『新編』美味い飯があればいい。
四月朔日 祭
第1話お久しぶりですと「初めまして」
3年ほど前の話。私はここ「カクヨム」で、食に関するエッセイを書いていた。ありがたいことに、フォローしてくれる方々がいた。当時はそんなフォロワーさんに背中を押されるように連載を続け、しかし興味の対象が変わるにつれて更新頻度が落ちた。そう、私は1回このエッセイを投げ出したのだ。今の私は「創作」に注力しているが、あることを境に「食に対する意識」が変容した。
以前の連載をフォローしてくれた方々に先ずは謝罪したい。
私は連載を投げ出してしまった。
赦されるならばまた、食に関するエッセイのようなものを書かせていただくので、読んで頂けないだろうか?
汗顔の至りであるが、ここに謝罪と「新たな連載の告知」をさせていただく。
では今回の話の種を。
ニュースを賑わしている「ウクライナ戦争」のあおりを受けて、食材の値上がりや光熱費の高騰が止まらない。彼の国の「正義」を私は知らない。毎日の生活にイデオロギーは無関係であって欲しいのだ。無辜の民が外国同士の戦争で苦しむと言うのは間尺に合わない。我が国は「戦争をしない国」である。この立場が良いか悪いかは、未来の世代が評価するだろう。少なくとも今の私たちは「自分が信じること」を大切にしたいだけだ。
この1年で高騰した食材は多岐にわたる。コロナ禍のせいもあるだろう。特に外食関連への影響は大きかった。輸送コストの増大、円安も食材の価格高騰の重要な要因となった。そう、今こそ「自炊」にスポットライトをあてる時では無いだろうか?食材の高騰は消費者価格に転嫁される。我が国は労働への対価が安過ぎると言う話もある。牛丼を売るために雇うアルバイトの時給は千円前後だ。もっと高い料理、レストランのアルバイトの時給も同じである。なるべく安く食事を提供したいから人件費を圧縮する。これは間違えた考えであろう。何故ならば、「安い給料しかもらえない人」がどうして外食をするのだろうか?
答えは出ている。なるべく安い店で食べることになるから、更なる「安い店」が流行り、その店の人件費は・・・と言う負のループに陥る。ならば常識を変えようでは無いか。独身者の食事は外食やテイクアウト、ファストフードとは「限らない」生活も成り立つのではないか?いや、成り立たせてからが本当のスタートだろう。外食は高くて当然でいいのだ。私は55歳になったが、子供の頃は「外食」などと言うものは「特別な日」に、オシャレをして店を訪れたものだ。今はもう知らない世代も多いとは思うが、「デパートの最上階のレストラン」は特別なモノであった。両親がいわゆる水商売の人間で、稀に持ち帰って来る吉野家の牛丼や、マクドナルドのハンバーガー、寿司の折り詰めなどは贅沢品であった。もう40年は昔の話だが、食事は家でするものだったし、学校や会社には弁当を持って行くか、社食や会社が補助を出す「仕出し弁当」が主流であった。
今は便利な時代となり、検索すれば簡単に情報が手に入る。私はコレをパソコンで書いているので、検索も容易だ。試みに「独身者の食費」を検索してみる。あくまでも平均値だが、1か月の食費に4万円を使うそうだ。男性の方が高い傾向にある。月に5千円ほど、女性よりも高い。この4万円以上と言うのは、私にとって驚愕の数字である。ほぼ100%を自炊で賄う私の食費は1か月で1万5千円である。ちょっと晩酌の機会が増えても2万円を超えることが無い。
逆もまた真なりと言う。独身者から見た私の食費もまた、驚愕の数字だろうと思う。
今回は「連載再開」に向けてのご挨拶なので、この辺りで筆を置くとして。次回以降は安くてそこそこに美味い飯の話をしようと思う。なるべく「リアルな数字」を添えて。
1週間に2回ほどの更新を予定しております。
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