10章 英雄たちの凱旋

イシカワの背後からガラスが割れるような音がして瞬間的に後ろを向いた。すると、ボロボロの格好をした青年がイシカワを見下ろすように立っていた。左手にジッポライター、右手に防虫スプレーを持って立っていた。左手のジッポライターを擦って火をつけると、右手のスプレー人差し指を押した。すると視界が真っ赤になった。炎だ。手作りの火炎放射器。イシカワは引き金を引いた。青年の頭に小さな赤い穴が頭の上部が膨らみ弾けて中から赤い血とピンク色をしたミンチ状になった脳髄が飛び出した。

 イシカワはその青年近づいた。その青年の頭の上部が吹き飛び、脳がだった肉片が地面に散らばっていた。彼は青年の顔を見た。その顔はイシカワの顔だ。


 イシカワは目を覚ました。身体中が寝汗でパジャマ代わりに使っている古いレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのTシャツが身体に張り付いている。気持ち悪くなったのでTシャツを脱ぐと、胸の中央に酷い紫色の直径10センチの痣を見つめた。撃たれた時に防弾ベスト着ていて弾を止める事が出来ても、衝撃までは吸収してくれない。撃たれて村に帰るまでは痛くなかったが、村に着いた瞬間から痛み始めた。医者が言うには肋骨は無事らしく1ヶ月もすれば痣も消えるだろうとの診断結果。

 めざまし時計を見る。午前4時。窓から外を見ると、東から日が出かけていて空が薄暗い紫の色をしていた。

 イシカワが、略奪者たちと戦闘してから16日経つ。その日以来あの時の夢を繰り返し見るようになった。マリファナに火を付けて落ち着く事にした。本当にあの青年を撃つ必要があったのか?という考えで頭がいっぱいだった。イシカワが着ていた放射能用の防護服は耐熱性も兼ねていたからだ。あんなショボい火炎放射器で燃えるような物ではなかった。アサルトライフルのストックで殴ればよかったのではないかと。それを忘れる為にマリファナの煙を肺の奥深くまで、肺全体に染み込ませるようにして、ゆっくり長く吸った。

 気分が落ち着かないので、気分転換にジョンの散歩をすることにした。

 ジョンの首輪にリードをつけると家を出た。あの時以来ジョンの様子がおかしい。昔は散歩の時は、はしゃぎ過ぎて困ったぐらい元気な犬だったのに。よく、犬は花火などのデカイ音を聞くとパニックに陥り時には逃げ出してしまう犬がいるらしいが、原水爆の音は確かに信じられないほど大きさだった。あれから随分経つ。それに黒い雨も浴びてる。それにジョンは10歳。人でいうと50歳のオジサンだ。ジョンが被爆したとは考えたくないので色々と理屈をこねてしまう。きっと、ジョンもそろそろ。

 イシカワは散歩から帰って家に付くと部屋にこもり、レディオヘッドとスライ&ザ・ファミリーストーンとクラッシュとタイラー・ザ・クリエイターのアルバムを聴きながらササキの父さんからの宿題をやった。


 キタヤマ隊長率いる遠征部隊が「略奪者」グループと交戦し、捕虜11人と被害者女性5人を連れて帰った時には、村中が拍手喝采の大盛り上がりだった。

 みんなついに略奪者をやっつけたぞ!「略奪者」の存在がみんな恐れていたのだろう。それに、人は殺し周り、女性を性奴隷のように扱う酷いやつを倒したとなればなおさらだ。

 キタヤマ隊長の部隊の特に、「略奪者達」を射殺したキタヤマ隊長、カトウ、マキタ、イシカワは英雄視された。

 今まで話した事のない人に急に話しかけられたり、ある時などは、イシカワが道を歩いていると近所の小学生が寄ってきてノートをだして「サインしてください」と言われたこともあった。

