第3話 エネルギ→モン☆スタ←ズ:育成アプリゲーム/プロローグ

〈前書き〉

 主人公が育成アプリゲームをやる話。前回と違って、途中まで書いた小説です。世界観は多分現代。




「エネルギ→モン☆スタ←ズってアプリゲームを知っているか? 超面白いよーん」


 教室で昼飯をもそもそ食べていると、一緒につるんでいる緑川みどりかわ武尊ほたかまったく興味が湧かないゲームを、ぐいぐい強引に俺へ推してくる。



「んー、知らない。つか、俺ってば基本ゲーム機じゃないとゲームやらないし、ソシャゲとか悪いけど興味ない」

「なんだよ、僕にそれを勧めておいて、次のターゲットは皇海すかいかよ。どんだけ布教したいんだよ、お前」

「だってさー、全然フレンドが集まんないんだもん、しくしく」


 泣き真似をする武尊。見事にわざとらしい。



「ははっ、ゲーム内ぼっちってやつ? どれどれ、見せてみろ……うわっ、僕より早く始めたのにフレンドが少ない、ひ・さ・ん!」

「武尊は、ゲームでも友達いないんだな、どんまい」


 可哀想だから、俺の弁当のウインナーを分けてやろう。

 そっと、武尊の海苔のり弁の上に優しく置く。ほどこしだ、しっかりと味わえ。



「いや、現実もゲームの中でもいるし、いるし……って話がれすぎ。なぁなぁ、頼むよ! ゲームのユーザーになって、ゲームの中でもオレとフレンドになろうよ」

「えー、俺が?」

「ゲームをやってくれるなら、このプリントを写させてやるぜ」

「よし、俺に任せなっ!」


 よし、これで課題をやる時間が、まるまるゲームをする時間に変換される。



「ずっるーいぃー、僕には何にもなかった」


 岸辺きしべ高尾たかおが口をとがらせながら、武尊に抗議をする。



「高尾は、むしろ要らないだろう。どうせ、自分で問題を解くのだから」


 俺は溜め息をつきながら、高尾にババンとはしを向ける。


 成績が上から数えた方が早い上位メンバーが、何を言っているのやら。



「まっ、そうなんだけどね。じゃあ、後でIDを送るからフレンド登録をしといてね~」

「オレもオレも、よろしく」

「はいはいはい、オレモ・オレモね。わかりましたよー」


 登録に時間が掛かるかもしれないから、家に帰ってからやるか。








〈後書き〉

 主人公【俺】→斎藤さいとう皇海すかい/アプリゲーム内の名前→空海山


 友達A【オレ】→緑川みどりかわ武尊ほたか/アプリゲーム内の名前→タケル


 友達B【僕】→岸辺きしべ高尾たかお/アプリゲーム内の名前→ガオー(「・ω・)「


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