第7話 食事がおいしい!....

「アンナ様、お食事を運んできました」

ティナがトレーで湯気の出た温かい夕飯を持ってくる


「うわぁー いいかおり」

なべの蓋を開けるとそこには....

「おかゆっ」


「アンナ様、おかゆそんなに好きでしたっけ?」

あまりのはしゃぎようにティナが驚く。


ヨーロッパのような空間で勘違いしてたけど

、ここは日本の乙女ゲー。

そりゃ日本食もあるよね


「あまりにもかおりがよかったから、たべるのがたのしみで....」

とっさに思いついた言い訳が口から出る。


「食欲があるようでしたら、もう安心です。たくさん食べてください」


なんとか騙せた?かな


「いただきます」

うん おかゆおいしい!

ちゃんとだしも効いてるし、野菜の甘みもある。一週間ぶりの食事が心にもお腹にも染みわたるー


いただきますで思い出したんだけど、茶道とか華道、書道、柔道、弓道って日本の文化ちゃっかりあるんだよね....

金髪とか赤髪、青髪に着物って今では不思議な感じがするけど、記憶を取り戻す前はそれが当たり前だったんだよね。

前世の当たり前、今世の非常識。今は前世の記憶を思い出したばっかでそれが強いから実物前にしたら笑っちゃいそう、

でもさ考えてごらん

ヨーロッパ風の建物の中の茶室で普段ドレスを着ているお嬢様が着物だよ

絶対笑わしにきてるよね?

100%笑わしにきてるよね?


てかさー、食事がおいしいのはいいんだけど、知識チート使えなくない?前世ではまってた異世界転生の漫画じゃ、『こんな生活耐えられない! 前世の知識で革命起こしてやる!!』とかがお決まりじゃないの?

科学が発達しているわけじゃないけど、代わりに魔法で全て補ってるし。

お風呂もお湯が出てくるし、何なら掃除機使ってるし。

普段はドレスだけど、運動は前世みたいな服きてるし。


魔法は憧れだったから嬉しいけどさー

知識チート起こせないじゃんっっっっ!!


とかいいつつも、やっぱ魔法って夢があるよね。たしか、7才ごろから始まる学校に向けてそろそろ勉強が始まるはず。楽しみだなー。


文句がありつつも中学時代に培った前向き思考でこれからに希望をもつアンナであった。

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