第4話


昼前まで寝ていた俺を大きな声で起こすディアン。

起きた俺とディアンは異界とのゲートになってる月光神社へと向かっていた。


「てか今日はディアンは人型なんだな」


「昨日言ったみたいにこの姿なら一部の奴以外は他のやつには見つからないからな」


「たしかにそんな事いってたな。あれじゃあ俺がディアンに話しかけてるのって…」


「周りから見たら変人だな!」


「おい、ディアン?後で説教だな」


「はぁー?俺は昨日言っただろ!そんなのあんまりだろ!」


「本当だとは思わないだろ普通!」


そんな話をしている内に目的地の月光神社までやってきていた。

近くに神社があるのは知ってたけどわざわざ訪れたことは無かったから新鮮だ。

長い階段を登った先には思ってたよりも大きい神社が現れた。

地元民のみが知る穴場スポットの様で人もほとんどいない。

ディアンが1人で神社内に入りそれらしき青白く吸い込まれそうなゲートを見ている。

なぜ俺にゲートが見えてるのかとディアンに聞くと異界の力の恩恵らしい。



「歩斗、ゲートの調子がどうにも悪くないみたいなんだ」


「それってどういう事だ?」


「情報に誤りがあったのかも知れない。もう少し待ってみよう。急に調子が悪くなるかもだし」


「そうだな少し待ってみよう」


なにか引っかかるな…。

ディアンと数時間待ってみて夕方になろうとしていたがゲートの調子が悪くなることは無かった。


「何かの誤りがあったのかもしれない。悪いな歩斗付き合わせてしまって」


「そんな事は別に気にしなくていいけど、ここに来てから何か引っかかてるんだよ」


「俺は何にも感じないけど歩斗が言うならもう少し待ってみるか」


18時を時計の針が回ると突如としてディアンが立ち上がる。


「ゲートがすごい乱れてる!どうしたってんだ」


バチバチと音をたてゲートが大きくなったり小さくなるのを繰り返している。


ゲートに気を取られていると後ろから声がかけられる。


「あれれー?お兄さんどうしたのこんな所でぇ?てかもしかしてゲート見えちゃってる?」


糸目の茶髪男が後ろから声をかけてきた。

扇子を持ちながら首を傾げて問いてくる。


「あららー不味いなぁ、なんで見えちゃってるんだ?お兄さんも運ないねー。僕に見つかっちゃったからには…」


ーー死んでもらわないといけないね…

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