錨は沈まぬ

沈まない 錨がすごい やかましい

前進全力 燃やすよ世界


腹の底 深い鹿の子が 火の手を伸ばし

泥の綿津見 ただ煮え踊る


私の火 すべてを燃やす愛しい怒り

玻璃はりの中から 道を照らして


灰色の 頭の奥で 煮えるうみ

生まれたうじいか 甘いか


ぽつぽつと 陰った空より 降りゆくも

渇いた胸に 沁みるはずもなく


綿津見が 荒れて沸き立つ 我の腹

錨も沈まず ただ花を摘む

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