死体埋め互助関係

 高校三年の夏に、帰省先の父の実家で受験勉強にかこつけて夜更かしをしていたところ叔父が知らない女を埋めようとしていたのに行き遭い先日アイスを奢ってもらったからという理由で運搬と穴掘りを手伝ったことがあるので、叔父にはそれなりの貸しがあるはずなのだけども、七年経った今になって俺が叔父を埋めてみたいのだと頼んだら果たして受け入れてくれるのだろうか。

 そんなことを考えながら、俺はいつかと同じような盆の集まりでただ人のいい親戚という顔をして酒を飲んでいる叔父の細められた目に、あの夏の夜闇の中で俺に向けられていた縋るべきか殺すべきかを決めかねているような昏い視線を重ねている。

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