第3章

 発明の時代、リンク島が戦争を仕掛けられた。戦争を仕掛けたのは、ジョンという格闘自慢の男だった。世界一を決める闘技大会の決勝戦、ジョンは初めて敗れた。その相手、リンク島の王キングへの逆恨みで戦争が始まった。リンク島は敗れ、支配された。ジョンの怒りは凄まじく、周辺国までも次々と支配していった。爆風に吹き飛ばされたリンク島の王子リンクは海岸に流れ着いた。ウォーリーという発明家がリンクを介抱した。ジョンがリンクを探していることを知ったウォーリーは旅に出た。その途中、戦争の被害を受けた者を仲間にし、ジョンの追手と戦った。追手の中にはリンクの兄オーディンの姿があった。

「どうして兄さんが!?」

「世界王ジョンに栄光あれ!」

ウォーリーはオーディンが洗脳されていると見抜いた。リンクと仲間たちはウォーリーの発明したロボットで修行を積んだ。

「アタックタイプ、ディフェンスタイプ、スピードタイプと変化に対応するんじゃ!」

そして、修業を積み、リンク島での決戦に挑んだ。リンクは再びオーディンと戦い勝利した。

「父と母を頼む・・・」

「分かった!」

城の最上階で、囚われの身となった父と母を助けるため、リンクはジョンと一騎打ちに挑んだ。それぞれ伝説の獣フェニックスの力を纏った拳をぶつけ合った。

「俺はお前を倒す!!」

「恨むなら親父を恨めよ!!」

リンクは一騎打ちに勝った。その後、リンクはすべての領土を返還した。さらに、リンク島の王位継承も譲り、オーディンと共にリンク島の道場師範となった。その頃、囚われたジョンは親友に託し、命を絶とうとしていた。勇気を出せずにいたジョンの元に剣が舞い降りた。ジョンはその剣を抜き、自害できた。

「あれは悪宿剣!どうしてここに?」

空を飛ぶ鳥が呟いた。その後、リンクは旅立ったオーディンを追って旅立った。リンクの前に宇宙船が不時着し、中から二人が現れた。

「私はアグル。この星の危険分子を取り除きに来た。この男はラウス。無口だ」

「・・・」

「すまない。何か食べ物はないか?」

リンクはウォーリーを訪ねた。

「危険分子じゃと?わしも行こう」

その後、仲間たちを訪ねて、最終的に泉に着いた。そこには、伝説の獣フェニックスとバハムート、それから泉を守る者がいた。

「僕はハヤテ。彼らはドラグーン。泉には癒し効果があるんだ」

その頃、砂漠では二人の旅人が出会った。

「雷族め。妙な技を使う」

「あれは聖剣か?一筋縄ではいかねえ」

激しい攻防が続き、嵐が生まれた。

「何だ?この者らは」

空を飛ぶ鳥は嵐を避けた。嵐がリンク島を襲ったとリンクの後輩ブルースに聞き、リンクと仲間たちは砂漠へ向かった。

「ここから嵐が来たんだよな?」

「俺たちの嵐を止められるか?」

手を結んだカトリーナとロック・メガと戦いになったところに新たな敵が現れた。

「いいものを見せてもらった」

「あの者が危険分子だ」

その人物こそジョンの親友ワスプ・シャウトだった。ワスプはカトリーナとロックを手下に誘ったが、二人は断った。

「これを見てもそう言えるかな?」

ワスプは錠剤を飲み、巨大化した。それを見て手下となった二人と共にワスプは去った。

「実験を終えたら、また会おう」

リンクと仲間たちは初代英雄の後、途絶えていた英雄と聖剣を探すことにした。火、水、風の英雄と聖剣を見つけ、リンクと仲間たちは新たな力を手にした。一方、ワスプもまた実験を終えた。一つの山が消えたという噂を聞き、そこへ行くとワスプと手下がいた。

「よく来た。では、始めるとしよう。最期の戦いを!」

リンクとワスプの戦いが始まった。空を飛ぶ鳥はその様子を眺めていた。リンクと仲間たちはドラグーンに乗り優勢になったが、錠剤を飲んだ手下の攻撃でドラグーンから投げ出されてしまった。風の聖剣を使うハヤテとカトリーナとの雷族の対決、その横で水の聖剣を使うアグルと土の聖剣を使うロックとの聖剣対決が行われた。ワスプは実験の最高傑作を繰り出した。それは、伝説の獣ゴーレムに洗脳する物質”ニセ物質”を与えたニセゴーレム軍団だった。ゴーレムは分裂と合体が自由自在で、リンクと仲間たちを苦しめた。空を飛ぶ鳥は急降下した。(あれを使わせてもらおう。)鳥はどこかへ飛んで行った。(これは動きが鈍くなるな。)ゴーレムとなったミズーリオは、向かって来るリンクの仲間たちを払いのけた。(さすが主人公の仲間だけある。何度払っても何度も立ち上がってくる。仲間で苦戦していては宝玉どころではない。)ミズーリオは一体の巨大なゴーレムとなり、リンクと仲間たちを目掛け倒れた。その瞬間、ミズーリオは体に違和感を覚えた。(後ろから!?仲間か)

