第17話 レベル上げと荷物の確認
4階にたどり着くと
(さぁ来い来い。 経験値達よ)
通路からしばらく進み
天井からバサッっと降って来た。
ギィギィギィー!!!!
ビチビチビチ……
『レベルが上がりました』
(良いね良いね)
小蝙蝠で視界が防がれ悪いが防御結界を張っている為壁に当たることもない。
走るのを止めて歩きながら進んでいく。
その場にとどまらないおかげで引き連れた小蝙蝠の声でさらに小蝙蝠が集まる好循環が生まれた。
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
(どんどん上がっていく。 凄い)
4階のセーフティーゾーンにつくまでにレベルが31まで上がった。
(時間は……23時過ぎ。 時間かけすぎちゃった)
流石にもうくたくただ。
今日最初に来た岩の影に行きアッシュウルフの毛皮を敷ブルーシートを広げる。
無性に甘い物が食べたくなったので菓子パンを食べペットボトルの水で喉を潤した。
(確認は……明日でいいか)
寝る準備を済ませると
翌朝
(ん……今何時だ……)
むくりと起き上がり時計を見る。
(5時……10分)
ふわぁ……と欠伸をし固まった背筋を伸ばす。
アッシュウルフの毛皮でだいぶましになったとはいえ硬い土の上で寝ると体の節々が凝る。
しばしぼーっとするとスイッチを入れたように動き出した。
(なんかあったかいもの飲みたい気分)
折り畳み式一人用のコンロを取り出すと組み立て鍋に水を入れる。
沸騰したら火を止め、そこにティーパックを入れた。
成分が溶け出たら紙コップに注ぎティーパックは取り出した。
「熱い……」
ずっと持っていられずにブルーシートの上に紙コップを置く。
(なんということだ。 飲みたいのに飲めない)
なみなみと注いだせいで水を足すことも出来ない。
元より薄まるから注ぐ気なんて無かったが。
しょうがないから冷めるまで確認作業を行うことにした。
(昨日一日でレベルがかなり上がったけどアイテムボックスはどうかな?)
容量を確認するとクーラーボックス4個分くらいの広さになっていた。
(ダンジョンに入ってから素材や魔石色々入れたけどそれでも余裕が出た。 入るときはパンパンだったけど)
長期間潜ることを想定していたので物資テントにあった荷物を詰められるだけ詰めてきた。
今ではこの余裕だ。
(ダークスネークもうちょっと狩ろうかな? 下の階で食料補給できるか分からないし。 魔力も増えてるから燃料にも余裕出るだろうし。 となると上の階の人たちの様子が気になるな……っと)
「……
消費魔力を確かめるべく魔法を唱える。
(消費魔力は1割弱くらい……? だいぶ増えたね。 後は
アイテムボックスから串焼きを取り出し頬張る。
美味しいけどちょっと飽きてきた。
(食べられないよりまし)
一応乾燥麺もある。
けれども今後いつ補給できるか分からない。 安易に手を出すのが戸惑われた。
(そう言えばこれも持ってきてたんだった。 ちょっと飲んでおこう)
サプリメントを取り出す。
流石に連日お肉や菓子パンだけだと栄養面が気になる。
かさ張らないので適当に掴んでアイテムボックスに放り込んで放置したままだった。
一応サプリメントを取り出しブルーシートの上に並べ内容を確認する。
(ビタミンミネラルカルシウム鉄分……マルチビタミンや亜鉛か……)
袋の個数は重複している物も多数ある。
どれも1か月分単位で入っているから当分は大丈夫そう。
(……というか私いつまでここに居られるんだろう)
外の騒ぎが収まったら危険なダンジョンとしてさらに多くの探索者が送り込まれるだろう。
そうするといずれは遭遇してしまう。
外の出入りも厳しく管理されるだろう。
(外へ出るだけなら
他者を惑わせればいいだけだ。
どちらにしても時間に気を付ければ簡単だ。
だとしたら補給も容易に行えるのでは……?
何なら
(……私の扱いどうなってるんだろう。 死んだ? それとも逃走がバレタ? 死んだ扱いならせっかく銀行に貯めたお金使えないよね……)
元々お財布にはそんなにお金を入れてなかった。
使う場所も限られてるし頼めば物品支給だってしてくれる。
もちろん給与から差っ引かれるけど。
だから今無性に懐が寂しい。
(一応モンスターから採れた素材や魔石はアイテムボックスに入れて持ってきたけど……どうやって換金しよう……)
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