第5話 人型魔導兵器【ルルイエ】



「メイド服には、エプロン or ノットエプロン?」


 言葉の意味を理解するのに数秒の時間を要した。


 兵器を自称する古代文明の遺物である彼女が美しく発した問い。認証申請と言っていたから、とても重要なことなのだろう。


 敵の手に渡ってしまった場合に使われないよう、安全装置セーフティの役割があるのかもしれない。正しい言葉ワードを答えないと彼女の所有権を認められないとか、彼女の力の封印が解除されないとか――

 武器に安全装置セーフティが組み込まれているのはよくあることだ。


 だが、その内容がメイド服にエプロン……?


 意味が分からない。開発者の趣味か?

 緊迫した空気なのに、呆れて力が抜ける実にシュールな問いかけである。


 しかし、彼女の無感情な表情は至極真面目だ。宇宙の遥か彼方に広がる深淵なる闇の如き綺麗な黒目は、宙賊のボスを真剣に見定めている


『あぁん!? 意味がわからねぇことを言ってんじゃねぇ! 俺がてめぇの所有者だ! 言うことを聞きやがれ! つべこべ言わず、そこの骸骨スケルトンをぶっ殺せばいいんだよ!』


 宙賊のボスは重機鎧のコックピットの中で、唾をまき散らしながら怒鳴る。が、彼女は実に人間らしくため息をつき、言うことを聞かない。


「はぁ……これだから頭の演算速度の遅い低俗な生命体は嫌なんです。エプロン様の偉大さもわからないとはとことん呆れ果てますね。もっと言語機能に処理能力を割いたらいかがですか? いえ、ただでさえ容量が小さいのに貴重な領域を言語機能に割くのははもったいないですか。それよりもエプロン様の画像データを保存し、そしてエプロン様を崇め奉るほうが遥かに優先度が高いです」

『なんだとぉ!? 長ったらしく喋りやがって! てめぇは古代兵器だろうが! 命令を聞け!』

「そこのアナタ。認証申請。メイド服には、エプロン or ノットエプロン?」

『はぁ? ボス、どうしますか?』

「人に意見を委ねる者は相応しくありません。次。認証申請。メイド服には、エプロン or ノットエプロン?」

『え、えーっと……』

「はい、時間切れ。即答しない者も相応しくありません」


 ボスの横に付き従う二人の宙賊にも質問を投げかけるが、彼女が所有権を認めることはなかった。

 そして、彼女は艶やかな黒髪をたなびかせながら美しく振り返り、


「そこの骸骨スケルトン

「お、おう。私か」


 突然、彼女に声をかけられて私は一瞬戸惑う。

 そうだったな。今の私は骸骨スケルトンだった。


「認証申請。メイド服には、エプロン or ノットエプロン?」

「ふむ」


 ここで答えを間違えたら私は終わる。


 ただでさえ宙賊のボスと取り巻きに勝てるかどうかわからなかったのだ。そこに古代兵器が加わったら勝てるわけがない。


 まあ、彼女は宙賊の味方をしなかったのは幸いだが、この状況では予想できない第三勢力の存在は好ましくないだろう。いつ私に敵対するかわからないからだ。


 できればここで彼女を味方にするのがベストだ。

 しかし、なんて答えればいいのだろう。あまり時間をかけすぎると、宙賊の取り巻きのように時間切れとなってしまうし……。


 くっ! どうにでもなれ!


「メイド服にはエプロンだな。個人的には、腰エプロン? エプロンスカート? 名称はよくわからんが、スカートの前面を隠す前掛けのような白いエプロンが好みだ――」

「素晴らしい!」

「ぬおっ!?」


 次の瞬間、気づいたら彼女が私の目の前に出現しており、興奮した様子で私の骨の手を握りしめていた。


 い、一体いつの間に移動したんだ?


 油断なく錬金術で周囲の一定領域の物質を把握していたはずなのに、視認するどころか移動の気配すら感じなかったぞ……! 空気の分子の揺れも一切しなかった。


 重機鎧の補助アシストを受けているの宙賊たちも愕然としていることから、彼女は私たちの認識外の速度で移動し、重機鎧のシステムすら補足できなかったということだ。


 空間転移と言われても納得できる移動だ。だが、空間転移の際に発生する特有の空間の歪みはなかった。


 これが古代文明が造った兵器の力の一端か……。


 今の移動だけでも恐ろしい。彼女がその気になれば、私は認識する前に攻撃を喰らっているだろう。絶対先制攻撃と言ってもいいくらいだ。


 しかし、彼女は攻撃をする素振りを見せず、熱狂的に肌を紅潮させて私の腕をもぐ勢いでブンブンと熱烈に振っている。


 あ、本当に肩から腕が外れた……大丈夫か、これ?


