利もないし・・・。

でもそれを思うとジェラシーがふつふつと湧いてくるんだな。

これってなんなんだ・・・寧々ちゃんのことが、そんなに気になるってことは、

俺は寧々ちゃんのことが好きになってるのか?


それはまあ、置いといたとしても、なんとかしてやらないと、まじで凶暴に

なるし、他の男のところにいっちゃう・・・それはまじ最悪。

ましてや寧々ちゃんを抱いたその男が棚ぼたで出世でもしてみろ。

許せんだろ。


俺って男がいながら、なにやってんだよってことになるだろ?

もはや、カッコつけて愛がどうのとか言ってる場合じゃないよな、俺。


そう思うと俺は矢も楯もたまらない気持ちになったわけ。

白蛇なんてこのさい関係ないから。

出世するって言うなら、ならそれはそれで受け入れよう・・・。


寧々ちゃんが俺に甘えてきてるうちに、とっととやっちゃえ。

もうひとりの悪魔の俺が囁いた。

寧々ちゃんとエッチしてしまうことに、なんの制約も支障もないだろ。


とは言え、いざ寧々ちゃんと、となると多少なりとも緊張はする。

しかもやってる最中に白蛇にもどっちゃうってのはちょっと困るし・・

でも寧々ちゃんは「もどらないよう努力するって言ってたし・・・」


ってそんな愚にもつかないことを考えながら俺は寧々ちゃんを見た。


寧々ちゃんはグースカピースカ寝息をたててよく寝ている。

俺はそこに寝てる寧々ちゃんの顔を、しげしげ見てたら、だんだんムラムラ

してきた。

改めてしっかり見るとなんてエロいんだ・・・。

俺だって、ずいぶんしてないし・・・。


「・・・・・やっちゃおう・・・」


彼女が起きてきて、俺にエッチしようよって迫ってきた時に、おっけ〜って

受けて立ってもいいんだけど・・・寝てる時に襲うってのもいいな〜

って思っちゃったんだな、俺は・・・魔がさしたって言うか・・・。


そっちのほうが、時代劇でよくある「そんなご無体な」的な、っていいだろ?、

ウハウハだろ?


で、俺は布団に潜りこんで、寧々ちゃんの体を、まさぐり始めたんだよ。

おっぱいに手が触れて、もぞもぞしてると、寧々ちゃんが目を覚まして、


「なに?・・・なにやってんの?」


「え?・・・いや・・・起こしてごめん・・・はは、いいから眠って」


そう言って俺は布団から出ようとした。


そしたら、寧々ちゃんの両足が、俺の腰に絡みついてきたんだわ、これが。

で、完全にホールドされたんだわ。

俺の力ではずそうとしてもがっちり捕まってる・・・めちゃ強い力で・・・。


「イッ君・・・逃がさないよ」


「あのさ、ちょっと緩めて・・・でないと息できないって・・・」


「私を襲おうとしたでしょ」


「いやいや一緒に寝ようかな〜って思っただけ・・・襲うなんてとんでもない 」


「いいの・・・襲ってくれて・・・私、嬉しい・・・」

「だから、エッチするって言ってくれるまで離さないからね、イッ君」


蛇の締め付けって動物の骨も砕くって言うけど、一度、締められると

絶対逃げられないって思った。


俺は寧々ちゃんの両足に締め付けられたまま、顔は舐められるわ、

ぶちゅぶちゅキスはされるは、めちゃ激しいったら・・・1000年分の欲求不満を

全面的に解放しようって魂胆らしい。


「あ、あのさ・・・逃げないから・・・それにこのままじゃエッチできないだろ」

「まあ、駅弁ならいけるかもしれないけど・・・」


「分かった・・・でも逃げようとしたら捕まえるからね」


「逃げないって・・・ほんとは俺、寧々ちゃんとエッチしたかったの」


「ほんとに?、まじで?・・・打算的にじゃなくて?」


「打算的ってなんだよ?」


「出世できるって分かったから私とエッチしたいって思ったとか・・・」


「そんなの、出世するよって言ったの寧々ちゃんだろ?」

「寧々ちゃんは俺とはしたくないの?」


「したいよ・・・・なに言ってるの・・・したいに決まってるでしょ」


「じゃ〜俺の気持ちは今は、関係ないよね」

「お互い、エッチがしたい・・・相互関係できてんじゃん、それでいいじゃん」


「きっと、愛はなんてものは、あとからついてくるんだよ・・・たぶんね」


ってことで、俺と寧々ちゃんは、満を持して結ばれたのだよ。


1000年分のブランクは、そりゃ激しかったわ・・・俺、明日の朝までには

精気吸い取られてたぶん干からびてると思う。


で、寧々ちゃんとエッチしたことで、即、出世って思うけど、そんなにすぐに

起こるわけないわな。

果報は寝て待てって言うけど、寧々ちゃんと寝てばかりいたら、堕落しそう、

人間ダメになりそう。


第6話がもしあるなら、つづくのじゃ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る