第6話 赤バッジ ※サモンズ視点です
少し短めです。
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<ゴラギコ・サモンズ視点>
ミドルを穴の中に落とすというミッションを成功に収めた俺は突然冒険ギルドに呼び出され、今目の前には憧れのゴートテイマーがいる。
「何者かがダンジョンを攻略したという話は聞いているな?」
「はい。」
「では、単刀直入に聞かせてもらう。ダンジョンを攻略したのは君だね?ゴラギコ・サモンズ君。」
俺はその言葉に耳を疑った。
俺はあの日、5階層でミドルを穴に落とした後、そのままダンジョンを後にしたはずだ。
どうして俺が攻略したと思われているのだろうか。
「あの、なぜ俺だと?」
「とある人から、目撃情報が入ってね。その他大勢も同じように見ている人がいたんだよ。ダンジョンが崩壊し生まれ変わる前に『よっしゃー!』と叫びながら走って出ていく君を見たというね。」
俺は、あの時確かに喜んでいた。
だが、ダンジョンを攻略したからではない。
『ミドル裏切り作戦』が成功したことを喜んでいただけである。
しかし、勘違いしてくれたのは好都合。
何せゴートテイマーへ一歩近づいたからだ。
俺はその疑いを真実にしようと決意する。
「そ、そうです!そうなんですよ。」
「ではなぜ、私が名乗り出ろと言ったとき名乗り出なかった?」
「あの時は、テンション上がっちゃってそのまますぐに走って帰っちゃったんです。後日あの場所にコスモス様がいらっしゃったと聞いてすごく後悔しました。でも、見つけて貰ったのでとても嬉しく思います。」
「そうか。本当に君なのか。では、公約通りこれを渡そう。」
そう言って、赤く光る星のバッジを渡してくる。
このバッジはゴートテイマーへの4つの条件を達成するたびにもらえるバッジである。
ゴートテイマーへの四つの条件とは
1、ダンジョンの最下層、100階層攻略
2、テイマーの学校であるテレジア学園の卒業
3、冒険者での実績
4、現ゴートテイマーとの戦いに勝利
であり、それぞれ達成すると赤、青、緑、黄色のバッジをもらう。
そしてこれを集めると晴れてゴートテイマーになれるということだ。
一筋縄ではいかないが、明確な目標があるということはいい事である。
「ありがとうございます!!」
「うむ、これからも精進するように。ゴラギコ・サモンズ君。」
「はい!」
俺は何もかもうまくいく、喜びを感じながら、この部屋を後にし、今日はそのまま真っ直ぐ帰宅した。
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