第110話 Side - 531 - 5 - すごい えっちだ・・・ -

Side - 531 - 5 - すごい えっちだ・・・ -



「エムージカイキャク?、テブラ?、・・・えっちなポーズって?」


「・・・あ、これはゲームを監修した白銀の大魔導士様がお手紙による質問に答えたやつで、攻略本に載ってるっすけど、「ユゥリィアァ」ちゃんは開発会議の時に「セグゥワー商会」からの強い要望でちょっとえっちな感じでってなったらしいっすね」


「えっちなポーズ・・・」


「あー、ルシルくんはまだ知らないっすかね、大魔導士様の造語らしいんっすけど「手ブラ」「M字開脚」、これについて詳しく教えちゃうと情報元を辿られて旦那様に怒られるかもしれないっすから、自分で調べて欲しいっす、今はこのゲームのせいで結構有名になった言葉っすから「エンタァ・ネトゥ」で画像検索すると出てくるっす、それから、ボクに聞いたっていうのは絶対に言わないで欲しいっす!」


「えっちなポーズ・・・こんな感じかな?」


僕は両手をハート型にして首を左に少し傾けた


「・・・ルシルくん、ずっとそのままの綺麗な心でいて欲しいっす・・・」


「え、違うの?、じゃぁお兄様がベッドの下に隠してる雑誌に載ってたみたいな・・・裸の女の人がしてたやつ?・・・こんな感じ・・・」


「ルシルくん、それ以上いけない」






「おはよー、今日もいい天気だね、・・・・わー、どうしたのシアさん!、そんなボロボロになって、あぁ、めっちゃ泣いてるし・・・泣かないで・・・」


「うぅ・・・ぐす・・・ひっく・・・昨日・・・新王都の駅で・・・持ち場を離れて悪党をやっつけたの、・・・お父様にバレたっす・・・」


「えぇ!、何でバレたの?、僕誰にも言ってないよ」


「・・・お父様・・・ボクの初めての護衛・・・心配だったみたいで・・・あとを尾けて来てたらしいっす、それで・・・ルシア様放ったらかして・・・戦ったの見られて、・・・うぅ・・・痛いよぅ・・・」


「えー、騎士団長ついて来てたの?、あんなに大きな身体なのに・・・全然気付かなかった・・・」


「お父様・・・気配を完全に消せるらしいっす・・・今朝ボクが騎士団詰所に行ったら呼ばれて、・・・後ろから「ゴゴゴゴ・・・」って音が聞こえるくらいお父様がすっごく怒ってて、・・・それで・・・護衛対象を放置して・・・お前は何をやっているのだ!・・・って、・・・女の子を助けた事は・・・ちょっとだけ褒めて頭を撫でてくれたっすけど・・・」


「えと、血が出てる、・・・お庭の隅にベンチあるからそこまで行こう」


「・・・え、大丈夫っすけど」


「ダメだよ!、ほら横になって僕の膝に頭乗せて・・・「ウォーター」「アイス」「ヒール」、これをハンカチに染み込ませて・・・」


「あぅ・・・ルシア様のハンカチが汚れるっす」


「大丈夫だよー、ほら冷たくて気持ちいいでしょ」


「あ、顔が冷たいっす・・・気持ちいい・・・」


「しばらく動かないでね、腕も・・・「アイス」「ヒール」」


「わぁ・・・」


「教会の聖女様みたいに上手く出来ないけど、一時的に痛みは軽くなった筈だよ」


「・・・くー・・・すぴー・・・むにゃぁ・・・」


「寝ちゃったかな・・・起こさないように眠りを深く・・・「スリープ」」


シアさんの寝顔を眺めてると僕の前に人の気配が・・・ひいっ・・・びっくりしたぁ・・・騎士団長が立っています。


「お嬢様、よろしいですかな」


「はい、どうぞ」


僕は座っているベンチの横をポンポンって叩いで座るように促しました。


「失礼します」


ギシ・・・ミシッ・・・


わぁ・・・椅子が沈み込んだ・・・強度大丈夫かな・・・。


「昨日は愚かな娘が護衛を短時間とはいえ放棄した事、申し訳ありませんでした、お嬢様はあの時「あまり関わらないほうがいい、行こう」と促していたのにその言葉も無視して・・・昨日私は夜勤でしたので今朝きつく叱っておきました、これで許してやってもらえないでしょうか」


「はい、ちょっとやり過ぎだと思いますけどね・・・」


「娘は・・・親の私が言うのもアレですがバカです、言っても聞かない、身体に覚え込ませるのが一番だと15年間娘を見てきた親として判断しました、正義感が強く、幼い頃から騎士になりたいと言って聞かないから好きなようにさせました、私なりに・・・戦いで死なないように鍛えてやったつもりです」