「素晴らしい! ブリリアント! マーベラス! 嘘偽りのないエプロン様の好み! エプロン様への愛が伝わってきましたよ! 血肉が朽ちて骨になっても尽きることのないエプロン様への想い……! 大変感服しました!」

「お、おう。それはどうも」

「我が同志よ。アナタをワタシの所有者マスターとして認めましょう。これからよろしくお願いします、マスター。ちなみに、エプロン教の信者ですか?」

「エプロン教? いや、違うが……」

「それは実にもったいない! エプロン教はエプロン様の素晴らしさを語り合い、広めることを目的としています。死してなお、その魂に刻まれたエプロン様への愛……ぜひエプロン教へ入信しませんか?」


 め、目が本気ガチだ……。

 彼女の黒い瞳から輝きが消え、光すら呑み込む昏き深淵が広がっている。


 なんかあっさりとマスターとして認められたのはいいが、エプロン教とやらに入信しなければいけないのか? それはちょっと……。


「えーっと、君は……」

「戦略級惑星破壊用人型生体魔導兵器ティックB型072号改改ルルイエです。縮めて『ティクビ』とお呼びください」


 ティ、ティクビッ!?

 なぜそこで自分の胸を下から持ち上げてアピールする? なぜ胸の先端があるであろう場所を指さす!?

 わざとか? わざとなのか!? 絶対私を揶揄っているだろ!

 そんないかがわしい名前、私は呼ばんぞ!


「それはちょっと言いづらいな。ルルイエでどうだ?」

「チッ! まあいいでしょう、ヘタレマスター。ワタシの個体名を【ルルイエ】に設定します――登録完了しました。マスターの名前を教えてください」

「私か? 私の名前はランドルフ・ラヴクラフトだ」

「ランドルフ・ラヴクラフト。所有者の名称を設定――登録完了しました。以後、ワタシはマスターの愛玩人形ラブドールです。可愛がってくださいね?」

「違う! どうしてそうなる!?」

性処理人形セクサロイドのほうがよかったですか?」

「そういうことではない!」


 あぁ、なんか頭が痛くなってきた……。私、骨なのに……。脳みそ詰まっていないのに……。


 彼女、ルルイエのマスターになったのは間違いだったような気がしてきた。

 これから先、彼女に振り回される未来しか想像できない。


 というか、なぜ私はルルイエに認められたのだろうか。エプロン好きだったから? まさかな。


「マスターはこれからどうなさるおつもりですか?」

「そうだな。とりあえずこの場を乗り切って、私は無限の星の海を旅するつもりだ。そして数多の世界、数多の文明に恐怖と混沌を振りまくのだ! 憧れの幽玄提督閣下のように!」

「ヘェー。スゴーイ。カッコイイー」

「……まったく感情がこもっていないが? 完全なる棒読み口調だが?」


 興味が無いなら無いで、もう少し隠してほしかったぞ……。それくらいできるはずだろう?


 私には目玉がないのでじっとりと濡れた眼差しだけを送ると、ルルイエは胸を張りながら飄々と開き直る。


「ワタシは造られた人型魔導兵器ですから。感情などありません」


 嘘だ! ルルイエには絶対に感情がある! エプロンのことになると興奮していたじゃないか!


 だが、少し彼女の性格がわかってきた。


 私が幽玄提督閣下に憧れるように、ルルイエはエプロンに憧れや夢を抱いているようだ。崇拝と言ってもいいかもしれない。


 それがわかれば、彼女を誘導することは容易い……と思う。たぶん。おそらく。きっと。


 古代兵器に通じるかわからんが、少し試してみるか。

 私は骨をカタカタ鳴らして、残念さや失望を滲ませながら煽るように言い放つ。


「そうかそうか。ルルイエは興味なかったか。せっかく私が数多の世界、数多の文明に混沌を振りまくその陰で、ルルイエは数多の世界の数多の文明のエプロンを蒐集し、エプロンの偉大さを布教すると思っていたんだが、興味なかったか。すまんすまん。私の思い違いだった。ルルイエのエプロンに対する想いを過大評価していたようだ。なんだ、その程度だったか」

「なっ!?」


 はい、釣れた。古代兵器も案外チョロいな。


「ま、まさかそのような裏があったとは……! くっ! エプロン教の『エプロン女教皇』たるワタシでも思いつかなかったことをマスターは成し遂げようとするのですね……!」


 あ、うん。また聞き慣れない言葉が出てきたな。エプロン女教皇? なんだそれは。でも、知りたくない。1ミリも興味ない。


 なんだか彼女の中で私の野望が『エプロンを布教すること』になっているようだが、違うからな? 全然違うからな? 幽玄提督閣下のようになることが私の野望だからな!