 特にカトウくんは背が高く鼻がシュッとしてキレイな顔立ちをしていて、女慣れをしていたせいもあり、村ではトラビス・スコット並の人気者になった。


 翌日、夕方、迷った末イシカワはササキの実家に行った。何故迷ったかというと、息子の死んでから、まだ1日しか経ってない。ショックが大きすぎて、不快な想いをさせてしまうかもしれないからだ。

 ササキの葬式は2日後の村議会が終わった後に村全体でやることになっていた。またヨシダの奴の提案だ。自分だけ目立とうと必死にしか見えない。両親の気持ちも知らないで。なので、死体は今も村の病院の死体安置所で眠っている。

 最初の遠征の時に貰ったマウンテンバイクに乗って20分の、そこから急斜面の山道の先200メートルの所にササキの実家があった。庭の面積は広く、急斜面の所にキャベツとトマトときゅうりなどが栽培されていた。

 どう言っていいのか分からず引き戸の前で考えていると、引き戸が開いた。ササキにそっくりな初老の男が立っていた。「誰だ、おまえは?」

「わたくし、ササキくんと一緒にいた部隊の者で、イシカワと申します。この度はご愁傷様です」といい頭を下げた。

「今日は、客人が多いな」

「他にも誰か来たんですか?」

「いっぱい来たよ。同じ部隊の人が。キタヤマ隊長と、あと、女性の人と、猟師と、ヒッピーのバカ息子と、それと、カトウくんだっけ?あの若い子。まあここだとあれだから、家の中に入りなさい」

 イシカワは、ササキの両親に、ササキがあの時の状況を説明した。もちろん、彼の顔が吹き飛んだ事は言わなかった。そしてイシカワは自分の事しか考えないで、彼を守れなかった事を後悔していると言った。

「気にすることは無いわよ。いずれ、戦闘か放射能で死ぬかも知れないと覚悟していたから」と気丈に振る舞っていたがササキのお母さんは目元は潤んでいた。「そうだ、イシカワくんだったわね?よくリョウイチがあなたの事を言っていたは。彼、この村で友達がいなかったから。とても嬉しそうに話していたはよ。みんなで音楽を聞くんでしょ?」

「はい、定期的にですが。一緒にレコードを聴きながらボードゲームをして遊んでました」

 すると父親が母親に言った。

「なあ、この子にリョウイチのコレクションをあげよう」

 すると母親はうなずいた。

「さあ、イシカワくん、着いてきなさい」

 そう言われてササキの両親に着いていくと、そこはササキの部屋兼工場だった。

部屋の中央には陶芸用のろくろが机の上に置いてあった。壁一面に棚が置いてあってそこにはレコードが沢山あった。

「君にやるよ。レコードもレコードプレイヤーも」

 イシカワはどう返事をしていいか分からなかった。するとササキの父親が言った

「俺は、ジャズしか聴かないし、嫁はJ-POPしか聴かないんだよ。リョウイチが好きな、ロックとかヒップホップは、どうも俺たちには合わなくてね。もしよかったら遠慮せずに貰ってくれ」

「そうよ。リョウちゃんもきっとレコードをイシカワくんに上げたて聞いたら天国で喜ぶはずよ」

 イシカワはリヤカーを借りてレコードを詰めるだけ詰めて家に帰り、リーにも手伝ってもらってレコードとカセットテープ、(CDは水爆投下いらいササキが捨てたらしい。データーが全部飛んでいたから)レコードプレイヤーしかもカセットテープデッキ付きを家に運ぶまで5往復した。イシカワの部屋がパンパンになったので、リーの部屋にも置いた。時計を見るともう19時近くだった。