「危機に駆けつけないのは仲間失格だからな」

ジョンと戦ったリンクの仲間、鍛冶職人ガッテン、武器商人ゴールデン、雷族の兄弟マンとギャラクシー、それから忍び族ハイ・ストールだった。

「ゴーレムは俺らに任せろ。なあ博士」

「ハイ・ストールの言う通り、わしらは心配するな」

「お前ら、頼りにしてるぜ」

リンクはカトリーナとロックを倒したアグルとハヤテと共に聖剣を構えた。

「来たか・・・この”クジャ”が仕留める」

巨大化したワスプは山を砕いた。落ちる岩をハヤテが、踏みつけるワスプの足をアグルが防ぎ、炎の拳をリンクが放った。体勢を崩したワスプは、自動車の荷台に積まれた大量の錠剤をわしづかみにした。

「私の全てを引き出した最終形態”オズマ”。これで最期だ・・・」

ワスプは錠剤を飲んだ後、自分の力を抑えきれず苦しみ出した。

「うああああ!!」

ワスプは頭を抱え、地団太を踏んだ。激しい地響きで地面が割れ、ゴーレムが落ちて行った。(く、落ちる・・・!)リンクと仲間たちはドラグーンが来て助かった。フェニックスに乗ったリンクは苦しむワスプを目掛け飛んだ。

「ワスプ!!」

リンクの渾身の力を込めた拳がワスプの頬を殴った。ワスプの体内のエネルギーが暴走し、爆発した。

「ゆっくり眠れよ」

こうして、その後“ファースト・スクリーム”と呼ばれる戦いはリンクの勝利で終わった。(まだ、だ。)ゴーレムは地上に這い上がってきた。(見たところ、全員満身創痍だ。今しかない。)ミズーリオは再び一体の巨大なゴーレムとなった。

「ゴーレムは敵じゃないぜ」

リンクのフェニックスの力を纏った炎の拳を真正面からミズーリオは受けた。(これは一筋縄じゃいかない。考え直さなくてはいけない。)ゴーレムは動きを止めた。戦いを終え、仲間たちは別れを告げた。ガッテンは悪宿剣を保管した寺の和尚から悪宿剣の封印の手直しの依頼を受けていた。

「大きな仕事に戻る。またな」

ゴールデンは伝説に登場する女神が自分の祖先と知った。

「まさかゴールド家があの女神アナスタシアの子孫とは知らなかった!頑張って繁盛させないとな」

マンとギャラクシーは探していた雷族のはぐれ者を捕まえることができた。

「僕らの探していたカトリーナも捕まえられた。これから覚悟しろよ」

「分かったから離せ!もうこりごりだぜ」

ハイ・ストールは森に姿を消した。

「主よ。また必要があれば呼べ。手を貸す」

ウォーリーは森の小屋へ帰った。

「わしに出来る事があれば協力するぞ」

ブルースはリンクと共にリンク島に帰るつもりでいた。

「先輩、一緒に帰りましょう」

「ごめん、俺英雄になる」

「ええ!?本当ですか」

火の英雄アルフレイム・ヴォルケーノが言った。

「本当だとも。俺の家の婿に来るそうだ」

「そういう事だから、道場は任せた」

「先輩の頼みです。任せてください」

ハヤテはドラグーンと共に泉へ帰っていった。

「僕たちは泉にいるから、いつでも来て」

アグルとラウスを宇宙船が迎えに来た。

「迎えに来たぞ、アグル、ラウス」

「セブンか。感謝する」

リンクと英雄たちが残った。

「英雄が復活した。それもこれもリンク様のお陰だ」

「聖剣に再び光を当ててくれた」

「やはりあなたは、繋げる人だ」

「おれは戦った時からそう思っていた」

その様子を一匹の狐が見ていた。

「あれ?そういえば、オーディンはどこ行った?」

オーディンは世界一を決める闘技大会に参加して優勝していた。その開催地、カタナランドの姫と結婚し、繁栄させていくのだった。リンクが火の英雄の家で目覚めたある朝、異変に気付いた。

「聖剣がない!アルフレイム、起きてくれ!」

その後、聖剣は家の中を捜索しても見つからなかった。

「昨日ちゃんと仕舞ったか?」

「仕舞った。私は粗末な扱いはせん!」

「くそ!命に変わるほど大事なものだってのに!」

その様子を一匹の狐が見ていた。(もういいだろう。)狐は咥えていた聖剣を家の外に立てかけた。その後、英雄の妻が見つけ、しばらく険悪なムードが続いたという。(宝玉は主人公の命だった。つまり、命に変わるほど大事なものもまた宝玉となりえる。これで、宝玉は出現したはずだ。)ミズーリオは死後の世界に戻った。

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