「ハッ!? まさかマスターはエプロン様が遣わしたエプロンの御使い様……?」

「いや、違うが?」

「またまたぁ~! 御冗談を!」

「いや、断じて違うが? 私のこの体を見てみろ。骸骨にエプロンが似合うと思うか? 似合うのならオススメのエプロンを教えて欲しいくらいだ」

「骸骨に……エプロン……?」


 キョトンと綺麗な黒目を瞬かせたルルイエは、半ば呆然と硬直する。


「考えたこともありませんでした……。目から鱗が落ちる思いです……」


 困惑からか、ポロポロと目から透明な涙が零れ落ち――って、本当に鱗じゃないか!

 目から物理的に鱗ぉ!? ルルイエの体はどうなっているんだ!?


「まさかこれがワタシの使命……? 『露出趣味のある強制にして公然の喋るわいせつ物陳列罪』がワタシの所有者になったのも必然……? 『フルチンの変態骸骨』にも似合うエプロン様を見つけよ、とエプロン様は仰せなのですね……!」


 たぶん、エプロンはそんなこと言っていないと思う……。

 というか、『露出趣味のある強制にして公然の喋るわいせつ物陳列罪』や『フルチンの変態骸骨』とは私のことかっ!?


 た、確かに私は服を着ていないし、全裸と言えば全裸だが……わいせつ物やフルのチンに該当するものは存在していないじゃないか! 骨だぞ、骨! 骨盤しかないぞ! 股間に該当する部分には何もない!


 くっ……気にしないようにしていたのに。男の象徴を失った者の気持ちも考えてくれ……。


 そんなルルイエの強烈なインパクトと地味に受けた精神的ショックによって、私はすっかり宙賊の存在を忘れてしまっていた。

 だから、機械の圧倒的な脚力を用いて飛び出す金属の塊に気づくのがワンテンポ遅れる。


「ワタシの記憶領域に保存されている全13さい1711せい3111かん8131こう1411じょう3114𥝱じょ7151がい1081けい5015兆6141億2061万2973枚のエプロン様の画像データから、骸骨であるマスターに似合うエプロン様をシミュレートし、抽出を開始――」


 私が『危ない! 後ろだ!』と声を上げる前に、重機鎧の巨体が彼女を背後から圧し潰そうと猛然と迫り、


『古代文明の遺物だろうが関係ない!』

『圧し潰れろ!』

「なん……だと!? 似合うエプロン様がない……?」


 宙賊に気づいていないルルイエ。最悪の未来が私の存在しない脳を駆け巡った。

 だが、まるで集中している際に周囲を飛び交う鬱陶しい蚊を振り払うがごとく、ルルイエは背後を振り返ることもせずに無造作に軽い裏拳を放つ。


 ――ドォンッ!


『『ぐあっ!?』』


 私は空間が揺れ動いたと錯覚した。理解不能な力の爆発が目の前で巻き起こったのだと思った。


 しかし、それは違った。今のは彼女が放った裏拳による衝撃波――


 手は当たっていない。ただの風圧だけで、重さ数十トンの頑丈な重機鎧を吹き飛ばし、粉砕したのだ。


 重機鎧はルルイエを圧し潰すはずが、逆に圧し潰されている。硬い金属はひしゃげ、部品は飛び散り、原形をとどめていない。


 当然、一番強固に造られているはずのコックピットも無事ではなく、破裂した水風船のように真っ赤な血飛沫が広がっているだけ。


 脆弱な肉体が今の衝撃に耐えられるわけがない。確実に死んでいる。

 どれだけの力を込めればこんな凄惨な威力になるのだろうか。想像もつかない。


 もっと恐ろしいのが、思考の邪魔だから振り払っただけ、という事実である。ルルイエにとって今のは攻撃ではないのだ。


『て、てめぇ! 何をしやがった!?』


 気づけば部下二人が吹き飛んで死んでいたことで宙賊のボスは焦ったようだ。

 冷静な判断ができないまま根源的な恐怖に衝き動かされて、ボスは小型レーザー砲をルルイエに向ける。


『死ねぇえええええええ!』


 エネルギーが充填され、砲身に膨大な光が集束する。そして、臨界点を突破した瞬間、光の速度で極光のビームが発射される。が、


「どうしましょう、マスター。マスターに似合うエプロン様がワタシの記憶領域内に存在しません!」


 無造作に伸ばされたルルイエの手の先、一本の細い人差し指がレーザー光を押しとどめ、周囲に拡散させている。


 お、おぉう……すごい光景だな。こういうところは人間っぽくない。

 防御しなくてもレーザー光線如きでは肌に傷一つ付かなかったのではないか?


