第9話・スキル上げと錬金術スキル

 チャットルームで妹に捕まり、手に入れた物の確認をしてあげる。


 あの後、館や里の中を調べると館には呪われた剣が主として君臨して、女の子の幽霊を操っている的な話がある。ここのフィールドボスは呪われた剣らしい。


 少女は、シルキーと言うアンデッド系のテイムモンスターで、裁縫EX、料理、促進、乾燥、掃除、メイドのスキルを持っていた。


 裁縫EXは特殊なスキルで、服を作る服飾や染物、生地作成などのスキルが一つになっていた。


『へー特殊な倒し方でそんな報酬があるのか』


「それと、初回で倒した報酬は」


 手に入れたのは【小さな箱庭】。取引、破壊不可のアイテムで、セーフエリア内で使うと箱庭の中で過ごすことができるし、一部施設を出して使用することができる。出す際は土地が必要。


 簡単に言えば持ち運べるコテージ的な館が広がっていて、店のような別屋敷がある屋敷を手に入れたみたいなもの。壊れないが道の真ん中にドールハウスを置くようになるため、中を確認していたら怒られた。


 屋敷はガラガラの空き部屋だらけだが、服飾施設やキッチンアイテムなど持っているために即座に使用した。マイホームを手に入れた。


「ボスモンスターは倒すと【呪われた魔剣の欠片】と、【魔剣のコア(闇)】が手に入ったよ」


『聞いたことのないアイテム。隠れ里行きたい』


「村長さんに聞いたけど、どうしようか悩んでるって」


 呪われた屋敷がある、最近モンスターが強くなってきたから強い人が来るのは歓迎らしい。だが元々ここは力のない者達が作った里。人を呼んでいいかと悩んでいる。


 里に出向くのは後回し、王都周辺のボスを倒すことが妹の目的とのこと。


『ボスの中で落としてほしいアクセサリーがあるんだよッ』


「がんばれー私の方も色々見ておくから」


『うん。そっちも頑張ってね』


 ◇◆◇◆◇


 館でのレベリングはかなり良い、称号『館を開放した者』を習得してアンデッド系に対して強くなった。


 クロは【投擲術】を習得。投げ斧で戦うようになり、シルキーこと『クリーム』は生産職で経験値を集めるタイプらしく、後ろで応援するくらい。


 レベルが上がり、シロが5。進化するタイミングになり、【白雪蜂】と言う存在になり、【応援】スキル、【特殊個体】が強化され【幼き姫君】となった。


 クロもだいぶ上がり、4レベルになった。


「攻略の最前線の人はレベル10になって、中級スキルを獲得してるのか」


 スキルの上限は10レベルであり、突破すると中級スキルへ変化する。


 鍛冶がだいぶレベルが高いから、少し鍛冶の仕事してもいいかもしれない。鉄鉱石も少し多いし。


 町の中を調べていると、錬金術の先生がいると知り、話を聞くために村長に話を通してもらうことにした。今度は錬金術だ。


 ◇◆◇◆◇


 錬金術スキルは、魔力が籠った品物を作る職業。素材を強化する術を持つ。


 下位アイテムを10個消費して、そのワンランク上の品物を作る。【スライムゼリー】が【ブルースライムゼリー】にできるようだ。【ブルースライムゼリー】は異常状態を回復する薬が作れるから、多く求められている品物だ。


 他のスキルも必要だが、スキルのレベルが高ければ、今の私なら特殊な武器を作れるらしい。材料である【呪われた魔剣の欠片】があるから。


 下位素材を上位の素材に変化させてレベルを上げる。できる物をたくさん作る。


「いまのところ、調合、鍛冶などに使われるモンスター素材が基本だね」


 皮、骨などの素材が上のランクになり、10個集まればもうワンランク上にできるようだ。


 さすがに成功率もあるようで、中級の素材を作るのにも【ゴミ】ができる。ゴミは錬金術の失敗作と言う扱いだ。使えるかもしれないから捨てずに持っておこう。


 錬金術について妹に連絡すると、掲示板で話して良いレベルらしい。いまだに錬金術はどんな品物か分からないからね。私も先生となった錬金術の店の生産施設を借りて作ってる。お片付けはクリームが手伝ってくれてます。


「みんなに教えた方が良いかな?」


『別にいいんじゃない? そんな義務お姉ちゃんにはないよ。話して良いんなら、知り合いに話して広めてもらうけど?』


 その辺りはお姉ちゃんには分からないのでお願いする。錬金術の用途が分かればいいからね。


 そんな話をして今度はどうしようか相談してみた。


『お姉ちゃんはいま武器が錆びた武器なんだよね?』


「うん、耐久値の高いの」


『とりあえずそれくらい耐久値の高い武器探した方が良いよ。攻撃力が低いもん、よくモンスター倒せたね』


「数打てばいいからね。あと攻撃力にも入れてるし」


『………お姉ちゃんのステータスはどんな感じ?』


 筋力、敏捷、幸運が高く、耐久値が一番下、知力、魔力は自然に伸びているからそこそこあるくらい。


 それを聞いて脳筋ビルドじゃんと驚かれた。


『敏捷値上げた方が良さそうだから、装備で上げるのも手だよ。市場で名無しの鍛冶師の人が失敗作とか性能の良い奴売るから、見てみると良いよ』


「ふむふむ」


『後はスキル習得だね。掲示板で手に入れられるスキル確保するのもいいかも。基本魔法以外、持ってても損は無いから』


 そうすることにして、久しぶりに掲示板や攻略サイトで調べまわることにする。まだまだすることばかりでやることは多かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る