 イシカワとリーはリヤカーを返しにササキの家に戻った。

「今日は素晴らしい物をくれてありがとうございます。大事にします」

「そうか、そんなに喜んでくれて俺も母ちゃんもうれしいよ」

 イシカワはリヤカーでレコードを運んでいる時に、彼の陶芸作品を見ていたいことに気付いた。彼に何度か見せてくれと言ったことがあるが「恥ずかしいから嫌だ」としか言わなかった。この際なのでササキの作品を見たくなったのだ。その旨をササキの両親に伝えると「いいよ」と言って家の裏にある倉庫に連れて行ってくれた。 倉庫内は十畳ほどの広さの割に陶芸作品が少なく感じた。蛍光色の物が多く蛍光色の緑のデカイ壺や、お茶碗、変わった形のした皿があった。

 ササキの父の話では元々、父が趣味でやっていた陶芸を教えたことから彼の陶芸家の道がスタートしたらしい。彼はそのまま東京の美大の陶芸学科に進み陶芸を勉強し、プロの陶芸家になるべく実家に戻り、自分で窯を作り焼いていたとか。

 そして、水爆の日に半分近くが揺れに耐えきれずに作品が地面に落ちて壊れたらしい。

「見れば分かると思うけど、アイツの作品はちょっと奇抜すぎてな。評判が良くなかったんだ。それでも、アイツは陶芸展に応募したり、ネットで自分の作品を売ったりしていたんだけどね。まあ、全然売れてなかったけどね」

 イシカワはササキが死んだ後だから余計そう思ったのかもしれないが、とても素晴らしい作品だと思った。

「おい、欲しいか?アイツの作品」

「いえいえ、結構です。嫌だと言う意味ではありません。息子さんが作った作品を頂くなんて」

「いいんだよ。あの蛍光色の壺なんて気持ち悪くていらないだろ?でも、気にいったのがあれば一つ小さいものを君たちにあげるよ」

 そう言われたのでイシカワは星の形状をした蛍光色の青の皿を、リーは真っ白な六角形の形をした皿を貰うことにした。

「でも、良いですね。こんなに自由に陶芸が出来て。ササキくんの事が羨ましくなりましたよ」

「陶芸は面白いよ。趣味の範囲ではね。そうだ君たちもやるか?」

 それから、イシカワとリーはササキのお父さんの指導の元、夜の12時まで陶芸のレクチャーを受けた。

 手動で回すことの出来る小さなロクロを2つに、それと陶芸用の重い粘土をもらってイシカワとリーはササキの家を後にした。次までに一つは作るのが宿題だ。そして毎週ササキの実家に通うことにした。というのも陶芸はやっていてナカナカ楽しかった。それになによりササキのお父さんが、イシカワとリーに陶芸の基礎を教えている時は凄く嬉しそうだったからだ。

「ササキの作品が見れてよかった。何度もしつこく見せて欲しいて言ったのに」とリーが言った。

「そうだね。きっと恥ずかしかったんだよ。身近な人に自分の作品を見せる事が恥ずかしい人もいるんだ。確かに少しアバンギャルド過ぎる陶芸品だったけど、ササキは世界最後のいた偉大な陶芸家だった」

 リーと家に帰る途中、夜空を見ると流れ星が5回は目撃した。たぶん、流れ星ではなく人工衛星が落ちていったているのだろう。原水爆以降、流れ星いや人工衛星が落ちていくのを毎日の様に目撃した。もう、かつてのインターネットやVRやゲームやテレビや映画やポルノので時間を消費出来る時代は終わった。原水爆以前の世界でそういった嗜好品やエンターテイメントを馬鹿にする者達が沢山いたが、イシカワはそれらのカルチャーが恋しくて堪らなかった。音楽はレコードがアナログだったのでどうにかなったが。見返したい映画が沢山ある。マーベルやスピルバーグや沢山の映画。「昔は良かった」とよくオッサンや老人は言っていた。それの言葉を聞く度に「お前にとっては良かっただけだろ?」と心の中で思っていたが、原水爆後は事情は違うが「昔は良かった」と思うことがよくあった。