「・・・」


「あの状況でお嬢様と絡まれている女の子、どちらを選ぶか私にも興味がありました、娘の判断は護衛としては間違っていますが・・・私はあの娘らしいなと思ってしまいました、・・・お嬢様と娘は歳が近い、馬鹿正直で友人が少ない娘と仲良くなってもらえればと思って護衛に抜擢しましたが・・・お嬢様が娘を護衛として相応しくないと思われるのなら、代わりの者を付けましょう」


「いえ、僕はシアさんのした事は・・・彼女らしくて好きですよ、昨日一緒に行動して仲良くなれたらいいな・・・って思ったし、彼女と居るのは楽しいです、護衛を選ぶ権利は僕には無いので団長さんの判断に任せますが・・・できればこのままでお願いします」


「・・・ありがとうございます、まだまだ未熟ですが・・・私の可愛い娘です・・・、どうか娘をよろしくお願いします、では私はこれで」


「はい・・・」


行っちゃった・・・。





今日はシアさんを護衛にお庭の外周を散歩する予定だったんだけど・・・まぁ散歩なんていつでもいいし、お部屋でのんびりしようかな。


僕はかなり長い間眠っていたシアさんが目覚めた後・・・お顔の腫れは少し引いたね・・・、自分のお部屋に戻りました。


お庭に来る前にお部屋から下を覗いたらお義母様が外をうろうろしていたから念の為ヨッガレギーンスの上にワンピースを着ていたの、お部屋に戻ってワンピースを脱ぎ、上下お揃いのデザインになってるお気に入りのヨッガレギーンス姿で椅子に座って端末を起動させました。


「エンタァ・ネトゥ」で昨日シアさんが言っていた「エムージカイキャク」と「テブラ」を調べるの、いっぱい練習して僕の育ててる「ユゥリィアァ」ちゃんをもっともっと強くするんだぁ。


「まずは「エムージカイキャク」だね、画像検索っと・・・ん?、写真がぼやけてる・・・拡大・・・え?、貴方は16歳以上ですか?、何だろこれ・・・まぁいいか、僕は今12歳だけど「はい」をポチ・・・え?、・・・う・・・うひゃぁぁぁ!」


「・・・すごい、えっちだ・・・これが「エムージカイキャク」・・・みんなおっぱいが大きいな、・・・これ僕みたいに胸が小さい人がやっちゃダメなやつじゃないよね・・・お兄様が隠してる本に載ってたのと同じようなのもある・・・」


「うぅ、恥ずかしくてお顔が熱い、でもまだお股にぼかしが入ってる・・・これ取れないかな、え、「お金を払うと・・・全部見えるよ?」、・・・見ちゃおうかな・・・だ、だって、僕は女の子としてこれからも生きていかなきゃいけないの、他の女性とお股の形が違ってないか確認しなきゃ!」


プルプル・・・「支払いますか」ボタン・・・これを押せば見えるの、他の女の人のお股・・・ゴクリ・・・。


「・・・でも・・・お金高いなぁ・・・これだけあればゲームの「グァチャァ」が10回できる、うぅ・・・我慢しようかな、今日のところは許してあげるの!、・・・次は「テブラ」・・・こ・・・これは!・・・なるほど・・・これがテブラ・・・大人だ、・・・僕は大人の階段を1歩登っちゃった」


「みんなお股とお胸を触って気持ち良さそうな顔してる・・・気持ちいいのかな?、でも僕は元男の子、女の子と同じじゃない可能性もあるよね・・・ちょっとだけ確認しようかな、・・・うん、ちょっとだけだよ」


ヨッガレギーンスの上からでいいかな、片手はお股に、もう片方はお胸・・・。


「・・・んっ・・・んひぃっ・・・くすぐったい・・・でもそんなに気持ちよくない・・・穴に指?・・・嘘・・・い・・・入れるの?、僕にはおしっこの出る所とお尻にしか無いなぁ、・・・えーと、その間くらいが気持ちいいかも・・・」


「他に何か書いてないかな・・・調教?、ってなんだろう・・・いっぱい繰り返すと気持ち良くなるよ・・・か、・・・よく分かんないなぁ、・・・まぁ今日のところはこれくらいでいいや、ゲームしよ・・・」






「今日はシアさんゲームに居ないなぁ、・・・あの状態だと寝てるかも・・・遊んでくれる人を探そうか、「誰か僕と戦って欲しいな」・・・ポチッ」


「あ、来てくれた、これは・・・僕の大好きな「ラッショウハァーン」だ、いいなぁ、かっこいいなぁ、このキャラ欲しかったの・・・いや今は勝負に集中しなきゃ!、照魔鏡(ゴーグル)を付けて両手と両足に操作リングをつけて」


