『鞆の浦の道』 3
ぼくにとっては、いささかやりにくい、食べ物などの話しは先に済ませてしまった。
さて、鞆の浦あたりは、海上交通の要衝として、かなり古くから知られたようだ。
万葉集にも詠まれているそうである。
実際のところ、奈良や京都などの都に、より近い大阪や神戸あたりはちょっと別にしても、瀬戸内海沿岸部には、古い時代からあるようなものが、いまだにかなりたくさん残っているらしい。
鞆もそうだろうと思う。
特に、港は、いささか特別みたいななところもある。
江戸時代の重要な港湾設備が、まとめて残っているとされている。
先にちょっと書いたが、ぼくは、車で行った場合には、中心部の入り口にある大きな駐車場に置いてゆく。
目の前には、ホテルや銀行などがある。
もう少し先の、仙酔島に渡る桟橋の近くにも駐車場はあるのだが、入れる台数が少ないので、安全策を取る意味もあるし、歩くことには味もあるから、わざわざ、ちょっとだけ遠方に停めるのだが、そこは、好き好きである。
たいした距離ではない。
仙酔島は、後にして、その桟橋からさらにすこしだけ歩くと、道がふたつにわかれている。
尾道に行く船が出る桟橋もある。
しかし、目を引くのは、やはり、階段みたいなものが海の中に続き、漁船が浮かび、向こうに常夜灯が立つ、有名で、ある種の不思議な光景だと思う。
🏮
『鞆の浦の道』 やましん(テンパー) @yamashin-2
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