第49話 お久しぶりです

あの後、論文をなんとか完成させ、マナーの再確認をした。あそこまでやりこんだのだから、かなり体が覚えていて、社交会デビューには十分だとに評価をもらった。


明後日は、ついに社交会デビュー。

一昨日王都に前乗りし、現在は宿をとっている。


そして、殿下と動きの確認をしている。

ビアンカ様は、あなた達は一番注目されるのだから、よく息を合わせる必要があるのよ。

と言っている。


でも、相手も王族なだけあって動き、マナーが体しみ込んでいるからスムーズに確認が終わる。

ダンスは心配要素も多かったが、殿下のエスコートがしっかりしているからか、むしろ踊りやすい。


そんなこんなであっという間に確認が終わる。周りの大人もここまでうまくいくとは思っていなかったみたい。

それでも、明日も一応もう一度確認する時間をとるらしい。


「今日は、お疲れ様。明日もよろしくな」

殿下に声をかけられる

「お疲れ様でしたわ。よろしくお願いしますね」

「それと...」

殿下にしては珍しくモゴモゴしてる

「リリーと呼んでもいいだろうか。仮にも婚約者なのだから」

なんだ、そんなことか

「いいですよ、では殿下のこともシウス様と呼んでもいいですか?」

「いいのか?!その方がリリーが俺の婚約者だということが周りにもわかっていいな!」


珍しく子供らしい笑顔をみせて、なんだかとってもご満悦のようだ。



そんなこんなであっという間に社交会の日がやってきた。

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