第14話 もったいないな今までの自分

「久しぶりですし、今日はゆっくり小屋の付近あるきましょう」

 ...かわいい。ふわふわの黄緑の髪が太陽に照らされ輝いてる...この世界の顔面偏差値高すぎ。


「ノワール、今日もよろしくね」

 くびもとを撫でてから、ドッセーナ様がつけておいてくれた鞍にのる。


 たかーい!!風が気持ちいい

パカラ パカラ

 ゆっくりあるいてくれる


 なんかいつもより、乗りやすい気がする

今までいやいややっていたし、気持ちのもちようで変わって感じるのかな。気のせいか。


 ノワールにのって、原っぱ駆け回ったら楽しいだろうな~。お散歩できるくらい上手になったら、お花も見に行きたいな


ほんとに、今までこんな楽しいことを仕方なくやっていたなんて...

本気でやってたら、もっと上手になっていたのにな もったいない


「今日はこれでおしまいにしましょう」 

 

 ふぅ~


「今日は、ありがとう。またよろしくね、ノワール」

 

 鞍から降りて、感謝の気持ちをこめてくびもとを優しく撫でたあと、手綱を引いて小屋に連れて行く。


「ドッセーナ様、今日は鞍を自分ではずしてみたいのですが、わたくしでもできますか?」


「できますよ。まず、そこを...」


「おぉーできたっ!! 

教えてくれてありがとうございます。また来週よろしくお願いします。さようなら」


「さようなら」


「ノワール、また来週、またね」


 外からみていた私としては、

馬に落ちてから怖がってないかと心配たけど、むしろ前より楽しそうに乗馬していてよかった。しばらく何も出来なかった期間で考えが変わったのかな。


「アンナ様、湯汲みの準備をしておきましたし、汗を流しにいきましょう」


「ティナ、準備ありがとう」

 こうして、湯汲み行った私はいつもより念入りに洗われた。今日は、乗馬したし汗かいてるからかな?


「今日は、オイルマッサージしますね」


「オイルマッサージもするの?」


「もちろんですよ」


「痛っっっい 痛い痛い ティナやりすぎ」


「これだけやっても足りないくらいですよ

だって明日は...」


 えぇなんかあるの、

明日は文字を教わりたいと思ってたのに...


「婚約者になる方との挨拶があるのですもの!!」


 はぁー、婚約者って殿下だよね。

どうせ私がヒロインとの邪魔をするんでしょ。で、私が処刑されると...


これは、どうやったら婚約せずにすむかが問題だな。


 でも、家の名前に泥を塗るようなことは、あとの自分が苦しくなる。


 どうやったらいいんだろう 悩んでいる間に気づいたら、食事も終え、寝る時間になっていた。

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