第9話 決着

僕はゴーレムに魔法を放った。


「………!」


ゴーレムは氷の吹雪によって、カチコチに凍らされた。


『おぉ〜!すごい!私もやってみたい!サンダーランス!』


ヨナは氷漬けになったゴーレムに雷の槍を放った。僕は氷が溶けて水が足元にきていたのに気づかず、水を伝って感電した。


『ユウリ!ごめん!』


「………。」


僕は自分に回復魔法をかけた。


『怒るのはゴーレム倒した後にして!お願い!』


「《コク。》」


『ありがとう。』


そうこうしているうちに、ゴーレムを凍らせていた氷が溶けた。僕はもう一度、氷漬けにしようとしたがゴーレムは炎魔法で僕の魔法を打ち消した。

氷がだめなら、水を使うまで。


「………!」


水は大きな渦を巻きながらゴーレムに刃を何度もあてていた。しかし、ゴーレムにはあまり効果はなかった。


『あんまり効いてないね。』


「………。」


『雷魔法を打ったらいいの?』


「《コクコク。》」


『わかった。サンダーアローシャワー!』


ゴーレムに効果バツグンだった。やっぱり、ゴーレムは機械だから雷魔法が弱点だったらしい。全身が水で濡れていたから、効率良く感電した。ゴーレムは痺れて動けなくなっていた。


《復活しました。》


『元気になってよかったね!』


《はい。ゴーレムは今はどのような状況ですか?》


『感電して動けなくなってるよ。』


《なら、もう倒せるかもしれませんね。コレは必要なかったです。》


『なんですか、ソレ?』


《コレは小型爆弾です。これ一つで、家一つは全壊しますよ。》


『怖!そんなものがあるなら、今のうちに壊しちゃいましょうよ!』


《今、コレをゴーレムに付けたら感電して爆発しますよ?》


『やめておきます。じゃあ、ゴーレムはどうやって倒すの?』


《三人で力を合わせれば、このゴーレムは壊せるかもしれませんね。》


『魔法で倒すの?』


《いいえ、物理的に壊します。》


『どうやって?』


《私が突撃で倒します。なので、ヨナさんとユウリさんは私をなるべく高く上に上げてください。》


『わかった。』


「《コクコク。》」


僕はヨナとルミちゃんにある作戦を話した。


『確かにそれなら上手く行くかもね。』


《なるほど、私にできますかね?》


『わからない。でも、やってみよう!』


僕は氷でブロックをいっぱい作った。そしてソレをヨナが空中に投げて、ソレを足場にしてルミちゃんは高いところへ行った。


『これでいいのかな?』


「………。」


『そうだね。あとはルミちゃんがなんとかしてくれるよね。』


僕らが見守る中ルミちゃんは爪をたててゴーレムに高速で突撃した。


《突狼!》


ルミちゃんの突撃にゴーレムは耐えきれずゴーレムは粉々になった。ルミちゃんはゴーレムを破壊したあと、疲れたのか気絶した。


『どうしよう。このまま、ルミちゃんが起きるまで待つ?』


(……私は待ってる。)


『なら、私も。』


僕達はルミちゃんが起きるまで待っているのだった。

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