第三幕 シャルル七世・3場

◯ヤクーブ、国王シャルル七世、アニエス


国王:

「アニエスは、窓から何を見て笑っているのかな?」


アニエス:

「ああ、我が君、そして私の旦那さま! しばらく私と一緒に天を見上げましょう、あの太陽をご覧ください。太陽は雲に覆われていました。地上にあるすべてのものが悲しく、冷たく、まるで今日世界がやっと目覚めたかのようで、すべてのものが苦しみ、色をなくし、魂を失い、生きるためにその炎の一線(※夜明けの地平線)を待っているかのようでした……。そして今、すべてのものが生まれ変わりました。すべてのものが、太陽なしでは死んでしまうのです。

さて、私の愛しい人、私は今日、太陽が雲と影を克服するのを見ながら考えていました。もし太陽のように、あなたの朝が暗かったとしても、あなたの額の輝きが人々を照らす日が来るに違いないと……。ほら、すでに」


アニエス、ヤクーブを指して:

「彼のように、荒れ果てた大地にあなたが現れたおかげで生命を取り戻した者がいるではありませんか」


国王:

「ああ! そうだ、死刑囚の奴隷だ」


アニエス:

「話を聞いてみますか?」


国王、ヤクーブを手招きする:

「生まれはどちらかな?」


ヤクーブ:

「ここから遠く離れた所です」


国王:

「では、祖国はなんと呼ばれている?」


ヤクーブ:

「デザート(砂漠)」


アニエス:

「デザート? 」


国王:

「そうか、シリアだね。アラン・シャルティエはよく私に、東方のはるか彼方にある国について話してくれた。聖王ルイが遠征して戦った場所だ……。奴隷よ、おまえは知っているか? かつておまえたちを倒した敬虔で勇敢な王のことを?」


ヤクーブ:

「父の祖父の話によると、ある日、アブ・マンドゥールの港にキリスト教徒の指導者が、夜の星よりも多くの帆を張ったガレー船を率いて上陸してきたそうです。

彼らが神の息子と呼ぶイエスの墓を聖地とし、征服したいと言って……。しかし、偉大なのはアッラーだけだ! 預言者の声で、砂漠は援助するために嵐を呼び出しました。シムーン(熱風を伴う砂嵐)はライオンのように彼らの上に駆け上がって炎の翼で包み込み……、広大な砂漠は、彼らの骨を砂で覆い尽くしました。キリスト教徒の指導者は、名声を得ることなくそこで死んだそうです。チュニスから届いたこの知らせは、相手の名前を俺に告げませんでした」


国王:

「いいかい、アニエス、これが栄光と呼ばれるものだ。彼の記憶にどんな痕跡が残っているか見てみよう! おそらく私も先祖と同じように、三万人の兵士を連れて砂漠を征服しに行き、大殺戮を遂行して私の墓の上で死なせることができただろう。そして人々はそれを美しく壮大な偉業だと語り継ぐのだろう。しかし、私は美しい日の夕方に、星を見つめながら墓に横たわる方が好きだ。私の墓を覆うのはあなたを覆うドレスで、友人が悔しそうに『アニエスに愛されたシャルルここに眠る』と墓碑銘を刻んでいるのを見るのが好きなんだ」


アニエス:

「陛下……!」


国王、ヤクーブへ:

「私たちを二人きりにしてほしい」


ヤクーブ、立ち去る。


国王:

「私たちの所に来るのが遅すぎてすぐに奪われてしまうこの命、この神の微笑み、天の恩恵は幸福に属するもので、名声と呼ばれる高慢の風に、煙のようにその日々を投げ出すようなことはないだろうか……? 

ねえ、アニエス、この地上では何をもって幸福と呼ぶのだろう? 子供の頃に玉座の階段で目覚め、王冠の重さで額を疲れさせ、廷臣たちが私の願いを熱心に叶えてくれるのを見て『欲しい』と言わずに話すことのできない、この陳腐な名誉のことだろうか? 本当にそうだろうか、アニエス? 

幸せとは、一日に何度となく、愛する人の優しいまなざしが私を溺れさせる喜びであり、私の疲れた額があなたにもたれかかることであり、あなたの落ち着いた息が私の息と溶け合うことであり、心臓に忍び寄る熱烈なときめきであり、『愛しています』と言うあなたの声だ!」


アニエス:

「私の愛しい人。そんな風に考えるのは、私を愛している間だけでしょう」


国王:

「私を支配しているのはアニエスだ……! 世界の片隅で、私の日々を深い安らぎの中にとどめるために、アニエスと一緒にいないでどうする……! ときどき、気持ちがまとまらなくて理性が混乱するのを感じる瞬間がある……、父のこと(※狂王シャルル六世)を思い出すと身震いするばかりだ! 人々の叫び声は私に何を求めているのだろう? なぜ剣を鞘に収めないのか? モントロー橋で流された血はもう十分だ!」


アニエス:

「陛下、私の胸にあなたの頭を預けてください」


国王:

「……天に嵐が吹き荒れるのだろうか。地平線が暗くなってきた」


アニエス:

「いいえ」


国王:

「空気が重そうだ……。遠くでかすかなざわめきが聞こえないか……。耳を澄ませてみよう」


大砲の音が聞こえる。


アニエス:

「陛下、もうすぐ嵐が轟くでしょう。こうして陛下を抱きしめているとき、ああ、私はなんて無謀なのだろうと身震いします。雷が私たちのどちらかに落ちたとき、片方だけが死ぬことはないのですから」



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る