5月12日
犬の譲渡会に行く。子犬がたくさんいて、引き取り希望者も多い。灰色の子犬が最後に残り、たくさんの人が欲しがる。みーちゃんが引き取ることになった。
みーちゃんの家は隣で、その子犬は毎日吠えるし暴れるのを知ってた。うちの犬と違って大変だ。でもすごく可愛かったよなと、と思っていたら、みーちゃんがその犬を神戸に送ったと聞いた。神戸の犬の教室に送ったのかな、と考える。
後日ゆうくんに会って、犬の事を聞いてみた。神戸に送ったんでしょ、どんな様子?と聞くと、申し訳なさそうに「神戸に送ったんじゃない、殺処分するように保健所に返した」と答えた。私は怒り狂った。あんなに可愛い子犬を、しかもあんなに希望者がいたのに、どうして保健所に送ったの、どうしてそんな酷いことができるの、と泣いた。
私はみーちゃんを殺す決意をする。トラロープで首を締めてやろうと思う。犬の命も人の命も同じだろうと考える。
しかし、どうやって殺そう?どうやってバレないように殺そうか考える。高校の修学旅行中、脅迫状とお金をあちこちにばら蒔いて攪乱しようと試みる。
その子の母親は美しい女優で、父親は奇抜な中年のアーティストだった。旅行カバンに27万円と値札が貼ってある。母親はその子にキスをして、「私たちのいない間、いい子にしてるのよ。旅行カバンは買ってあるから、それを使いなさい」と言う。その子は無気力なまま、旅行カバンに水着を詰める。旅行当日は、生徒何人かの名前と共に、あちこちにお金が隠されていた。白い封筒に入った犯人の3万円を探すべく、生徒は面白がって散り散りになる。
私は、空港の最上階の部屋に行く。カンフーで敵をやっつけると、隣のバーで、見付けたぞ!と言う声を聞く。カウンターに登り、覗き穴から覗いてみる。そこには、クラスいち目付きが悪くて嫌な奴と言われていた生徒が、ヤクザ達に負けて組み敷かれていた。彼は殴られ傷だらけになっている上に、肛門に椅子の脚を二本刺されビールを注がれていた。酷すぎると思って見ていた私に気付くと、彼は「あのカバンの中に入ってる!彼女を助けて。誰も取られない所に隠してあげて」と叫んだ。私はそれを聞くと「彼は噂ほど酷いやつじゃないな。良い奴じゃん」と思いながらその場を後にし、ヤクザが去るのを待った。
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