侵略遊戯

第4話 侵略遊戯、その1開始


ゲームを開始すると通知が来てから6日後。

ゲームが始まった。


朝未と古都音達は普通に学校へとやって来た。


正午になったとき、空に人影があった。


その上にその人影を支えているものは見えなかった。

無論下にも。



人影は空に立っていたのだ。


その人影は影だけ残して消えた。

ガラスの割れる音が教室に響いた。


その教室は古都音達のクラスの上の階であった。


古都音達クラスで食べている者達は驚きと恐怖に震えていた。


そして、スマホから通知が送られてきた。


侵略遊戯からの通知であった。


あなたのいる場所で色欲のゲームが開催しました。


ゲームは鬼ごっこ。


鬼に捕まる前に鬼を捕まえましょう。


というメッセージの下にはこの場で焼死者が1名発生しました。

皆さん生き残れるよう頑張ってください。


たったの10分で20人が焼死したというメッセージが届いた。


古都音の顔は真っ青になり頭の中が真っ白でなにも考えられなかった。


箕郷の声が聞こえるがなにを言っているのかわからなかった。


パリンと再びガラスが教室に響いた。

古都音は窓の方を見る。


そこには髪は長く、胸のある引き締まった体の女の姿があり、頭には2本の角が勇ましくたっていた。


それを見て古都音は鬼だと思った。

体が恐怖で動かない。


窓からやって来た女鬼は窓の近くにいた生徒の1人を左手で顔を触れた。すると燃え上がった。


それを観て引戸の扉や窓から教室を去っていく生徒達。

「あーあ、みんないなくなっちゃた、後は。」

教室の外を見る女鬼。


女鬼は古都音を見て君だけねと言った。


「君と会うことができたね。君とは運命って言うのかもね。君の名前は。」

「あんたなんかに教える名前はないわよ。」

「あら、怖くて動けないのにそんなこと言えるのね。意外ね。」

女鬼は古都音の前の席に座りそんなことを口にした。

そして、顔に左手で触れようとする。


しかし、それは朝未によって妨害された。

朝未は古都音を抱き抱えて教室を後にする。


「痛いじゃない。始めてみたけどいいものね。人間って。」


そう言って教室を出ようと扉に手をかけるとき女鬼は笑みを浮かべ教室を出ていった。


ふぅーいなくなった。と掃除用具の中に隠れていたものは思った。


そして扉を開け教室を去ろうとする。


しかし、引戸の扉を開けて横を向くと女鬼が笑ってたっていた。


隠れていた生徒は叫んだ。


体育館までやって来た朝未達。


「古都音のバカ。なにやってるのよ。でも、良かった生きてて良かったよ。」

と箕郷は涙を流していた。

古都音は放心状態で朝未は……。


朝未は、今さらドキドキして震えていた。

朝未と古都音は二人とも放心状態になっていた。


つまり似た者同士だということだ。


そんな中でも、この厄災は続く。


生徒達が一斉に体育館へとやってくる。


その中には教師もいたが生徒を逃げるように託す人が多かった。


体育館内では点呼をとっていた。


そして、扉を閉めるようにいう教師の言葉に賛同し閉め出す生徒達。


それだと鬼の姿が見えないと少しだけ側面の扉を開けている生徒がいた。


女鬼は校舎内にいた。校舎内の生徒はあらかた体育館にいるようだ。


女鬼もそれがわかっているため正面から向かう。


扉を全て閉める。


観ていた生徒も恐怖には抗えず扉を閉めた。


何人かの生徒が燃え上がる姿と断末魔が聞こえたが開けることはなかった。


そして、ドンという音と衝撃が扉に伝わった。


来ると思って扉を必死に閉める生徒達。


大きな音と共に天井からなにかが降ってきた。

それは燃えた死体だった。


その衝撃的なことに見とれていると扉が開き女鬼が真っ正面から入ってきた。


男達が待ち伏せしていたため女鬼に触ろうと一斉に襲いかかる。


30人は襲いかかったのに誰一人として女鬼に触れることはかなわなかった。


それを良しとして女鬼は平然と自分に触れることのできなかった者達をさげすむように体育館の中に入ってきた。

しかし、女鬼は倒れた。


その時通知が来た。


色欲のゲームクリアしました。

おめでとうございます。


という二行のメッセージが届いた。


歓喜にわく生徒達。

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