善意あるいは好意もしくは、
「俺の実家、田舎なんで土地とか駄々余りしてるし俺の名義のやつもいくらかあるんで、山でも裏庭でも好きなとこ選ばせてあげられますし、何なら俺車も出せますんで遠慮なく言ってください」と喫煙所に入って来た後輩が咥え煙草のまま言い出したので、何の話だと聞き返せば「もし先輩が人とか埋めたくなったら手伝いますってことです」と天気の話でもするように答えられて、どうしてこいつは俺が誰かしらを殺して埋めたがっているという前提で話を始めたんだろうとか意外といいとこの坊ちゃんだったのかと益体もないことを考えながら、紫煙の向こうからこちらを瞬きもせずに見ている黒々とした目をぼんやりと見返すしかできずにいる。
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