第2話 あの子はどこへ?
前まで一緒に生活していたネオが突然姿を消した。
ネオが姿を消してから数時間後ある手紙が机の上に置いてあることに気づいた。
手紙の内容は、要約すると緊急の任務が出来たからその任務とやらに向かったらしい。任務が完了すれば帰ってこれるらしいので少しの間待つことにした。
手紙を見てから1日と半日がたった。手紙を学校から帰ってすぐに気がついたので手紙を見たのが金曜日の6時だった。そこからちょうど1日と半日たったから今は朝の6時だ。休みの日だがネオの帰りを心配していたので早起きをしてしまった。俺がなぜこんなにもネオの事を心配しているのかと言うと、ネオが来た時も敵に見つかっていたし、一緒に暮らしていると少しヘマをするためだ。今回もなにかヘマをしてまた敵にでも見つかっていないといいのだが、、、と思っていると。
コンコンコンという窓叩く音が聞こえた。
やっと帰ってきたかと思い窓を開けると、
ネオは、ネオなのだが、とてもボロボロの状態で今にも壊れてしまいそうな感じがした。
「ネオ!?どうしたんだそんなボロボロで!?」
と聞くとネオは
「また敵に見つかってしまいました。今度は逃げ切ることに失敗し敵の攻撃をモロに受けてしまいました。今すぐにでも治す必要があります。」
「な、直すってどうやってだ?機械とか俺分からないぞ!」
「未来では、部品を使って自分で治すのですが、今回はあいにく部品を切らしていまして、、ですので今回は自然治癒を試みたいと思います。」
ネオはそう言うとスリープモードに移行とか何とか言って寝てしまった。
俺の心配は見事に的中してしまった。またなにかヘマをしたのだろうか?ていうか未来ってこんな酷い怪我でも自然治癒で直るのか、、未来ってすげぇと思った。俺も早起きをしたせいで眠かったので自分もスリープモードならぬ2度寝をする事にした。
8時30分俺はネオから聞こえる不思議な音声で目を覚ました。
「繰り返します自然治癒に失敗しました。繰り返します自然治癒に失敗しました。」
その言葉をずっとネオの方から聞こえた。ネオ自らが喋っている訳ではなくどちらかと言うとネオの心臓辺りから聞こえた。
「えっ?何?どうした?ネオ?」
と声を掛けてみるも返答はなくただ自然治癒に失敗したという音声しか流れてこなかった。これってもしかしなくても非常事態ってやつか?ヤバいヤバい!近くの電気屋さんにでも聞いてみるか??
いや待て俺は何を考えているんだ未来からやってきたのだから未来の電気屋さんに聞くべきだろう。
、、、俺はパニックになっているらしい。1回心を落ち着かせる為に深呼吸をして、まずネオにもう一度聞いてみることにした。
「ネオ、俺はどうすればいい?」
「自然治癒に失敗した場合、彼女が心の中で言って欲しいと思っている言葉をかけると、工場への緊急ワープホールが開きます。そこで緊急手術を行います。」
ネオが心の中で言って欲しいと思っている言葉??
そんなの知るわけないだろ?
なんだ?ネオが喜ぶ言葉って?
「ラーメン奢ってやるぞ!」「プリンをあげよう!」「一緒に好きなゲームをしよう!」「ゲームを買ってあげるぞ!」
「失敗」「失敗」「、、、失敗」「失敗」
色々言ってみたが全て失敗に終わった。しかし、ゲームに関する事を言った時に反応が変わっている物と普通に失敗と言われる2パターンがあることに気がついた。なんだこの法則?ゲームを買うと言った時は普通の失敗で、一緒に好きなゲームをしようの時は少し反応がある。ゲームを買うのが嫌いで、やるのが好き?そんな事あるか?他の言葉も試して見ることにした。
「一緒に服を買いに行こう!」「服を買ってあげる!」
「、、、失敗」「失敗」
なるほど分かったような気がする。反応があるのは「一緒に」という単語がある場合反応する事が分かった。
だったら、、、、
「一緒にゲームをしたり、服を一緒に買いに行こう!!」
どうだ?これでいけるだろう。
「、、、、、、失敗」
え?なんでだ?一緒にすることでは無いのか?うーんまた分からなくなってきた、、、
「治癒能力向上させる為にあと、3分間の間に言葉をかけてください。出来なかった場合、部品でしか治す事が出来なくなるのでお気おつけください。」
ヤバいヤバい!あと3分間しかない。
よーく思い出すんだ俺!
ネオは一体何を欲しがっていたのだ???
「一緒にいてくれる人がいればな、、、」
そう、ネオはそうな事を言っていた気がする。
あれは、まだ家に来てから数日ぐらいしか経っていない時ポロリとこぼしたネオの本音を聞いたような気がする、、、もしかしたらいや、もしかしなくてもネオは、きっと、、、
俺は、深呼吸してこう言った
「ネオ、俺がずっとそばにいてやる。もし、違っても俺が治してやる!!だから戻ってこい。」
っと、この一言がもし違っていたら俺は諦める。
さぁ、ネオよ戻ってこい!!
「成功。ただいまよりワープホールを開きます。危険ですので離れてお待ちください」
良かった、、本当に良かった。
俺はそう思うとどっと疲れが出て座り込んでしまった。そして、ネオの体はワープホールのような物へ吸い込また。
それから数時間後、、、
「えぇ、カイト私は戻ってきましたよ」
ネオは目の前で急に現れた。
「おお、戻ったかネオ。心配だったんだぞ!何をしたい?ゲームでもするか?」
「ありがとうございます。では、沢山ゲームをしましょう。」
そう言うとネオは俺のすぐ横に座った。
、、!なんか距離近くね?
「ネ、ネオさん?なんか距離近くないですか?」
「そうですか?ずっとそばにいてくれると言ってくれたのはあなたではなかったですか?」
???もしかして、、、
「もしかしてだが、俺の声聞こえてたのか?」
「えぇ、もちろん。音は大切なので最後まで機能は低下しません。」
おっと、やばいね。俺がかけた言葉なんてあんなの告白通り越してプロポーズみたいなもんじゃん。
っと、俺が考えていると、、!
「それはおいといて、早くゲームをしましょう!
カイト!」
ネオは初めて笑顔になった。
未来から来た自称人間のAIちゃん ぶっちー @buchiiii
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。未来から来た自称人間のAIちゃんの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます