カメラロール
「ほら、それ持ってこっち向いて」
私の言葉にユウマは少し困ったような顔をして、照れくさそうに、でも笑ってレンズの方を見た。手に持っているのは宇治金時風白玉ラテ。京都のとあるカフェでしか堪能できない知る人ぞ知る有名スイーツだ。私は笑顔の瞬間を狙ってスマホで写真を撮る。
「よし、上手く撮れた」
私が言うと、ユウマは私のぶんのラテを手渡してきて、歩きながらストローで一口目を飲む。ユウマは店頭でラテが手渡された瞬間から、私が写真を撮っている間も、飲みたくてたまらなかったらしく、勢いよく飲んで少しむせた。
「ミフユは本当に写真を撮るのが好きだよね」
ユウマは言った。
「そうだね。写真を撮ると、思い出の一瞬一瞬がちゃんと残って、一瞬の出来事が永遠になるような気がするんだ」
私は写真が好きだ。小学生の頃、初めてスマホを買ってもらってからというもの、私はどこか行くたびに、何か心動かされる体験をするたびに写真を撮った。美味しいものを食べたとき、友達や恋人、家族と遊んだとき、何にもない日の散歩道で見つけた花や空。後で見返さなければ忘れてしまうような幸せを、写真を撮ることで忘れずにいられる。数年後にちょっとした花の写真を見て、ああ、あの時はあんな風に心を動かされたんだっけ、と思い出すのが何より楽しいことなのだ。
「永遠、か。なかなかいい言葉だね」
「あー、いつも写真ばっかり撮ってるからちょっとめんどいって思ってるでしょ。さっきだってラテ飲みたくてうずうずしてた」
「皮肉じゃないよ。本当に思ってる。ま、写真なんていいから早く飲みてーって思うこともあるけど」
「あはは、ほらね」
後でLINEで写真送っておいてよ、とユウマが言うので私は頷く。SNSにでもアップするのだろう。長年写真を撮って来ただけあって、私の写真はなかなかいい出来栄えで撮れていることが多い。いわゆる映えるというやつだ。
「ミフユもSNSやればいいのに。キレイな写真撮れるし、すぐインフルエンサーになれるよ」
「うーん、SNSかあ。私はただ写真撮って、自分のカメラロールに増えてくのを見てればそれで満足だからなあ」
私は特にSNSに自分の写真をアップすることはない。前にやってみたことはあったが、あまり続かなかった。
「そっか。俺とミフユだけの写真が、ミフユのスマホの中だけにあるっていうのも、ちょっと嬉しい気がする。写真の中のミフユ、本当に幸せそうに笑うから、こっちもなんか嬉しくなんだよな」
照れたのか、目を合わせずにぶっきらぼうにユウマが言うので、おかしくなる。
「今の顔、写真撮ればよかったな」
「馬鹿、やめろよ」
ラテを飲み終わり、京都の町を歩く。日は落ちてきて、町は夕暮れに包まれ、なかなかいい雰囲気である。
「あ、おみくじ」
土産屋の店先におみくじの箱があり、ユウマが足を止める。
「一回やってこうか」
おみくじを引くと、私は大吉、ユウマは末吉だった。
「おおっ、恋愛運はいい。今、心に思う人がいるならその人を大切にせよ。まじか、大事にしないとな」
ユウマはくじを財布にしまう。思ったより優しい顔をしていたので、私は思わず目を逸らしてしまった。私はこういう運試しではいつも運が良く、くじを引けばたいてい大吉、じゃんけんも勝ちが多い気がするし、大事な二択ではずした経験はあまりない。今通っている大学だって、本来の成績なら落ちていたはずが、運よく直前に見ていた問題とほぼ同じ問題が出て、なんとか受かったくらいだ。ユウマの横顔を横目で見ていると、つくづく自分の運の良さに感謝したくなる。こんなに優しくて面白い人が自分を大切にしてくれるなんて、私の前世はよほど徳を積んだのだろう。
「あ、ミフユ」
そんなことを考えていたので、ユウマがこっちを見て名前を呼んだことへの反応がワンテンポ遅れた。何?と返そうとした瞬間、視界がブレた。まるで、シャッターを押すタイミングで手が滑ったかのような。あれ?でも私、今、スマホなんか構えてたっけ。
細い道を突っ込んできた車が、私の身体をいともたやすく弾き飛ばして、私の視界からユウマが消える。石畳が迫って、そして暗転した。
× × ×
「いたた……」
ずいぶん長いこと寝ていたようで、身体は強張り、声は掠れていた。二日酔いの翌日みたいに頭の奥が鈍くズキズキと痛んでいる。私は身体を起こした。
「ここ、どこ……?」
そこはまったく見覚えのない場所だった。遮光カーテンを閉め切ったワンルームアパートの一室のようだ。畳敷きで、部屋の真ん中の正方形のちゃぶ台が炬燵になっていて、私はそこに下半身を突っ込む形で寝ていたようだ。デスクとゲーミングチェアが窓際に置いてあり、パソコンの画面が光っている。ユウマの部屋もだいたいこのような間取りだったが、雰囲気も細部が全く違う。
そこまで考えたとき、私の頭の中で少し引っかかりを覚える。ん?ユウマって誰だっけ。ユウマ。私に兄も弟もいないし、生まれてこのかた彼氏なんかいた記憶もない。多分気のせいだ。私は頭を振る。さっきよりはいくらかましになっているが、鈍い痛みが残っている。
昨日の夜に、今までにないほど酔っぱらってしまったのだろう。正直飲み会があったことすらあまり覚えていないのだが。とするとここは、飲み会の席にいた誰かの家ということになる。幸い衣服は特に乱れてないし、部屋が特別散らかっているということも、ゲロの跡もない。そこまで確認し、私は立ち上がる。じゃあ一体ここは誰の家なのか。
立ち上がった私の目の前にパソコンのディスプレイが映る。知らない人のパソコンを覗くのは良くないことだとは知りながらも、知らない人というのが誰なのかという手掛かりを求め、私はディスプレイを覗き込んだ。
ディスプレイにはなにやら画像が並んでいる。写真フォルダの整理でもしているのかと思ったが、画像編集ソフトが別ウインドウに起動してあるのに気付く。
私は部屋のドアに目をやり、誰も来る気配がしないのを確かめてから、画像編集ソフトのウインドウを開いた。
「な、何これ。私……?」
そこには編集途中の画像があった。私と知らない男性が親し気な様子でツーショットを撮っている。画像の男性の顔のところはくりぬかれていた。
ぞっとして私はデスクから後退る。足元にちゃぶ台があったのを忘れていたのでふくらはぎをぶつけ、バランスを崩して転ぶ。部屋に大きな音が響いた。ドアの向こうから物音がした。誰か来る。
私は慌てて炬燵の中に潜り込んで全身を丸めた。心臓がバクバクと音を立て、全身に冷や汗をかいていた。
私をこの家に連れてきた人間はもしかして恐ろしい犯罪者で、私の顔を使った画像でなにかよからぬことをしようとしているのではないか。目的が画像の加工なら私自身をここに連れてくる理由は謎だ。何をしてくるかわからない。今まさに拉致監禁状態であり、ゆくゆくは暴行や殺害なんかも……?
ドアが開く音がした。足音に聞き耳を立てると、ドアを開けた人物はデスクに向かい、ゲーミングチェアに腰掛けたようだということがわかった。
私は物音を決して立てないように両手で口を塞いで、ただ身体をこわばらせて縮こまっていた。
しかし、かなりの時間が経ってもその人物はデスクから動こうとせず、私を探そうというそぶりは見せなかった。ただキーボードとマウスを操作する音がするだけだ。この部屋に私を監禁していることは本人が一番良くわかっていて、私がこの部屋から出ていないという確信があるため、炬燵の中にでもいるんだろうなと思って放置している可能性もある。もしくは私がどう出るかを作業しながら観察しているのかもしれない。
顔と言わないまでもせめて身体的特徴くらいは見てやろう、と私は思った。相手は私のことを知っているかもしれないが、こちらの相手に関する情報はゼロだ。タイミングをうかがって反撃なり脱走なりするにしても相手の情報は一つでも多く欲しいところだった。
危険は承知で、私はそっと炬燵布団をめくった。その人物はゲーミングチェアに胡坐をかくようにして座っている。あまり良く見えないので少し炬燵から顔を出す。
嘘、女の子?