「これから見つければいいではないか。ルルイエが封印されている間も文明は進化を遂げている。共に旅をし、宇宙中を探そうではないか。それでも見つからなければ、自分たちで考案すればいい」

「そう、ですね……。使命とはすぐに達成できないものです。さすがエプロン様が遣わした御使い様のお言葉ですね。心に沁みます……って、ワタシに心はありませんけど!」

「そういえば人型魔導兵器だったな! ナイス、アンドロイドジョーク!」

「「アッハッハ!」」


 私たちは愉快に笑い合っていると、照射し続けていたレーザー光が静かに途切れて消えた。もちろん、ルルイエの指先には傷一つない。


 重機鎧の手の中で、小型レーザー砲が蒸気を上げて真っ赤になっている。冷却せずに無理やり起動させたからか、軽く爆発して重機鎧の指が吹き飛ぶ。


『なんなんだ! なんなんだよ、お前らは! この化け物どもが! なぜ俺の邪魔をする! なぜ俺の仲間を殺すっ!?』


 喚き散らす宙賊のボスを歯牙にもかけず、ルルイエは飄々と私に話しかけてくる。


「マスター。化け物って言われていますよ。怒らなくていいのですか?」

「確かに化け物と言われても仕方がない見た目をしているが、『化け物ども』って複数形だったぞ?」

「最近の言語は自分で自分ことを化け物だと自虐し、複数形に含めるのですか? 処理速度の遅い生命体の言語は理解不能です」

「私はルルイエの言語能力や理解力に問題があると思うが……」

「なにか?」

「いえ、なにも」


 一瞬襲ってきた濃密な死の気配……ガクガクブルブル!

 失言には気をつけよう。


『化け物はてめぇだよ! 古代兵器か何だか知らないが、俺を裏切りやがって! エプロンエプロンうるせぇんだよ! あんなもん、ただの布切れじゃねぇか!』


 ――ブチッ!


「報告。今、堪忍袋システムの回路が切断されました」

「あ、ああ、そうだな。『堪忍袋システム』と書かれた袋の紐を物理的に引き千切ったな。どこから取り出したんだ、その袋。というか、感情は存在しないんじゃなかったのか?」

「マスター。殲滅の許可を。エプロン様を侮辱し、その崇高さと偉大さと神々しさを理解しようとしない愚か者に死を! この世に生きている価値などありません!」


 え、えぇー……それほどのことか? たかがエプロンだぞ?

 だが、殲滅という意見には同意しよう。まずは目の前を敵を取り除いて安全を確保することが大事だ。


 またいつ古代文明の遺物を持ち出してくるかわからない。無力化しておくことが懸命だ

 私はルルイエに対し、敬愛する幽玄提督閣下を見習って横柄に命じる。


「ルルイエ、命令だ。殲滅を許可する。我らの崇高な覇道を邪魔する愚か者に混沌たる死を与えよ!」

命令受諾アクセプト


 宙賊のボスに立ち向かう黒髪の女性の体から可視化するほど膨大なエネルギーが溢れ出す。空気が帯電したかのようにビリビリと震える。


「心室縮退魔導炉<起動>」


 黒髪がふわりと舞った。触手のような漆黒の闇が彼女の体を包み込む。


「エネルギー充填開始。臨界点突破」


 何が起こっているのかわからないが、これだけはわかる。

 彼女は戦略級惑星破壊用人型生体魔導兵器ティックB型072号改改――単身で惑星を破壊することができる、生きている戦略級魔導兵器だということが。


「照準固定」


 ルルイエは両手の人差し指と親指で二つの円を作ると、おもむろに自らの胸の前で構えた。恒星の輝きを思い起こさせる膨大な光が指の間の空間に集束していく。

 ゴゴゴゴゴッと大気、いや空間そのものが不気味に震動し、キュィィイイイインと甲高い高音が辺りに響き渡る。周囲が色褪せるほど眩く輝く。


「戦略級惑星破壊用人型生体魔導兵器ティックB型072号改改ルルイエ<発動>」


 そして彼女は、黒髪をたなびかせて溜めた力を解き放つ。


「チクビーーーム!」

『な、なんだとおおおおおっ!?』


 チクビ……いや、胸の前で構えた二つの指の輪から斜め上に放たれた特大の光の奔流が、咄嗟に避けようとした重機鎧を纏う宙賊のボスを一瞬にして呑み込んで、居住区域の壁を突き抜け、遥か宇宙そらの彼方まで飛んで行った。


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