第2話料理は簡単だ。
料理に関するエッセイとは言え、実践が伴わなければただの戯言。もちろん、取り上げる話題を料理「だけ」にするなら「レシピ本でも読め」と書けば済む話だ。本題は料理であるし、レシピや費用のことにも触れたい。世の中に対する雑感もナンボかは読者の役に立つだろう。
と言うことで、料理の話の前の「枕」であるが、最近はなりふり構わず守銭奴が暴れている。私はネットでニュースを読む。新聞は取っていない。あんなもん、全盛期の遺物だ。何が悲しくて、毎月4千円も払って20時間前のニュースを読まねばならんのか理解出来ない。速報性の高いネットニュースにも「読ませる記事」はある。事件事故の速報だけではないから当然である。
(料理の話はちゃんと書くので、この戯言にちょっと付き合って欲しい)
先日のことである。いわゆる「経済情報」とでも言うのか、いや「啓蒙」と呼べばいいのだろうか?経済学の「権威」(らしいが知らぬ名である)が、「ポイントカードは捨てなさい」と言う記事を長々と書いていた。要約すれば、「ポイントを集めることが目的になると損だ」と言う事。馬鹿でも分かるお話を、ネットニュースで書いている。そんな記事を真面目に読んだ私は確かに馬鹿だろう。ポイントカードは上手く使えば得であると言う話だった。皆さんは何枚のポイントカードをお持ちだろうか?私の場合は、業務スーパーとTポイントカードだけ。趣味が写真なので、ゴールドポイントカードは必須だ。イマドキ、10%ポイント還元はあり得ない数字だ。昔勤めていた会社には、文房具をヨドバシカメラで購入して、自分のポイントにする剛の者もいた。出入り業者なんぞはいない小さな会社であった。
その経済学者はこうも言っていた。違う記事だが署名記事だったので・・・
いわく、若者も投資をするべきで、失敗もするだろうが「勉強代として割り切れ」と、まぁこんな論調であった。
馬鹿を言っちゃいけない。投資などと言うものは「生活に困らないお金を確保した余剰金」でするもので、毎月節約を強いてするものでも、借金をしてするものでもない。確かに金利が安く、インフレともなれば(既になってるが)目減りしていくのが貯蓄であるが、投資で失敗すれば多くを失う。貯蓄の目減りなどは年に数%程度だろう。
若者は「貯蓄に優る投資なし」を金科玉条としていただきたい。
「投資をしなさい」と喚くのは「負ける人がいないと儲けが少ない」と言うのと同じだ。全員が儲かる仕組みなんざあり得ない。必ず誰かが損をする。
と、経済学者に盾突く話をしながら、私の生活はいじましいモノだ。特売情報を探して買い物に行くほどである。当年とって56歳である。独身である。
独身だからこそ「料理を身に付けた」ので、この人生は割と成功である。「飯!」と言えば出てくる生活は性に合わない。
料理とは何だろうか?様々な意見がある。良い材料を使い、丁寧に作るモノだと言う人もいれば、カップ麺にお湯を注ぐだけでも「調理だ」と言う人もいる。ここでは、インスタントラーメン等は料理に含めないし、高い材料も使わない。普通にスーパーで売ってる材料でいい。レトルト製品は使わないが、カレールーは使う。「貴方のお母さんがキッチンでやってたこと」をするだけでいいのだ。世の中にはカレールーを使って「不味いカレー」を作れる才能豊かな人もいるとは聞くが、多くの母親は子供をカレー嫌いにはしない。
料理は化学だ。レシピ通りの材料と手順で作れば同じものが出来上がる。再現性の高い実験と同じだ。
出来上がったものを更に好みの味に仕上げる。これこそが料理のだいご味であろう。いや、そこまで気張らなくともよいが。
料理をする(出来る)環境は大事だ。ワンルームマンションでキッチンと呼べるものが無く、備え付けの器具と言えば電熱コンロがひと口と言う環境では、料理をする気も失せる。IHコンロならテンションも上がるかも知れない。水道のシンクも大事で、横幅50㎝ではしんどいだろう。使ったあとの26㎝のフライパンを放り込んで、更に大き目のプレートも横における広さが欲しい。小奇麗なワンルームではなく、1DKの物件の方が生活は楽だ。ここを読むような若者では、セキュリティも気になるだろう。そんな物件も探せばある。家賃だってさして変わらない。言うとなれば、私の住む賃貸はキッチンが広めの2DKである。キッチンが一番広い。これで、都心から1時間圏内で6万5千円。リアルな数字は読者さんの役に立つだろう。本来は若い夫婦者向けの物件に、独りで住んでいる。非常に快適だ。
連載初回となるので、今回は料理のレシピは無しと言うことで勘弁いただきたい。先ずは「環境」のことを書いておきたい。そうそう、カクヨムサイトでは「写真を使えない」ことが悲しいが、「近況ノート」に1枚は貼れる。コラージュすれば数枚の写真も貼れるが、毎回、違う料理の写真や、参考写真を貼ることにした。今まで「近況ノート」を活用することが無かったので、写真を使えると知って驚いた。
写真は私が撮影したものである。料理も当然自作となる。
食費削減を目論むのなら、冷蔵庫は大きいモノを用意したい。独身者が使う、背の低い2ドアではなく、思い切って255リットルクラスがいい。新品の背の低い2ドアと、中古家電で買う255リットルとでは、後者の方が安いことが多い。綺麗な中古でも4万円はしないはずだ。「中古の冷蔵庫はどんな使い方をされてたのか分からないので怖い」とも言うが、「分からないならそれでいい」じゃないか。中古として買い取ってきたリサイクル店が「問題ない」と判断したと言う程度には信頼出来ると言うものだ。臭いが取れていない品は避けるべきだが、中古店でそんな品に出会ったことはないと書いておく。
ふた口+魚焼きグリルのあるガスコンロは最低限欲しい。IHコンロには憧れているが、独身者にはガスコンロがお似合いだろう。イマドキの物件ならほぼ100%、給湯設備になっているだろう。20年前に住んでいた古いアパートでも給湯であったし。
作業スペースもあるだろう。試みに、私のキッチンの作業スペースの横幅を測ってみたところ、42㎝の正方形のスペースがあった。普通のまな板を置いてなお余裕がある感じだ。
あとは電子レンジ等の家電品。コレはお好みで揃えればいいが、電子レンジは無いと困ることが多い。私は今、コンベクションオーブンを買おうかと悩んでいる。流石に56歳のジジィが踏み込んではいけない領域に片足を突っ込みそうだ。パンを焼くとか・・・
食器は100均で揃える。コレが意外と「いい」のだ。陶器が厚ぼったいとも言うが、逆に割れたりしないのだ。調理器具は雪平鍋の大と中。あと蓋が出来る両手鍋。いずれも量販店で千円前後で買える。フライパンも19㎝程の物と26㎝クラスがあると良い。包丁やらの小物はお好みで良いと思うが、100均の包丁で魚を3枚におろせることは知っておいて損はない。
調味料の話は次回以降に。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます