第10話・館を調べつくすよ

 スキルで欲しいのがあったりしたので、一人で屋敷に潜り、鍛錬する。クロのレベル上げも兼ねて、スキル習得をする。


≪習得条件を満たしました。スキル【鷹の目】を習得しました≫


≪習得条件を満たしました。スキル【観察】を習得しました≫


≪習得条件を満たしました。スキル【軽業】を習得しました≫


≪習得条件を満たしました。スキル【気配探知】、【気配遮断】を覚えました≫


≪習得条件を満たしました。スキル【暗殺】を習得しました≫


 クロは【投擲術】のレベルが上がり、レベル5になる。


 進化先は【リビングナイト】と【トマホークアーマー】だ。


 前者はリビングアーマーの正当なる進化。トマホークは投擲攻撃に特化した進化をする。


 スキルとして【武器召喚】と【武器換装】と言うのがあり、投げた武器を手元に戻して、装備を変えることができる。投げるように斧を作り、接近戦は専用に斧を作ることにして戦うスタイルにしよう。


 こうして後者に進化して、動きやすい形態になり、身軽になる代わりに防御力が下がり、鈍足スキルが消えた。


「おお、性能は高いや。魔法攻撃は弱いけど、魔法生物だから耐性は高い」


 斧は鉄鉱石を使い、私が製作。簡単な投げ斧を作り、それを渡す。若干嬉しそうだ。


 シルキーことクリームは戦闘系は皆無であり、ホームのお掃除や教えた料理を作るのが得意だ。キノも手伝い、料理はだいぶある。


「作ったのはフルーツケーキ、ジャムを塗ったトースト、クリームスープ、ラーメン。ピザにフルーツピザ」


 とりあえず色々だ。胡桃の木もあるからチップも作れる。ベーコンを作ろうと試してベーコンもできている。妹には美味しいものを食べさせられるな。


 オリジナルレシピもそれなりにあり、料理ギルドで売る。貢献度が上がり、それなりにお金が入る。


 服飾ギルドに面接に出向き、入れたら登録しよう。クリームのスキルを活かせるかもしれない。


 そう決めて、屋敷の中を探索する。


「おっ、新顔だ」


 見たことのない可愛いピエロ、道化師の恰好をした幽霊がいる。【チャイルドゴースト】と言う。


 とりあえず倒したところ、テイムできるため、この子もお持ち帰りだ。名前は【ヒスイ】。風魔法を覚えている魔法使いらしい。


 屋敷の中で隠れた扉を見つけて、庭園に入れた。【ジュエルローズ(レッド)】などの様々な色の薔薇を手に入れたり、種を手に入れた。あまり取り過ぎるのもあれだから、気を付けないと。


 とりあえず屋敷は隅から隅まで探索して、ボスとして【呪われた剣】と三回戦い、【魔剣のコア(無)】と欠片を手に入れた。どうも館を荒らしていると現れ、一日経つともう一回戦えるらしい。新しいスキル【軽業】とか覚えると、ウチの子を気にしなければ結構楽に戦える。


 こうしてアイテムを確保してから、私は田舎町に戻り、服飾ギルドへ登録しに出向いた。


 ◇◆◇◆◇


「残念ですが、登録には【裁縫】スキルを最低5レベル無いと、登録はできません」


 こうして渋々登録せずに帰ることにした。従魔ギルドの方に出向き、生産スキルを持ったモンスターの扱いについて聞く。


「生産スキル持ちですね、まずは簡単に説明しますと【農業】でご説明させていただきます」


「はい」


 まず専用のスキルサポートアイテムを、各分野の人に教えてもらうか、図書室で調べて用意してあげる。


 そうすれば彼らはスキルを使い、物を作り、主をサポートするらしい。


「服飾ギルドに登録はできませんが」


「裁縫スキルですか。確かに従魔の場合、ギルドの恩恵は受け入れづらいですが、活動はできます。服飾なら必要な物は………」


 【生地作り】を覚えているのなら綿毛があれば布生地を作れ、【染物】があれば花素材から【染め汁】を作り出し、染物ができる。


 型紙は一度でも服を作れれば、そこから型紙を作ることは可能であるらしい。


 ウチのクリームは全て持っているEX、さらに基本になる型紙はセットで手に入っているから、これからオリジナルの服を作れたりもできる。綿毛と花素材を集めればできるらしい。商品、機材などは市場で売られているので、教えてもらった。


「【糸紡ぎ】も覚えていれば、綿毛などから糸を作ることも可能ですので、服は作れるようになるでしょう」


「ありがとうございます」


 報告をして、従魔のクエストを少しする。可能だったのは、レベルが5になった従魔を見せる。特殊進化した従魔を見せるだ。キノ、シロ、クロを見せたら喜ばれたよ。


 EXスキル持ちを見せるのもあったから、クリームを見せたら喜ばれた。働けるように【綿毛の種】をもらったよ。作れないけどな。


 こうしてゲームを過ごして、服を作る準備をした。

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