第8話
小宮山自作の仕掛けは、計画通り、素晴らしい仕事をしてくれたようだ。
部屋を出て、懐中電灯で由奈の姿を照らし、確認する。うつ伏せで倒れていた。
「うっ……うう……」
由奈は呻き声を上げていた。激しい痛みを味わっているが、絶命に達するものではなかったらしい。
そこは計算通りにはいかなかった。
舌打ちをした小宮山は、由奈の身体に跨り髪を掴んだ。
そして、
激しく床に叩きつけた。
短い悲鳴を上げ、由奈はもう何も言わなくなった。
脈を確認すると、彼女は事切れていた。
小宮山は妙な興奮を自身で感じた。憎かった春野由奈が死んだこと、彼の手で最後の止めを刺したこと。それは笑いへと変化した。なぜ笑いに繋がったのか、小宮山は自分自身でも分からない。しかし、笑いは止まらなかった。
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