パーソナル・カラー
職場の先輩は仕事もできるし質問にはきちんと答えてくれるし愛想はそれほどないけれども意外と雑談の相手もしてくれるしで同僚及び指導役としては文句のつけようのないくらいにできた人なのだけども、二ヶ月に一度くらいの頻度で目元に派手な青タンを作ってくるので、恐る恐る理由を尋ねても僅かに眉間に皺を寄せてから「家庭の事情だよ」としか言わないので、こちらとしてもそれ以上踏み込むようなこともできずに別の話題に切り替えるほかないのだけども、喫煙所で煙草を咥える生白い横顔と微かなほくろの添えられた左目を見るたび、痣の青より火傷の赤が似合いそうだなと思いつつ、俺は目を伏せて煙草の煙を吐く。
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