第81話 三善結生子(大学院学生)[6]
「
あら、またうちだ。
「
姫の存在を否定するとは、これを言ったのは
最近は帰郷家流でも主馬
甲峰には「
結生子の祖父がつぶして、小さいほこらとして再建された
「甲峰では、易矩の妻は、易矩の自害の後、この妾たちをすべて追放したと伝わる。妾と妾の子たちをすべて殺したという者もいる。事実ではないだろうが、そう思われてもふしぎではないほどであった」
これは
易矩の自害後、易矩の妻が妾たちを殺したというのは嘘だろう。もしそのつもりがあったとしても、易矩が失脚した後の相良家は藩の監視下にあったから、そんなことはできなかったはずだ。
「これを
久本家というのは、
さっきの
久本家は、易矩の自殺のあとはしばらく不遇だったが、明治のころには実業家として成功していて、いまも
でも、この『
しかし、この話は違うよな、と思う。
奉公に出た娘たちが帰らなかったのは、そのまま岡平でほかの屋敷や商家とかに奉公先を変えたからだろうし、それに、易矩の
易矩の妻というのもどういう人かよくわからない。
易矩にどんな子がいたかもはっきりしない。
ともかく、跡継ぎになってその久本家を名のった子は、易矩が自害したときまだ小さかったという。この妻という人は、易矩を失い、山の果ての村に追放されて、そこでこの子を育てたのだから、欲に固まった
「相良讃州の
そういうのなあ……。
別にいいじゃん、プライベートで何をやってても。
パブリックだプライベートだという意識はなかった、いまとは「
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