「行くよ僕の「ユゥリィアァ」ちゃん!、「ラッショウハァーン」を倒せ!、使っちゃうぞ「エムージカイキャク」と「テブラ」の連携」


「せいっ!、「エムージカイキャク」で技を撃つ!、・・・とう!、はぁっ!・・・やった!、勝った!、勝ったよ!、凄いな「エムージカイキャク」・・・対戦ありがとうございました・・・っと、ふぅ・・・ちょっと恥ずかしい姿勢で戦ったからお尻が痛いな・・・」


「お嬢様・・・」


「ひぃっ!、な・・・何?タニタさん、いつからそこに居たの?」


「お嬢様が楽しそうに成人指定の画像を検索しているところ・・・「すごい、えっちだ・・・これが「エムージカイキャク」・・・みんなおっぱいが大きいな・・・」辺りからでしょうか・・・」


「ほとんど最初からじゃん!」


「お嬢様が釣り広告に誘導されそうになった時は流石にお止めしようかと思っておりましたが幸い思い留まられていましたので気配を消してお嬢様の背後に控えておりました・・・、それにしてもお嬢様ももう12歳・・・そうでございますね、性に目覚められてもおかしくない年頃、タニタは陰ながら応援しております、ですが今の「M字開脚」はどうかと思いますお嬢様、仮にも貴族のご令嬢が「M字開脚」・・・お嬢様がド変態なのは存じておりましたが、ここまでとは・・・あぁ・・・このタニタ、お嬢様を甘く見ておりました、これからは「救いようのない超ド変態のお嬢様」とお呼びする事に致しましょう」


「ひどい!」





「では、お嬢様お休みなさいませ」


「うん、おやすみタニタさん、今日も一日ありがとうね」


「・・・っ、し・・・失礼しますっ」


耳まで真っ赤にしてお部屋を出て行くタニタさん、かわいいな・・・。


「さて・・・」


僕はベッドから上半身を起こして部屋の四隅に置いてある大きな鉄球に意識を集中します。


「くっ・・・」


最初に魔力を加えて4つの鉄球を浮かせます・・・超重いからきつい・・・。


そして順番に・・・左回りで1つ隣の設置台の上に・・・着地!。


「ふぅ・・・」


そして元あった鉄球を隣の台に・・・。


「くはっ・・・」


額にうっすらと汗が・・・でも頑張って順番に移動します。


「あぅ・・・魔力切れ・・・頭痛い・・・気分悪い・・・きゅぅ・・・」


バタ・・・


そう、これは僕が夜寝る前に欠かさずやってる日課、始めた時には4つの鉄球・・・もっと軽かったな・・・それを浮かせるだけで魔力切れだったの、でも少しずつ、1年になるかな・・・続けたら出来る事が増えてきて・・・。


実はこれは僕が白銀の大魔導士様の事を一人で調べた成果、今はその推測が正しいかどうか検証しているところなの。


大魔導士様も7歳くらいまでは他の子供と同じ速度で成長した記録があって・・・それは400年以上前の古い医療記録、僕が図書館で探し出した本の中の一つに書かれてた、だから7歳くらいまでは普通の子供ほどの魔力量だったんだ。


ならどうして大魔導士様は国を滅ぼせるほど魔力があるのか、開発した秘術を使ったって国が公式に発表してる、術を使って不老になったのは大魔導士様の家族と統一国王陛下、それから師匠である狂乱の大賢者様と弟子の黒衣の大魔導士様・・・。


だけど、小さな子供がそんな凄い術を開発するのは非現実的、何かをして増やしたのかも?、でも誰も魔力が後で増やせるなんて信じてないし不可能だと言ってる。


大魔導士様はどうやって魔力量を増やしたのか、しかも親や使用人の協力無しで・・・6歳や7歳になる子供が一人で出来る事・・・それはそんなに多く無い筈・・・運動したり、魔力を使う練習をしたり・・・そこで僕はある推測を立てたの。


努力家の大魔導士様は毎日魔法の練習をしていた、普通ならすぐに魔力が枯渇して痛くて苦しい思いをする・・・凄く痛くて苦しい・・・誰もやらない事・・・魔法を毎日練習して魔力を毎日枯渇するまで使ったのかも、そう考えたら試さずには居られなかった・・・。


結果、僕の魔力量は増えてきてる・・・と思う、計測するとなると専門の機関に行かないといけないし、家族にバレたら僕がやっている実験を危険だからって止められちゃう、これは誰にも言ってない僕だけの実験。


もし魔力量が増えるのなら増やしたい、魔力量を増やして、それから・・・幼い頃からの夢だった魔法騎士になりたい!、立派な魔法騎士になって・・・僕を大切に育ててくれたお家に貢献したいの・・・。

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