未来から来た自称人間のAIちゃん

ぶっちー

第1話 未来から来た女の子

ある日のこと、学校から帰ってきた俺は疲れていたので自分の部屋で昼寝をすることにした。

「あーあ、今日も疲れちゃったなぁ」

そんな事をつぶやきながら目を閉じていると、ベランダの方から音がした。窓を猫が引っかいている音だった。

どうしたのかな?と思い窓を開けてあげると、突然

猫が女の子に変身した。

何を言っているのかが分からない?大丈夫俺も分からない。

「私の名前はネオ。ある任務があるためしばらくの間、ここにいさせてください。」

任務って何?

「驚かれたかと思いますが少し話を聞いてください。」

まあ、この後の予定は寝るということだけだったから聞くだけ聞いてみた。

「私は、実は未来からやってきた者です。任務のため猫の姿になりある情報を追っていたのですが敵の幹部に見つかってしまい匿って欲しいと思い、この家に来たのです。」

うーん分からん。

「そんな事アニメや漫画でしか起こらないでしょ?」

「いや、皆さんの生活している裏側にはそういう事だって起こっています。例えば、ダンボールを被って潜入をしたりします。」

その言葉と共に、ネオ?と言う子は、自分がダンボールの中に入っていながら潜入をしている動画を見せてきた。

「本当に起こっていたでしょう?」

この感じだとまだ信じられないけど本当っぽい。現に、猫から人に変わってるし

「まぁ、信じるよ。それで俺は何をすればいい?」

ネオは少し考えた素振りを見せて喋った

「家に泊めさせてくれれば十分です」

そんな訳で家に泊めさせてあげることにしたのだが、、、



1日目

まず両親に話した。両親は、最初は戸惑ったものの了解してくれた

2日目

学校にいつも通り向かおうとしたが、ネオが「私もついて行ってよろしいでしょうか?少しこの街に慣れて起きたいので」といい、それに了解すると今度は猫ではなく小さく、指で潰せそうな大きさになった。ネオ曰く、どんなに強い力で押されても絶対に潰れることは無いという。未来ってすげぇ

10日目

今日もいつも通り学校へ向かった




、、、何か変化があるかなと少しだけ期待していたが部屋や学校にネオがいるだけであまり変わらなかった。

「もう少し大きな変化ですか?平和でいいじゃないですか。」

と、俺の部屋にあったポテトチップスを食べながらネオは言った。

「そうなんだけどさぁ。あ!もう少しで夕飯だから食べ過ぎないように!」

「分かりました。」

そう言ってネオはポテトチップスの袋を紐で結んだ。結んだというか、勝手に結ばれた。多分あのロープも未来の道具なのだろう。

そういう感じでネオはまだ10日ぐらいしか経っていないが、結構溶け込んでいた。

「んじゃ、暇だしゲームでもするか?ネオ?」

「えぇ、今回も勝たせていただきますよ。」

そういう感じで時間が流れていった。




そんなある日、俺は重要なことを忘れていた。それは、中間テストの存在だ。

中間テスト。それは一学期が始まり、ゴールデンウィークが終わった後すぐにやってくるテスト。

はっきり言って嫌いだ。ていうか、テストが大好き、なんて言う生徒はいないだろう。もしいるんだったらどんな真面目な生徒なんだろうね。

そんなどうでもいいことを考えてしまうのもテスト週間の恐ろしいところだ。この事をネオに相談してみた。

「テストですか?久しぶりに聞く単語ですね。この時代の勉強なら私が教えてあげましょう。家に泊めさせてくれているお礼です。」

おお、なんと心強い!授業中寝てしまって何も先生の言葉なんて聞いていないからありがてぇ。

それから、テストが始まる日ギリギリまで教えて貰っていた。学校でも、テストの開始のチャイムがなる寸前まで教えて貰っていたので多分いけるという自信はあった。少しね。でも、テスト中分からなかった問題があった。でも、髪の毛の中にいたネオが静かに、俺にしか聞こえない声で答えを教えて貰っていた。これでは、勉強した意味がないような気もするがまぁ、悪い点を取るより、良い点を取った方がいいので若干というか結構ズルな気もするがいい感じにテストの点数をとり、学年TOP20に入る事が出来た。さすがに学年1位を取るのはまずいと思ったためこのぐらいの順位にしておいた。

「凄いなカイト!前回に比べて凄い点数が上がっているぞ!このまま頑張れよ!!」

と、先生に初めて言われたのでなんか少し恥ずかしかった。

「いやぁ、ネオのおかげでいい点数が取れたよ!ありがとうネオ。そういえば、テスト直前まで教えていたのになんで答えも教えてくれたんだ?」

それを聞いて、ネオは少し笑っていた。

「その答えは嘘ですよ。私が教えたのはあなたが分からない所だけだったでしょう?私がそこの答えを教えていたらあなたは学年1位になっていたでしょう。」

、、、つまり?

「この点数はあなたの実力ですよ。」

なるほど。それはそうだ。なんで気づかなかったのだろうか?

まあ、いい。この点数は、俺の実力って事なので俺はやればできる子という事が証明されたな。

最初は不正してゴメンとか思ってたけど今ならみんなにいい点数を取ったと胸を張って言えるな。

「全部答えを教えたら貴方の為にはならないですからね。」

そう言うとネオはピースをしてきた。なんだコイツ?可愛すぎだろ。

とまぁ、こんな感じで日が過ぎていった。ここまでは良かったのだが、、、



ある日ネオは突然姿を消した。





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