意外な人物像に私は驚く。ゲーミングチェアに座っていたのは、華奢な体つきで髪の長い少女だった。小学生の高学年か、中学生くらいだろうか。彼女がまさか私を拉致監禁?いや待て。彼女は単なる私の見張りで、拉致監禁の主犯は他にいるのかもしれない。ここで少女と争っても体力的に勝てるかもしれないが、主犯の人物に見つかればそちらには歯が立たないだろう。
「うーん、やっとひと段落……」
女の子が独り言のように呟いて、ゲーミングチェアの上で伸びをした。慌てて私は炬燵の中に首を引っ込めようとしたが、間に合わなかった。視界の端にちらりと映った私の頭を、少女は見落とさなかった。ゲーミングチェアから素早く飛び降り、炬燵をめくった。当然、身を守る装備など一つもなく、狭い場所に縮こまっていて姿勢が凝り固まった私に抵抗などできなかった。少女は私の手首あたりを掴んで私の顔を覗き込んだ。
「わあ、まじか」
少女は少し苦い顔をした。
私は少女の手を振り払い、這うようにして炬燵から抜け出すと、少女にとびかかって組み伏せた。少女は華奢だったので、ここまでは簡単だった。ドアの方をちらりと見るが、特にドアの向こうから物音が近づいてくる気配はなさそうだった。
「あなたは何?どうして私の映った画像を編集していたの?」
少女は押さえつけられた腕を気にしてか顔をゆがめている。
「落ち着いてよ。痛いから放してくれないかな。座って話し合おう」
「あなたの他に仲間はいるの?何が目的?」
「仲間?ここには私しかいないよ。お願い、腕痛いってば」
「本当に?あなただけなの?」
少女はこくこくと頷いた。目の端に涙が浮かんでいて、さすがにかわいそうな気がして私は少女を解放した。少女は腕をさすりながらも立ち上がり、指をさして私に炬燵に入るよう勧めた。少女は私が動かないのを見て、部屋のドアに内側から鍵をかけて見せ、その後、ちゃぶ台の私に勧めたのと反対側の辺から炬燵に入った。仕方なく私も炬燵に入って少女と向かい合う。
「ごめん、君がまだここにいるとは思わなかったんだ」
少女はすまなそうに言った。私の顔を見たときの表情を思い出しても、彼女にとって私の存在は意図しないものだったようだ。
「ここはどこ?」
少女は少し困ったような顔をして視線を宙にさまよわせる。
「ここがどこかを説明するのは少し大変なんだ。それを説明するためにはまず、私が何者なのかを説明する必要がある」
「じゃああなたは何者なわけ」
「神」
少女はまっすぐに私の目を見て言い放った。
「は?神?」
「仏でも、閻魔でも、ゴッドでもいいけど。今は便宜上人間の恰好をしているけれど、人間とは別の存在」
少女は淡々と言う。物を言うことができないでいる私を置いて少女は言葉を続けた。
「神の仕事は人間の幸と不幸のバランスを保つこと。この世のパイは決まっていて、問題はその配分」
「パイ」
「パイとは、まあ、絶対的な量だと思ってよ。アップルパイとかのパイといっしょ。みんなで切り分ける。誰か一人が沢山食べれば、それ以外の誰かにしわ寄せが来る」
私は幼い頃からかなり運のいい人生を送ってきた。優しい両親の元で、貧しさを感じることなく健康に暮らし、良い友達にも恵まれてきた。
「もしかして、私は死んだの?私に与えられた幸せのパイを早食いしすぎたせいで、長生きできなかったってこと?」
よく思い出してみれば、たしかどこかに頭を酷くぶつけて意識を失ったような気がする。
少女はまた難しげな表情で眉間に皺を寄せる。
「厳密には死んでない。ここはこの世でもあの世でもない場所。いうならば神の仕事場、命の休憩所」
少女は立ち上がって遮光カーテンを開けた。部屋に光が入って来る。窓の外には鏡のように凪いだ水面と、そこに映る青い空だけがあった。しんとして静かに、どこまでも際限なく続いている。昔想像していたような死後の世界や、あらゆる宗教で説明されている天国なんてものはどこにもなくて、ただ何もない空間が漠然と広がっていた。まるでゲームのプレイエリア外のような場所だった。
「どうして私はここにいるの?」
「本当はここにいるはずじゃなかった。システムのバグと私のミスが重なったせいだ」
少女は私の正面に戻ってきてまた腰を下ろした。
「自分でも薄々わかっていると思うけれど、君は今までかなりたくさんのパイを食べてきたね。それがバグだったんだ。本来送っていたはずの人生よりもかなり多くのパイが与えられていた。バグはある日暴走し、私は君の人生を少し修正する必要に駆られた。修正中、君は頭を打ってもらってこの世のどこかの病院にでも寝ていてもらう予定だった。修正が終わった後、また普通に目覚め、残りの人生を謳歌してもらうつもりだった。この仕事場に招くつもりは毛頭なかったんだ。これが私のミス」
少女はパソコンを指さす。
「もう見たよね。君は写真が趣味だった。写真は君の思い出、記憶そのものだ。私は君のぶんのパイを修正するために、君の未来ではなく過去を変更することにした」
「私の思い出から幸せな思い出を消して帳尻を合わせようってこと?」
「そうだね。さっきまでその修正をしていた。作業は半分くらい終わった。思い出を修正した後は、君はその思い出のことをきれいさっぱり忘れ、その出来事があったことすら思い出せなくなる」
「そんな」
後で見返さなければ忘れてしまうような幸せを、写真を撮ることで忘れずにいられると思っていた。数年後にちょっとした花の写真を見て、ああ、あの時はあんな風に心を動かされたんだっけ、と思い出すのが何より楽しいことだった。その思い出が消される?画像編集、消しゴムマジックで、いとも簡単に思い出せなくなるの?
