ぼくは おおかみ

もちっぱち

ぼくは おおかみ







ぼくは いつも さわいでしまう。



それは おひるね から



さめたとき きっと ちがう 




にんげん じゃないんだ。




おおかみに なっている。











うちの げんかんに ついて 


すぐ でかけて かえって きたのに 



だっこされて すぐ おろされて 



おかあさんの うで かみかみ した。










「やだー!くつ ぬぎたくない。


ジャンパーもいやだ。


やめてー!マスクも とりたくない。」




「かえって きたんだから、


とって いいんだよ。


どこかに でかけたいの? 


そのままに するね。」



「ちがうー。」




「つかれて いるなら、そこで ねてて いいよ。」




だっこから したに おろされた。





「おいて いかないでー。」




「いま、にもつ かたづけて いるから あとでね。」




「やだー。いかないでー。」




「どこにも いかないよ? これが おわったら。」




おかあさんは、にもつを かたづけ はじめた。



「わーー やだー。」






「はいはい。おわりました。


 ギュー タイムね。」









ぐすぐすが、おちついてきた。



にんげんに もどって きた。




おかあさん に、ギュー されて、



おちついて、



みみが きえて しずかに なった。












「ねぇ、テレビみても いい?」



「うん、いいよ。」



「さっきの ギャーー は どこに いったの?」











「おおかみ だよー。」














つかれた って いいたくないの。




ねむいって いいたくないの。




だって、ねたら おかあさんと 




あそべないし、




ねむいって いったら おかあさんが 



そばに いない もん。











ううん




どっちも ぼく。












さわいでいる ぼくも



しずかに おはなし している 



ぼくも おなじ なの。




おおかみ なんか じゃないの




うるさいから あっち いって って



いわないで。









どっちも ぼくだから




おおかみ みたいに




さわいでても だいすきって いって 




おかあさん!




いいこに するからさ



















おしまい。






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ぼくは おおかみ もちっぱち @mochippachi

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