第41話 失礼のないように、失礼のないように

みっちり母に叩き込まれ、王都までついた。

容赦なく質問してくるから、ちょっとでもボケっとしたら、すぐバレるし、ほんとに一生懸命頑張った。


中学校に、寝てる人を当てる先生いたな。

ちゃんと授業聞いてるこっちとしては、やる気ないやつなんかほっといてどんどん授業進めてほしかったな。


前世の話は置いといて、

朝7時に出て、現在2時。

移動で結構時間かかるのが辛いな。

体痛いし。


「リリアンナ、ついたわよ」

「...はい」

「体が痛いこととかは隠し通すのよ。

お上品によ。」

「ええ、お母様。」

そうそれの顔の母。


「最後に1つ。失礼のないようにするのよ。転んだりしないでね。」

「失礼のないように最善をつくしますが、かられる衝動には逆らえないかもしれないですわ。」

さっきとは真逆に殺気があふれる母。


「失礼のないように、ですわね。」

ため息をつきながらも、殺気を隠す母。


なにこれかわいい。

帰りの馬車でも怒られない程度に遊ぼうかな。


馬車をおり、待っていた執事に客室まで案内してもらう。


コンコン。

「お客様を連れて参りました。」


「ではこちらに。」

イスへと案内される。


なんてふわふわなイス!

絵もお洒落出し、高そうな陶芸品もある。

流石は王宮。


そこにいるのは王妃と殿下。

婚約関係の話かな。


「こちら娘のリリアンナです。」

ほんとは、あの長ったらしい挨拶をするんだけど、正式な場ではないし、お母様は王妃様と仲が良いから省略。


「先日、乗馬の大会で、入賞したそうね」

王妃様に聞かれる。

「ええ、優勝はできませんでしたが」

あぁ~、今でも悔しい。

「それでも、初登場で2位なんてうちの娘すごいでしょ」

え、お母様。私にあんなにきつく言ってたよね?


「それでも、たくさん努力をしたのでしょう。」

「私の尽くせる最善を行っただけでございます」

「頑張ったようだね」

殿下の作られたような笑顔。

何を思ってるんだか。


「うちの息子のことはどう思うかしら?」

「文武ともに一生懸命な優秀な方と存じております。」

にやり、母同士で視線を合わせる。


「私達は、積もる話もあるので2人でお庭でもみてきてらっしゃい。」

「では、いってらっしゃい。」


はぁ~、2人にしないでよ。何を話せばいいのよ。

「お久しぶりですね、殿下。」

「久しぶりですね。大会はどうでしたか。」


「...まぁ悔しいです。」

「次の大会では、優勝してくれるのでしょう?楽しみです。」

「何がどうなってそうなるんですか。

私何も言ってないですよね」

つい荒ぶっちゃったかも。


「2位で悔しいということは、次は1位をとりたいということ。そしてあなたに箔があればそのまま婚約者になるじゃないですか。

変な女性だと、ストーカーされたりするので困るんです。それに婚約者にならないとあなたにもデメリットがありますし。」


なんだ、結局この話だよね

でも、デメリットなんかあるか?

あ。

「それは...爵位的に私が婚約者になるはずなのにそれにならない。すなわち、王家から問題あり。と暗に言われてることになる。ことですか?」


「そうだね。あなたの知性を見込んで頼みがあります。」

なんか、やばいこと?公務の手伝いとか?


「とりあえず、仲の良さを演出してほしい。仲が良ければ、ほぼ確実にあなたが婚約者に決まるだろうから。」


「内容によりかねます」

毎週、王宮とかは厳しいからね。


「二月に一度は王宮に来てほしいのと、

文通をしてほしい。

二月に一度は私がそちらに向かうから、実質月に一度合うことになるな。」


「それくらいなら、大歓迎です!」

これで、婚約者になるなら、メリットの方が大きいよね。


ホットしたのか、殿下の顔つきが穏やかになった気がする。


この後は、馬とかお花とか殿下がストーカーされた話とか普通にお話した。

殿下は話し上手で時間があっというまだった。


まぁ、なんだかんだ楽しかった


前回は、張り詰めた空気もあって、私を利用しよう感に溢れてたけど、今回は何も感じなかったし、身構えて損だったな。



これからの苦労をまだ知らぬアンナは、ウキウキ足でホテルに向かった。




●○●○


あとから聞いた話。

今回は、失礼してもよかったらしい。

ただ普段じゃ私が、真剣にマナーのことを聞けないから、私を騙して3時間も話続けたんだとか。


ふん...普段から真剣に話聞いてるし。

今日ほど集中はできないだろうけど。





ーーーー

前回の母のお話1時間になってたので、3時間になおしてあります。

ほんとに、この前設定した7時間座りっぱなしにならないですよねこれじゃ。


打ち間違いとか、自分で作った設定忘れたりとか、小説書くのは前途多難です。


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