神道の学舎を舞台にした『彼等』の青春。
あまりにも魅力的な世界観、いや
『物語そのもの』に、ワクワクする事を
禁じ得ない。
この作品は『美しく洗練された蛮殻』という二律背反を見事に矛盾なく描き出している。
しかもディテールが凄い。妖と闘う
武器から衣装から…お茶の時間の菓子
茶器に至るまで。作者のセンスと美意識が、とても好ましく炸裂する。
対称的な主人公の漢二人。
寮の仲間と菓子折箱を開ける。すると、
薄衣の様な風と共に色とりどりの宝石が、ゴロゴロ入っているような(それは又別の話し)そんな胸踊る物語である。