第5話


声を掛けてきた糸目男は急に攻撃を仕掛けてきた。

扇子を広げたと思ったらクナイのような投擲物を投げてきた。


「歩斗!危ない!」


ディアンが俺を押し倒す。

あと少しでも遅かったら投擲物が頭に当たってたかもしれない…。


「運がいいな〜避けれるなんて…。でも僕に見つかってるからやっぱり運悪いかも?あははどっちでもいいや、次は外さないよ?」


「歩斗今のうちに一旦にげるぞ!」


糸目が何かを喋ってる間ディアンのよびかけに答えすぐさま木々の方へと逃げ込む。


「おいディアン!さっきのやつなんだよ!どうにかしてくれ!神なんだろ!!」


「いいか歩斗!今の歩斗にさっきの野郎は倒せない!俺が本来の力があれば勿論倒せるがこっちの世界に干渉しすぎてしまって今はほとんど力を出せないでいる。だからここから助かる方法は2択だ」


「に、2択?」


ディアンが言うには助かる方法は2つ。

1つ目は2人でゲートへと逃げ込むこと。

2つ目はさっきの糸目が俺の事を探すのを諦めて追ってこないこと。

勿論そんなの無理だから実質1つ目で決まりだ。

だが問題は糸目が来てからゲートが不安定な為それを俺らが通る間のゲートの一時的に安定させること。


「てことは俺、異界に行かなきゃいけねーの!絶対いやなんだけど…」


「じゃあ歩斗はここで死んでもいいの!嫌でしょ、嫌ならゲート安定させるの手伝って!」


なりふり構ってられないか…。


「はあぁぁ、くそっ!仕方ない。どうすればゲートは安定する?」


「30秒だ、俺がゲートの前に行ってから30秒糸目から何としてでも稼いでくれ。その時間でゲートを安定させる。」


ドンッ!


「歩斗ぼやぼやするな!糸目が近くにいるぞ!神社までダッシュで戻るぞ!」


作戦を立てたと同時に糸目が投げてくる。


「あれれ?また避けられた?避けるの上手過ぎないお兄さん?」


糸目に話しかけられたけど無視して神社の方へと戻る。

道中糸目に並走されながら話しかけてくる。


「なんでこんなことすんだよ!!」


「今は何も投げてないでしょーお兄さん?それよりも何で2回も避けれたか教えてよ〜」


「たまたまだよ!てか話しかけてくるのやめて!後並走しないで!」


何をバカな事を言ってるんだみたいな顔しながら並走してくる糸目、急に攻撃して来ないのも怖いしどうすればいんだよ…。



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