第42話
国防省の庁舎に到着した八神篤史と音道貴仁たちは、臺灣民主共和国の国防大臣、林鵬飛(リン・ペンフェイ)と面会することになった。
林大臣は、臺灣民主共和国の安全保障と防衛力向上に尽力している人物であり、八神篤史とは意気投合しそうな雰囲気があった。
八神篤史は堂々とした態度で林鵬飛国防大臣にあいさつをし、自己紹介を行った。「林大臣、初めまして。日本の八神篤史と申します。今回は特使としてお邪魔しました。どうぞよろしくお願いいたします。」
その後、八神は音道貴仁、横山啓太、音道純礼を紹介する。「こちらは、高田重工業からお越しの音道貴仁さん、そして彼の同僚である横山啓太さんと音道純礼さんです。彼らは国防技術の専門家であり、私たちと協力して臺灣民主共和国の安全保障を強化するために参加しています。どうぞよろしくお願いいたします。」
林鵬飛は八神篤史と貴仁達に対し、感謝の意を示した。「八神さん、音道さん、横山さん、純礼さん、お越しいただきありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。」
その後、林は中華連邦のSTEAドローンの脅威について八神と認識を合わせるために会話を行った。「八神さん、最近の中華連邦のSTEAドローンの開発について、私たちも大変懸念しています。STEAドローンは、僚機を除くすべてをターゲットとして攻撃を行うタイプのドローン兵器で、無差別攻撃による多数の民間人死傷者が出る危険性があります。」
八神は同意を示し、続けて言った。「その通りです。中華連邦のSTEAドローンは、私たちの国家安全保障だけでなく、地域全体の平和と安定に対する脅威となっています。この問題への対処が急務だと考えています。」
「林大臣、私たちもこの問題に対処するために、天風というドローン航空機の開発を進めています。」
「天風は、高田重工業が保有するPT-RFID技術を搭載しており、高性能な遠隔操作が可能です。これにより、より正確で効率的な対STEAドローン戦闘が実現できます。また、高田重工業の技術力により、我々のドローンは敵のSTEAドローンに対して優位な立場を確保できるでしょう。」
「この天風ドローンは、STEAドローンの脅威に対抗するために開発されたもので、我々の国防力を大いに向上させることが期待されています。」八神は林鵬飛に向けて自信に満ちた表情を見せた。
林鵬飛は、「さらに、中華連邦が開発した鉄龍と疾風虎という兵器についても触れたいです。鉄龍は2足歩行型のロボット、疾風虎は四足歩行型のロボットです。日米臺灣の防衛体制は堅固ですが、鉄龍や疾風虎、そしてSTEAドローンといった危険性を抱えた兵器が存在していることには懸念を覚えます。中華連邦軍の上陸を阻止するには、我々は常に注意を払い、連携を強化していく必要があります」と語った。
八神篤史は、林鵬飛の懸念に対して自信満々に言葉を続けた。「林大臣、ご心配なく。我々の連携がさらに強化されることで、中華連邦軍の上陸阻止は確実だと断言できます。天風をはじめとした高性能な兵器や技術が、最前線で活躍することで、敵の脅威に対抗できると確信しています。」
その一方で、音道貴仁は八神の言葉に対し、心の中で不安を覚えた。
八神議員は確かに自信に満ちているが、果たしてそう簡単に敵を阻止できるだろうか。
中華連邦の兵器や戦術が進化していることを考慮すると、油断は禁物だ。
貴仁はその思いを胸に秘め、会議が進むのを見守った。
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