「これから、俺たちどうなるんだろう?このまま人類は絶滅するのか?」

「わからない。でも、僕は人類は必ず復興を遂げると信じてる。原水爆の前のようにはならないかもしれないけど。日本だって広島と長崎は復興しただろ?福島は解決してなかったけど。今が一番最悪な世界だ。あとは上がるだけだよ」

 リーは本心で言っているのか分からないが、彼のような青年がこの村にいれば少しは良くなっていくに違いないと思った。


 翌日に行われた村議会では壇上に上がったキタヤマ隊長率いる遠征部隊に村民たちは熱狂した。今まで行われた村議会の中で1番の盛り上がりだった。ビートルズの来日コンサート以上の盛り上がりだった。

 そこで議題はいつものように、キシベの挨拶から始まった。前に村民に野次られたこともあってか、短く簡素な物だった。キタヤマ部隊に謝辞の言葉と、戦死したササキの為に村民が1分間の黙祷をした。それから軽い挨拶で終わった。イシカワはキシベが少し疲れている印象を受けた。野次られたのがそんなにショックだったのだろうか?

 

 週に1回の恒例の医者、タチカワ、スズキの村民の健康報告だ。

 今週、放射能の影響で亡くなったと思われる者20名、放射能と因果関係が分からないが体調不良を訴える物が200名。自殺者が2名。入植者で放射能の影響で死んだと思われる者は5名。自殺者が1名。

 そして、一分間の黙祷をした。

 どんどん、死んでいく。ジワジワと相手を選ばずに子供から老人まで男女問わず。いつも医者の報告は聞くと絶望的な気持ちになった。しかし、目を晒すわけにはいかない。事実を受け止めなければこれからどう生活すればいいのか分からなくなるからだ。

 黙祷が終わった後、医者のスズキがいい報告をした。それは、妊娠中だったサクライの奥さんが無事に女の子を出産したのだ。しかも、母子ともに健康だとか。

 会場は沸き立った。核攻撃後初の村での出産だったからだ。しかも、母子ともに健康とあれば、村を再建する希望を持てる。イシカワも喜んだ。しかし、まだ油断が出来ない。水爆投下後の世界で子供達は無事に長生きできるだろうかと。


 それから、今日のメインイベント、キタヤマ隊長が「略奪者達」との戦闘に関する報告をした。隊員のササキが戦死したこと。酷い虐待やレイプされた女性達が5人を保護し、今は入植者である精神科医のオオクボ・キリコ氏に預けてカウンセリングを行っていること。

 そして「略奪者」の話になった。キタヤマ隊長と警察官で取り調べた結果を発表した。彼らは元々30人からなるグループで途中で放射能の影響で15が死んだ。15人の「略奪者」グループになった。下は8歳の少年から上は75歳の老人。最初の移住者ナカガワさんの証言したグループに類似しており、被害にあったナカガワ他、ハセガワ、エンドウ、ハラに面桶ししてもらった結果、彼女たちを襲った「略奪者」グループと確認できた。

 彼らの11人中、6人は40代。しかもリーダー格の人間は元警官だった。水爆投下の時警察署にいて助かったそうだが。どことも連絡が取れずに絶望して最初はご信用や治安維持の為に使うはずだったが、そのうち食料も尽きて「略奪者」になったそうだ。瓦礫の山になった所内の武器庫から旧式の「ニューナンブ・リボルバーピストル」を2丁と弾丸200発、テロ対策ように保管されていた「89式アサルトライフル」を2丁と弾倉10個と弾丸1000発を見つけたらしい。

 女性を見つけるとレイプし、気に入らなければ殺した。気に入ったら首はを付けて、レイプを繰り返した。そして他の生存者を罠にかける為に使ったとか。

 8歳の少年の名前はオオタニ・ジュン。彼に関して戸塚の廃墟で遭遇したらしい。泣きじゃくっているのでリーダーが可哀想に思い引き取ったとか。略奪者たち話によると、ジュンくんには悪事をさせていなかったと、主に女性たちの世話を担当させていたらしい。