「本来人間の人生の過去をいじることはなかなかない。今回は、君のこれからの未来の幸せをいじることでは修正がきかなかったからなんだ。君はすでに多すぎるパイを食べていた。他の人間の人生のパイを削るほどまで」
「私、そんなの願ってない。今までの幸運は全部たまたまだと思ってた。パイを食べてる実感なんかなかったよ。それなのに急に食べすぎだなんて言われても嫌だよ。私の思い出は私のものでしょ?」
「思い出は、残念ながら君だけのものとは言い切れない。個々の人間の人生のトータルの幸福度は均一でなくてはならない」
「どうして私から奪うの?この世にはもっと幸せのパイを独り占めしてる人もいるはずでしょ?私はただ平凡な大学生をやっていただけ。今までだって、環境や運に恵まれてはいたかもしれないけど、大したことしてない。年収ランキング上位の大富豪は?ものすごい才能で夢をかなえたアスリートは?宝くじ一等を当てた人は?その人たちはパイを独り占めしてないの?」
大成功を収めた人たちは、どう考えても私より幸せになってるはずだ。少女はうつむいた。
「個々の人間の人生のトータル幸福度は均一だ。大富豪とか、表面上幸せ者に見える人間も、今はパイをたくさん食べているようだけれど、まったく口にしない瞬間もあった。その食べていない期間のぶんのパイを今食べているだけ。いや、今食べているというのも違うかもしれない。たくさんのお金や名誉を手に入れたけれど、妻が不倫して愛を信じられなくなったり、実は後ろ暗いことがあって、まともにお天道様を見れない事情があったり」
「それじゃ、私の今までの人生って……」
「うん。君は世界で一番幸せな人生を送ってた」
部屋に沈黙が下りる。少女は少しすまなそうな顔をしていた。
そうか、私は世界で一番の幸せ者だったんだ。
「私から取り上げた幸福のパイは誰に配分されるの?」
少女は立ち上がってパソコンを少し触る。
「編集した画像の君の顔、つまり君の思い出に、別の人間の思い出をはめこむ。君の幸せな思い出をその人の人生に分けるんだ」
神は人間の人生をまるで顔はめパネルのように書き換える。少女は私の目の前で知らない誰かの顔の素材を私の顔にはめ込んだ。その画像は背景と良くなじみ、何の違和感も感じられない。もともと私の写真だったはずが、はめられた他人の顔を見た瞬間に、どこか知らない場所、知らないときに起きた、知らない出来事のような気がした。知らない人が心から幸福そうに笑っている。私は、思い出を忘れた。
「私からその思い出が消えるってことね」
「そうだね。君はその思い出をきれいさっぱり忘れ、その出来事が起きたことすらもう二度と思い出すことはない」
「そっか、もう思い出せないんだ」
「君の本物の身体は、この世の病院に寝てる。私と会ったことも、この仕事場のことも思い出せなくする。君の思い出をもらいたい。人間はたんぱく質が電気信号で動いてるだけ。人生は記憶でしかない。二度と思い出せないなら最初から無いのと同じだよ」
「そうかな」
写真を撮ったら一瞬が永遠になる気がしてた。いつか忘れてもカメラロールを見れば何度でも蘇った。それが嬉しかった。時が経てば忘れてしまうことを含め、私はカメラロールを愛した。
神が編集したら、写真を見ても思い出せないんだ。忘れたきり、無かったことになったまま。
「ごめんね」
神は謝った。どうせこのことも私は忘れてしまうというのに。
写真の中の知らない誰かは幸せそうに笑う。元私の思い出の中で。
「私の思い出を分けたら、この人には幸せな思い出が増えるんだよね?」
少女は頷いた。
じゃあしょうがないかあ。
「いいよ。私の思い出、その人にあげる」
神はぎこちなく私の頬に手を伸ばして、温かい液体を拭った。
「ありがとう」
目覚めたら私は、何もかも忘れて、失ったものも何も知らずにこれからを生きていくんだろう。でも、まあいいか。写真の中の知らない人が、本当に幸せそうに笑うから、私もなんだか嬉しくなる。
「そのバグ、直しといてよね」
神が少し笑う。ああ、神サマとせっかく仲良くなったんだし、ツーショット撮ればよかったな。
神の仕事場の時間切れ。私の視界が、まるでフラッシュを焚いたみたいに白くなっていった。
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