真夜中、コーラ、柄シャツ
深夜のファミレスに呼び出されて数年ぶりに会った後輩は街中ですれ違ったら目を逸らしてしまうような派手な柄シャツで、再会のあいさつもそこそこに「絶対儲かるんですよ」「先輩も勝ち組になりたいでしょ」「俺先輩にしかこの話してませんよ」と雑な口上で胡散臭い投資話を勧めてくるので、高校の頃は制服も校則通りに着てたなとか地元で噂になってるから誰も電話に出なかったんだろうなと氷が溶けて薄くなったコーラを啜りながら、包帯まみれの左手の小指や後輩の喉元に巻き付くぼろぼろの指先を見て、今更手遅れなのだろうと思いつつ、せめてこの場の会計ぐらいは出してやろうと決めて景気のいい話に雑な相槌を打っている。
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