 イシカワは話を聞いていて、人を利用し、平気で殺し、女性をレイプや虐待する集団が子供を可愛がる。この世はどうなっているんだ?完璧に外の世界は狂っている。

「今スグ処刑だ!」と一人の村民が叫ぶと、「処刑だ!」と村民達が叫んだ。

「みなさん静粛に!」低い声でキタヤマ隊長が叫んだ。すると会場は静まり返った。周りを見渡してからキタヤマ隊長は落ち着いた声で言った。

「わたくしは、あの略奪者グループを許せない。同じ同僚のササキさんを殺されてショックです。彼の死体が今でも頭から離れません。しかも、略奪を繰り返し、生存者達を殺し、奪い、女性を虐待にレイプを繰り返した奴を許せない。あの、ボーリング場で女性たち裸で犬用の首輪を付けられていた怯えてる姿を見た時に、今スグに全員を射殺してやりたいと思いました。しかし、上ヶ丈山村はもしかすると世界で唯一の文明と文化を保っている村かもしれません。彼らがどんな外道であろうとも、裁判によって彼らを裁くべきです。そうでなければ、我々も略奪者と変わらない存在になっていしまいます。例え彼らの判決結果が死刑で有ってもです」

 会場は沈黙に包まれた。

 イシカワは、キタヤマ隊長の言うことは至極真っ当だと思った。イシカワはあの戦闘以来、アイツラを殺したくて堪らなかった。でも、略奪者達と自分たちの違いはそこに有る。

「誰が裁判官で、誰が弁護士をやるんだ?」と一人の村民が言った。確かにそれもそうだ。もう、日本政府などもう存在しないのだ。それに、自分たちもある意味略奪者だ。核戦争後とは言え、コンビニやスーパーやデパート跡地から勝手に略奪を繰り返している。日本の法律を破っている。

「私が女性たちの弁護士になります!」と大きな声がしたので声の方向を見るとそれはヨシダだった

「キタヤマ隊長の言っていることは正しい。彼ら略奪者にも裁判を受けさせる権利があります。そこで提案です。この村には入植者の方の中に弁護士をしていた人がいます。フジカワさんです。」

 みんなフジカワを見た。フジカワはいきなり、みんなが振り向くのでビックリした様子だった。

 フジカワは、この村では山の壁を担当する警備兵だった。元々は横浜で弁護士をしていた。だが、離婚専門の弁護士なので殺人や略奪行為の裁判の経験などなかった。「僕は、離婚専門弁護士で殺人なんて扱った事は」

 フジカワが話している途中にヨシダは急に話し始めた。

「彼に略奪者の弁護にになってもらい、そして、裁判官ですが。今は緊急事態です。村民の皆さんの投票で決めましょう!」

 裁判官には村のトップのキシベ村長にやってもらうことになった。

 すると、村民達は拍手喝采だった。そして2週間後に裁判が始まることになった。


 ササキの葬式は小学校の校庭で行われた。

 村の殆どの人が出席した。葬式の席でナガタ隊長がスピーチするのは分かるが、村長と、議員のヨシダまでがスピーチをし、スピーチの内容に必ず自分の功績を打ち込んでくる当たりがさすが政治家だと思った。ヨシダは戦闘で死んだ戦闘で死んだササキに対して英霊と言った。彼の肖像画を村議会の行わる会場に飾ろうという。本当は写真がいいがデジタルのデータが全て飛んだのでササキの肖像画にするとか。すると葬式会場に村民たちは湧いた。

 イシカワはササキに英霊と名前をつけたところで何の意味もないと思った。ササキも幽霊もあの世も信じていなかったからだ。葬式の際ササキの遺体が入った棺を見ると顔がちゃんと、完璧とは言えないが修復されていた。安心した。あの、肉片が飛び散ったササキの顔を両親には見せられない。


 村民、20名死亡、自殺者が2名。


 入植者、死者5名、自殺者が1名。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る