第7話 獣血覚醒
ルミちゃんのしっぽをモフモフするのを楽しんだあと、ルミちゃんに魔王城の案内を頼んだ。
《こっちは、魔道具研究所です。魔法が使えない人でも魔法を使えるようにするために日々研究しています。》
『質問です!あの扉の奥にはなにがあるんですか?』
《いい質問ですね。見に行きましょうか。》
『は〜い。』
僕達は研究所の奥の扉に入った。そこにあったのは、巨大なゴーレムだった。
『すごっ!』
(……大きい。)
『これ、動いたりしないの?』
《多分、動かないと思いますよ。》
『じゃあ、ナゾのレバーをおろしておいいですよね?』
《えっ?》
『《ガッチャン!!》』
ヨナがレバーを下にさげるとゴーレムは動き出した。
『おぉ〜。動いた!』
《逃げますよ!!》
『えっ?なんで?』
《このゴーレムは戦闘用の古代魔道具で動かなかったんです!!でも、動いたら超強い戦闘魔道具なんですよ!!これに攻撃されたら死にますよ!!》
『怖!逃げよう!』
僕達は本気でゴーレムから逃げて魔王城の外まで来た。
《ここなら、追ってこれないでしょう。》
『ハァハァ、そうだといいけどね。』
ゴーレムは魔王城を壊してこちらを追ってきた。
《あぁ!!魔王城が!!》
『あとで直そう。だから、とりあえず逃げよう!』
《いえ、もう怒りました!あのポンコツゴーレムをぶっ壊します!!》《狼血覚醒!!》
ルミちゃんは狼のような鋭い爪が生えて、髪が茶髪から白髪に変わった。
『なにそれ!』
《獣人の中にある獣の血を活性化させていつもの倍以上の力を出す技、覚醒です。》
『私にもできる?』
《コツさえ分かればできますよ。では、ゴーレムをぶっ壊しできますね。》
ルミちゃんはそう言うと、ゴーレムものすごいスピードで近づいていき攻撃をしていた。
『……やってましょうか。狼血覚醒!』
「………。」
『狼じゃない。って?確かに猫だもんね。もう一回、猫血覚醒!』
ヨナは猫血覚醒をしたけど、全く姿に変化はなかった。
『失敗した?う〜〜ん、どうすればいいんだろう。もっと、体の中の猫の血を活性化させるイメージがないとだめなのかな?』
「??」
『わからないよね。イメージ、イメージ、イメージ、イメージ、………猫血覚醒!』
ヨナは猫血覚醒をしたのかな?ヨナの黒髪が金髪になって、鋭い猫の爪が生えていた。
『できた!できた!』
「………!」
僕はヨナの真似をして、自分の中の狐の血を活性化させるイメージして、狐血覚醒をやってみた。
するとなんだかすごい力が湧いてきて、髪は黒髪から銀髪になり、しっぽの数が一本から三本になった。
『おぉ〜!すごい!できてる!』
「………。」
『そうだね。助けに行こう。』
こうして、僕達はルミちゃんの方へと急いで走るのであった。
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