第2話 Vtuber 冬鬼せつな
「Vtuber、やってみない?」
……へ?
「Vtuberって優姉がやってるやつじゃん。私には無理無理」
「Vtuberになる為には、“過去に配信経験がある”って結構重要なのよ!19になるなら特に親の許可も要らないし!ね?」
過去に配信経験…歌い手としてほんのり活動したことはあったけどその程度だしなあ……その時もそこまで有名なわけでもなかったし…2年で辞めたし…う〜ん…
「Vtuber、うまくいけば稼げるわよ」
「やる。」
お金手に入れられるってコト!?やりますやります。
「なら早速明日辺りに面接の予定が入ると思うからよろしくね〜」
「へ?」
「そうだ、此処に住んでいいからその代わり家事よろしく頼んだわよ〜」
「お?」
〜 〜 〜 〜
その後もなんだかよくわからないままとんとん拍子で話は進み、気がついたら合格で、初配信まで後1時間となっている。え?吐きそう。ツブヤキでも初配信予告したらはちゃめちゃにいいねついてびっくりした。
まあ優姉…いや、【春風 ゆうら】先輩が宣伝してくれたおかげだとわかったから過度に緊張せずに住んだのだが。
因みに優姉は一期生のママと名高い、18歳設定のJKをやっているらしい。
そして、私の入った事務所、『カラフルライブ』はそれなりの大手事務所で、共通の設定によって【〇〇組】などと○期生とはまた別の括りが作られるらしく、私は四季学園に通う子の設定なので優姉と同じ、【四季組】である。因みに4期生である。へへん。
括りとしては
ストーリー系を中心にオールマイティーに色々上げる【四季組】
ゲーム系を中心に上げる【干支組】
歌を中心に上げる【宝石組】
雑談が中心の【童話組】
各グループは今のところ4人のみで、今後後輩を取るなら四季組を抜かした3組のみの募集になるのでは、なーんて噂もある。
そんな中最後の四季組と言われているのが私、【冬鬼 せつな】。春夏秋冬の最後、冬である。因みに17歳らしい。19が演じるにはきつくねえ…?
他には夏空うみ、秋葉ふうか、って人たちも居るらしいけど割愛。
そして、四季組は先輩後輩が設定で定められている年齢に準ずるらしいので実質先輩呼びは優姉だけ。ふっしぎ〜!!
その優姉すら、設定の都合と私、きらら自身が慣れてないだろうって事でゆうらちゃん呼びも許されているのだ。
現在時刻は18:25。18:30から30分間の初配信が始まる。
冬鬼せつな。雪のような肌をしている少し特殊で不思議な子。
歌が好きでよく歌う。だから今回の配信も、最後の5分間だけ歌うことになっている。
18:28。声の最終チェック。冷徹で、少し大人びているような声。
「んん。あーあー。春風先輩、春風先輩、春風先輩…ゆう姉って呼びたい…」
立ち絵すらぼいんぼいんなのずるい揉みたい…
配信開始まであと1分___
『ん?ミュートなってなくね?』
『春風…ゆうらとの関係ストーリーある子きちゃ!?』
『てえてえ?』
『ミュート〜!!!』
続く…?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます