第36話 はぁ

...ほんとにちょっとだけど出遅れた


先頭にたてなかった


でもまだ抜かせる


走れ走れ走れ


でも、姿勢は崩さない

練習での反省点全部気をつけながら


●○●○


「ちょっと出遅れたな」


大丈夫、リリアンナ嬢ならまだついてける


「よくやった、先頭集団には入った」

トラブルがなければ、決勝には出れる


あ、ぶつかった。

頑張れ!たちなおせ!


普段は、一人で練習してるからコーナリングでぶつかって崩れることはない。


ぶっつけ本番でたち直せるか、、、


なかなかリズムが戻らない

無理やり走ってる

このままだと、先頭から離されてしまう...


マラソンとかで足の速さが同じくらいの人がいたほうが力をだしきれるのと同じで

乗馬も周りの人がいたほうがいいんだが...


! !!!」



●○●○

走ってる最中にぶつかるのは初めて

どうしよう...

ここにはドッセーナ様も、いないし、


うまく息があわない

このままだと、離されちゃう


離されちゃうと、スピードも遅くなっちゃう


どんどん追いつくのが難しくなっちゃう


ノワール急ぐよ

ほらっ


ほらっ


! !!!」



ティナの声だ!!


なんか、ちょっと思考がクリアになった気がする


パニクってた...


感情はノワールにもつたわる


焦るとノワールも焦っちゃう


こうゆうときこそ、息をあわせのを意識するんだよね


せーのっ


いち 、 に 、 いち 、 に

いち、に、いち、に

いちに、いちに


だんだんスピードがでてきた


「ノワール、まだ追いつける!」


「いくよ!」




ゴール!!


あのあとはなにもなく、なんとかゴールできた。


あと、3秒遅かったら決勝出れなかったらしい。


ギリギリセーフ


前には、3人か。

悔しいな


スタート出遅れちゃったのも、ぶつかってパニクって、なかなか立て直せなかったのも。


絶対もっといい結果出せた



「おつかれー、よく立て直したな」


「まぁ、なんとか。

ほんとティナのおかげですよ」


「ティナ、ありがとう」


「アンナ様の普段の頑張りのおかげですよ

決勝進出おめでとうございます」


「リリアンナ嬢、おめでとう!」


「ほんとにふたりのおかげ、ありがとう」


「顔と言葉が一致してないぞー」


「もっとできたのにって悔しいところいっぱいありますもん」


「じゃ、決勝頑張ってこい」


「反省して、できなかったとこ直して、今あるすべてを出し切ります!」


「明日も頑張るぞ」

「はい!!」

「えぇ」





でも、悔しいもんは悔しい。






○●○●


仲間の声って力になりますよね。

駅伝練習で長距離走ってるときは、仲間の声にほんとに助けられてました


その人たちの声がほんとに力強くて、なにかの形で残したくて、

くじけそうになったアンナの声掛けが引き立つように文章にしてみました。


今回はそのために、観客からの声かけを1つだけに絞ってみました


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