第2話 助手席
私には10歳年下の弟がいる。可愛い。我が子のように思える。でも。最近は辛い。今までは実の母よりも面倒をみる、いや、見たがる小さいお母さんだった。でも最近では実の母はどこに行ったのか私が全部面倒を見ている。表向きでは母がやっているけれど。宿題、時間割、お風呂、ご飯、私が面倒を見ている。
洗濯、食器洗い、ゴミ出し。やらないと生きていけないから。この家で生き残るため。家族が好きだから。私が苦労すれば丸くおさまる。私は助手席的な立場なんだ。名前はあくまでも助手。でも運転するのは運転手でしょ。助手席に乗ってて助手的な役割をしたことなんてない。あくまでも母がハンドルを握ってるから私は何もしてないみたいで。私が一生懸命認められるために家事をしようと、気づいてはもらえない。だって、運転席は母のものだから。助手席は永遠と私のモノ。
週に一度、母親ではなく女になるあなたは、私に仕事に行くと言い女になる。車に乗る。運転席の隣に座りタバコの匂いをまとう。愛する人の為ならば、その席にも座れるんだ。その事実を知ってからは、母親と今までのように接するのが怖くなった。今まで通り接することができない気がして、女になったあなたに気づいてることがバレるのが怖くて。あなたも、私にバレるのは怖いんだろうけど、あなたには愛する人がいる。でも私には、私の親はあなただけなのに。それを知っててやめないあなたが私は怖い。でもあなたの子供だから、どうしてもあなたを愛してる。無条件に愛されるのは親だ。
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