はぐれ若人従順派
バイト先の飲み会に付き合って終電を逃し、せめて寝床だけでもと先輩の家に転がり込んだのだけども、深夜に唸り声で目が覚めて隣を見ればそれなりに酔っていた先輩がひどく魘されていて、夢見が悪いのだろうかと眺めていたらその身体が一息に壁際まで引きずられていったので慌てて起こせば、先輩自身は「この部屋こういうことよくあるから」と半眼で答えてまた寝直そうとするので、どうして抵抗しないのかと問えば「別に抵抗する理由もないし」と欠伸交じりに言ってその場で布団をかぶり直して眠り始めたので、これは豪胆なのか自棄なのかを考えながら、俺は薄いタオルケットに覆われた痩せた背中を眺めている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます